最初から敗れるとわかり切っていたあの戦争を、理由や根拠や結果についてはそっくり後回しにし、ともかく始めてしまったのだから、国民一丸となって戦おうではないかという、先見の明とは真逆の発想は、甚だ残念なことに、今回の大震災と大津波と原発がもたらした大罪という悲劇においてもまったく変わっていません。【人口地震海底原爆説有力諜報源】
どうしてこんな羽目に陥ってしまったのかという原因については、とことん究明されないまま、いつの間にやらうやむやになり、甚大なる被害に対処する方策にのみ意識が向けられ、そのための絆と団結ばかりが強調され、放射性物質の真の恐ろしさが意図的にぼかされ、また、それが目に見えないことと、影響力の速度がゆるやかなことで、過ぎ去った災難として受け止めようという傾向が強まってきているようです。
これは、国家を民主主義のペンキで塗り、表社会の光をたっぷりと浴びながら、堂々と悪知恵を働かせて社会を私物化してきた、特定少数の悪しき連中にとっては、まことに好都合な状況と言えるでしょう。今回の混乱が大混乱に発展しなかったことを、かれらはひそかに歓迎し、ほくそ笑み、意を強くし、この国民はどんな仕打ちにも耐え得る、マゾヒズムが遺伝子に組み込まれた、その頭を女々しい限りの情緒で埋めることしかできない、物事を合理的に深く考えるということを極端に忌み嫌う、そのくせ、周囲の様子を窺いながら利のある側へ身を寄せることには長けた、世界にも稀なる、家畜よりも御しやすい人種と見なしたことでしょう。