銀河ヒッチハイク・ガイド Ⅲ【内】詳細・シリーズ・第6作
登場キャラクター
日本語名は風見潤による旧訳によった。「(安:…)」は安原和見による新訳での名前。「(石:…)」は石田泰子による映画版での訳。
主要登場キャラクターのより詳細な設定
- アーサー・フィリップ・デント (Arthur Philip Dent)
- 主人公。うだつの上がらないイギリス人。地球にいた頃は地元のラジオ局で働いていた。
- フォード・プリーフェクト (Ford Prefect)
- アーサーの友人。地球にいるときはギルフォード生まれの売れない俳優だと名乗っていたが、実はベテルギウス星系の小さな惑星で生まれた宇宙人。『銀河ヒッチハイク・ガイド』改訂版を作成するための現地調査員。ベテルギウスには皮肉というものが無いので、よほど気を付けないとフォードには皮肉が通じない。「フォード・プリーフェクト」というのはあくまで地球人として暮らしていたときの名前で、本名はあまり有名でないベテルギウスの方言でのみ発音可能である。地球人としての名前に「フォード・プリーフェクト」を選んでしまったのは調査不足が原因である。「フォード・プリーフェクト」というのはフォード社(英国フォード)の大衆車の名前であるし、しかも「プリーフェクト」というのは学校の監督生のことなのであまり良い印象を与えない。作者のダグラス・アダムスによると、予備調査不足が原因で、フォードは自動車を地球の支配的種族だと思ってしまい、その中でもありふれた目立たない名前として「フォード・プリーフェクト」という名前を選んでしまったのだという。
- ザフォド(安、石;ゼイフォード)・ビーブルブロックス (Zaphod Beeblebrox)
- 自己顕示欲が強い奇人として銀河帝国中に有名な男。フォードとは旧知の仲で、はとこでもある。「黄金の心」号を盗むために銀河帝国大統領になる。2つの頭と3本の腕を持つ(映画版では一つの頭部に上下2つの顔)。
- トリリアン (Trillian)
- 本名トリシア・マリー・マクミラン(Tricia Marie McMillan)。ザフォドの恋人。地球人。地球が破壊される数日前、アーサーと話していた時に、たまたま地球に寄ったザフォドにナンパされた。ザフォドと一緒に宇宙に出たため、地球破壊による死を免れた。アーサーと同じく最後の地球人。訳者の風見潤の言葉を借りれば、TV版では「ロック・ファンのおねぇちゃん」がトリリアンを演じていた。
- マーヴィン (Marvin, the Paranoid Android)
- パラノイア気味の根暗ロボット。「黄金の心」号用に開発された。宇宙に浮いている惑星大の電子頭脳と通信して動く。シリウス人工頭脳株式会社(安:シリウス・サイバネティクス社)が開発したロボットで、GPP機能、すなわち人間そっくりの人格 (Genuine People Personality) を持つ最初のロボット。プロトタイプ(試作品)であったため、プロトタイプ(典型的)な人格、すなわち根暗、に設計された。
脇役
『銀河ヒッチハイク・ガイド』に出てくる脇役
- プロステトニック・ヴォゴン・イェルツ(安:ジェルツ、Prostetnic Vogon Jeltz)
- ヴォゴン人。銀河系亜空間開発公団(安:銀河超空間土木建設課)所属。地球を破壊した張本人。
- エキセントリカ・ガランビッツ(←『銀河…』の風見訳。安原訳と『宇宙の…』の風見訳はエクセントリカ・ギャランピッツ)
- エロチコン第六惑星に住む乳が3つある売春婦。作中には一度も出てこないが彼女の言動が作中の随所に引用されている。『ビッグバン(絶倫)理論:個人的見解』の著者。
- エディ
- 「黄金の心」号のコンピューター。明るい性格だがおしゃべりが過ぎるので、船員に辟易され、疎まれている。
- スラーティバートファースト
- マグラシアに住む宇宙人。地球を設計したメンバーの一人で、ノルウェーのフィヨルドを作って賞をもらったことがある。後の「宇宙クリケット大戦争」では土建屋を辞め、「実時間を守れキャンペーン」で身を粉にする。映画版パンフレットによると、「スラーティバートファースト」という名前は、「Slurred Barfed Farted」(ゲロゲロオナラの意)のもじり。「スラーティバートファースト」にする前は「ファーティファッカボールズ」という名前にするという案もあった。
- ディープ・ソート (Deep Thought)
- 『この宇宙の時空で二番目にすぐれた』スーパーコンピューター。『生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え』を750万年かけて計算する。「ディープ・ソート」という名前は「ディープ・スロート」をもじった駄洒落ではあるが、それが有名なポルノ映画のものであるか、ウォーターゲート事件のものであるかは筆者は明らかにしていない。
- ヨーデン・ヴランクス(安:ユーデン・ヴランクス)
- ザフォドの前任の大統領。
- ランクウィルとフック(安、石:フーク)
- 超知性汎次元生命体。「ディープ・ソート」の本当の設計者。
- マジクサイズとヴルームフォンデル(安:ヴルームフォンドル)
- 哲学者。「哲学者、賢人、先覚者、その他あらゆる思索者からなる合同組合」の代表者。ディープ・ソートが『究極の答え』を計算してしまうと職を失ってしまうのではないかと恐れ、『究極の答え』を計算することに反対していた。しかし何の因果か、後世の歴史には「ディープ・ソート」の設計者として間違ってその名を残すことになる。
- ルーンクウォルとフォークフ(安:ファウク)
- マジクサイズとヴルームフォンドルの子孫。「ディープ・ソート」の答えを聞いた人物。
- ベンジイとフランキイ(安、石:ベンジーとフランキー)
- 超知性汎次元生命体。ねずみに化けて地球に潜んでいた。
- マッコウクジラ
- マグラシアの防衛システムにより発射されたミサイルの一基が「黄金の心」号の無限不可能性ドライブの緊急作動の影響で変化してしまった姿。マグラシアの上空で変化してしまったため、自我が目覚めた直後にマグラシアの大地に墜落・衝突してしまい、哀れな最期を遂げた。
- ツクバネアサガオの鉢植(安:ペチュニアの鉢植)
- マッコウクジラと同じくマグラシアの防衛ミサイルの(以下略)変化してしまった姿。マッコウクジラが眼前に迫り来る大地と友達になろうとして哀れな最期を遂げたのに対して鉢植が最後に思ったのはたった一言「あぁ、またか」だった。この台詞も後々の大きな伏線となっている。