北朝鮮版スパイスガールズ!? 「モランボン・バンド」がアツい!
2015.01.28
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■“意向に”沿ったアーティスト活動
画像は「YouTube」より
民族音楽が専門のケンタッキー大学のドナ・ウォン氏によると、この楽団はより好かれる金正恩体制を意識して作られているそうで、今後のポピュラーソングになることを目指しているという。元来同国で人気があったのは、非常に訓練されたスキルの高い交響曲やオペラなどの楽団であったが、それらは最近は下火になりつつあるようだ。
北朝鮮アナリストのダルシー・ドラウト氏は、歴史的に北朝鮮の芸術は政治的背景に影響を受けており、この「モランボン・バンド」も同様であると指摘する。
前指導者であるキム・ジョンイル(金正日)は無類の映画好きであったことが知られているが、テレビ映像やイベントの視聴効果を熟知し、自らのイデオロギーを民衆に示す強力な武器にしたという。金正恩もこれに習い、自身のリーダーシップを表すツールのひとつにこの「モランボン・バンド」を位置付けているのではないかと推測されている。
現体制下ではもちろん、メンバー当人たちから話を聞くことはできないのだが、国内のアーティストやミュージジャンたちは全て最高指導者である“ただひとりの人物”の意向に沿う活動を行なっていると、専門家らは解釈している。
(文=Maria Rosa.S)
「モランボン・バンド」(2012年) 動画は「YouTube」より
参考:「Oddity Central」ほか