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人間を“瞬間沸騰させる”中国軍の最新兵器が発覚!! 「尖閣問題」の新たな脅威か!?
2014.12.10
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現在の日中関係は、国交正常化以来、過去最悪の状態といわれている。その一因として真っ先に「尖閣問題」が挙げられることは間違いないだろう。偶発的な武力衝突を回避するため、防衛当局者同士による話し合いも持たれているが、予断を許さない事態であることに変わりはない。そのような中、中国の航空ショーで、とある最新兵器が公開され警戒の声が高まっている。
■人間を“沸騰させる”最新兵器
画像は「IHS」より
米国の軍事コンサルティング・調査ファーム「IHS Jane's」の報告によると、中国の軍需企業「China Poly Group Corporation(中国保利集団公司)」がこのたび公開したのは、“非致死性の激痛を与えることで相手を無力化する”兵器、その名も「Poly WB-1」だ。
WB-1は、ミリ波の電磁ビームを広範囲にわたり照射することができる。このビームは、当たった人間の体内で水分子を瞬時に沸騰させ、その結果、炎の中に投げ込まれたかのような耐え難い苦痛を与えるという。つまり、人間を電子レンジにかけるのと同じような仕組みとなっているわけだ。射程範囲は80mから最大1km。中国軍は将来的にこのWB-1を、自らが領有権を主張する海域付近を航行する艦艇に搭載する計画もあるというのだから、これは穏やかな話ではない。
■各国で配備が進む一方、議論も
実は、今回のWB-1と同様の仕組みを実用化したのは米軍だ。2007年に世界で初めて公開された、レイセオン社製「Active Denial System(ADS)」という名の兵器は、その後アフガニスタンなどに配備された。暴徒化した民衆の効率的な制圧のために威力を発揮することが期待されていたようだ。しかしその後、ADSは一度も使われることのないまま2010年にリコールされている。まだ信頼性に難があるようだが、米国、そして中国のみならず、ロシアも同様の兵器の開発を行っているという
倫理的な議論を呼んでいるようだ。そもそも火器に代わるものとして開発がスタートしたため、相手の生命を奪う銃器と比べれば順道だとする好意的な意見はもちろん存在する(威力を調整することで相手を殺害することも可能だろうが)。その一方で、生きながらにして焼かれるような激痛を与え、その激痛で相手を制圧することの非人道性や、暴動を抑えこむための武器であるならば、他によりよい方法があるのではないかという指摘もなされている。そして今回、これを中国軍が配備するとなると、次のような危険性も浮上してくるという。
■中国はこれをどう使うのか
WB-1に照射された人間は激痛に悶えるものの、流血することがないため、現場に凄惨な光景が広がらない。これはつまり、艦艇に搭載する兵器としてだけではなく、中国国内のデモを抑え込むためにもうってつけの存在なのだ。市民と軍・警察の衝突による流血の惨事が、写真や映像を通して世界の人々の目に入ることはなくなる可能性がある。これはつまり、人権蹂躙がますます横行する可能性があるということだ。
いずれにしても、中国との関係がこじれている日本にとって、今回の武器の話題は懸念材料以外の何ものでもない。今後の動きに注視しなければならないだろう。最期に、米CBSテレビのレポーターが、(威力が調整された)電磁ビーム兵器を体験している動画をお届けしよう。
動画は「YouTube」より
(編集部)
参考:「IHS」、「POPULAR SCIENCE」、他