移住できる惑星が見つからなければ人類は1,000年以内に滅ぶ(スティーヴン・ホーキン)
2016年11月19日 ι コメント(70) ι 知る ι 自然・廃墟・宇宙 ι #
地球上の人類に残された時間は1,000年足らずであるとスティーヴン・ホーキング博士が警告した。我々が生き残るには新たに惑星を探し、そこに移住するしかないそうだ。
ブラックホールに関連した理論で功績を残し、今や74歳になった彼だが、「私が今最も望んでいることは宇宙に行くことです。いつの日か実現させたいと願っています」と、いまだ宇宙旅行に精力的だ。というか我々人類は、宇宙へ進出しなければ滅んでしまうのだという。その車椅子の天才がオックスフォードユニオンの講演で近未来の姿を語った。
移住の地が見つからなければ人類は1000年以内に滅ぶ
ホーキング博士によると、我々は未来の人類のために宇宙への進出を続けなければならないのだという。「私たちの壊れやすい惑星から脱出しないことには、さらに1,000年生存できるとは思えません」
ホーキング博士は過去、人類の生存を脅かすものとして核戦争、遺伝子改変ウイルス、気候変動問題について懸念を表明してきた。そして講演では、人類の未来はロボットの世界となり、そこでは子供たちが気候変動と戦っているだろうとも発言している。
気象変動の脅威が現実となる
「たくさんのお子さんにご来場いただきましたので、あなたたちが大人になった未来の姿を話したいと思います」と切り出した博士は、ロボットの発達、自動運転車、人間など足元にも及ばないほどゲームが上手なコンピューターなど、たくさんの楽しみが待っていると話しながら、大変な時代にもなると警告した。
「子供たちは気候変動とこれが世界にもたらす影響と向き合うことになります。次の世代がこの困難に立ち向かわねばならないことは間違いないでしょう」
AIの危険性についても示唆
またホーキング博士はAIが人類を追い越し、社会を破壊する可能性についても懸念している。知性は人類にとって最大の意味を持ってきた。炎の使い方を学び、農業を営み、宇宙の謎を解明する――どれも知性の賜物である。しかしホーキング博士は、生物学的な脳が実現できることと、コンピューターが実現できることには大きな違いはないと話す。つまり理論的にはコンピューターは人間の知能を模倣し、追い越すことができるということだ。
「自動運転車や囲碁で勝利したAIなどの最近の象徴的な出来事がそうした時代の前触れです」
現在AIに関連する技術には巨額の資金が注がれており、急激な発達を遂げている。これまで達成したことなど、今後数十年で実現することに比べれば霞んでしまうに違いないとホーキング博士。
人工知能の登場から得られる恩恵は計り知れない。AIによって人間の頭脳が強化されたとき、一体何が達成されるのか想像することもできない。
「この新しい技術革命がもたらす道具が、工業化という過去の技術革命が世界に与えたダメージをいくらか修復してくれるかもしません。それからついに病気と貧困の根絶を目指せるようにもなるでしょう」
生活のあらゆる面を一変させるAIの登場は、人類の文明史上最大の出来事になるかもしないと博士は考えている。
AIロボット vs 人類
しかし、素晴らしいことだけではない。AIは危険性もまた孕んでいるからだ。無人で動く強力な兵器が登場し、少数の人が多数の人を虐げる手段が生まれるだろう。さらに経済にも大混乱をもたらす可能性がある。
「そして将来的には、AIが意思を宿し、人類と敵対するようになるかもしれません」
「要するに、強力なAIの登場は、これまで人類に起きた最高の出来事にも、最悪の出来事にもなり得るということです」
それがどちらになるのかはまだ分からない。だからこそ、2014年にホーキング博士らはこの分野における研究の必要性を訴えたのである。
そうした研究は、我々の文明と人類という種の未来にとって決定的に重要なものとなるだろう。「健闘を祈っていますよ」とホーキング博士は子供たちにメッセージを残した。
via:Humans will NOT survive another 1,000 years on Earth, says Stephen Hawking: Physicist warns we must 'escape beyond our fragile planet'・Professor Stephen Hawking says humans will be WIPED OUT in 1,000 years unless we find new planet/ translated hiroching / edited by parumo
1000年後、我々は生きていないしどんな世界なのかははかり知ることができない。その時代、ホーキング博士の予言が現実になっているのかどうか、ホーキング博士が予言者として後世に名を遺すことになるのかどうかは、我々の子孫のみ知る世界だ。