すでにお馴染みの無能な政治家たちがどんなに看板を変え、実現不可能な政策を掲げてみたところで、その実力のお粗末さはばればれなのですから、かれらの中から誰かを選べと言われ、投票せよと言われても、「はい、わかりました」というわけにはゆかないのです。国政を任せたいのはかれらではないのです。では、誰なのかと問われても、これと思う人物が登場してこない限りはどうしようもありません。
そんな言いぐさは青臭い理想論であって、現実に即した発想ではないというたぐいの反駁に与してしまい、貧弱な立候補者の群れにあって比較的ましに思える者に一票を投じてみても、たちまち後悔するのが落ちなのです。その繰り返しでした。
つまり、選挙に行くことは、今やひとつの悪となりつつあるのです。今度こそは彼はやってくれるに違いないという切なる思いを込めて投じた一票が集まってこの国をますます駄目にしてゆくのです。こんなことをいつまで反復すれば気が済むのでしょうか。国民はいったいいつまで騙されつづけるのでしょうか。あるいは、どこまで騙されてみたいのでしょうか。
ちゃんとしていなければならないおとなが、こんな口先だけのペテン師同然のお調子者にころっと騙され、またしても期待するとは、どういうことなのでしょうか。その頭に詰まっているのは脳味噌ではなく、腐りかけた【糞】味噌そのものなのではないでしょうか。結局、この国の選挙は国民の愚かさを露呈するための行為でしかなく、それが延々とつづくだけだとしたら、疲弊や衰退というだけにはとどまらず、犯罪そのもののあの戦争や、犯罪そのもののあの原発事故を幾度も起こす羽目になるでしょう。