最新のコンピューター人工知能は人間でいうと何歳レベル?IQテストで調査(米研究)

2013年08月02日 ι コメント(34) ι 知る ι 料理・健康・暮らし ι #

 

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 米イリノイ大学シカゴ校のロバート・スローン博士ら研究者たちが、最新の人工知能(AI)にIQテストを受けさせ、果たしてどれくらいの知性があるのかを調べてみた。



 その結果、人工知能は4歳児の知能と同じくらいなことがわかった。

 マサチューセッツ工科大学で開発されたコンセプトネット4と呼ばれる人工知能に、幼児向けの標準知能検査であるWPPSI(Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence、ウェクスラー幼児・初等知能検査)を課してみた。しかし分野によって得意不得意が激しくて成績は安定せず、もしこの結果を本当に4歳児が出したとしたら、何らかの障害が疑われるだろうという。

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 コンセプトネット4は語彙力や類似性の認識力ではとても優秀な成績を残したが、「なぜ」と訊かれることに対する理解力はとても悪い結果だったという。

 AI開発で最も難しいのは、一般常識にのっとった判断を下させることだという。一般常識には非常にたくさんの「事実」の知識が必要で、これには人が知っていることを意識してない暗黙の常識も含まれる。例えば、コンピューターは水が何度で凍るのかを知識として知っているが、人は氷が冷たいことを経験上知っている。

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 私たち人はたくさんのことを知っている。赤ん坊が家の中を這い回って、さまざまな物に興味を持って引っ張ると、それがどこかから落ちてしまうことを知り、引っ張ったものが犬や猫の尻尾であった場合には、まずい行動だったことを知る。人は生まれた直後から豊かな学習環境下におかれているのだ。

 現代のAIではまだ、こうした一般常識を基本にした理解力という面では、8歳の子供の知能に遥かに及ばない。スローン博士らは、この研究によって見えたAI研究の難題に、研究者が焦点を当ててくれることを期待しているという。
via:sciencedaily 原文翻訳:konohazuku
 

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