>  >  > スマトラ島沖地震から12年、津波死者ゼロ地域の謎

2016.12.27

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イメージ画像:「Thinkstock」より

津波から生き残るための10則】

 最後に、津波から自分や大切な人の命を守るために、守るべき10の鉄則を挙げておくので、参考にしていただきたい。

1. 大地震の後で、潮が異常に引いたら津波が来る前兆

2. 引き潮の前兆がなくても、地震が起きたらいきなり津波が襲って来ることもある

3. 津波が起きた時のため、地域の避難場所を日頃から確認しておく

4. 津波からの避難は、水平方向ではなく垂直方向(高台や高い建物の上など)

5. 避難のために家の外に出る際には、家財道具や貴重品を諦める。命よりも貴重なものはない!

6. 身体が不自由な人や、高齢者を避難させる手法も日頃から計画しておく。津波シェルターなどもある

7. 車で逃げるな、足を使え:今年11月22日の福島県沖地震(M7.4)でも、車で津波から避難しようとして渋滞に巻き込まれた人々が多く見られた

8. 避難所を過信するな:津波発生時、真っ先に避難する一次避難所が絶対に安全とは限らない。陸前高田では、3.11で一次避難所だった体育館が津波に呑まれ、約80人が犠牲となった

9. 皆が逃げなければ、自分が声を上げろ:(特に日本人の間では)集団心理が働き、皆が逃げなければ自分も大丈夫だろうと思ってしまう人が多い。本当に危険ならば、英国のティリー・スミスのように自ら「逃げろ!」と声を上げ、周囲の人々に緊迫感を呼び起こさせることが大切

10. 周囲の人々の根拠のない「大丈夫」は信じるな:人間は誰にでも「正常性バイアス」という心理状態があり、大災害に瀕しても「自分は大丈夫」と思い込むことが多い。本当に災害から生き残るためには、現状を客観的に把握・判断して、必要ならば1人でも避難することが大切

 特に津波の襲来が予想される沿岸部に住む人々にとっては、決して忘れてはならないことだろう。また、小さな子どもがいる家庭では、日頃からしっかりと教えて込んでおこう。