ソロ・シップ

諸元
ソロ・シップ
分類 宇宙船
所属 ソロ星駐留軍
設計 第6文明人
開発 第6文明人
建造 ソロ星
生産形態 ワンオフモデル
全高 127m
全長 400m(船体胴部:338m)
全幅 262m(船体胴部:112m)
重量 49000t
装甲材質 イデオナイト
エンジン 化学反応エンジン
核融合エンジン
反物質エンジン
エンジン出力 120,000t/df(化学反応エンジン)
1,000,000t/df(核融合エンジン)
(反物質エンジンの出力:地球タイプの10倍)
武装 機銃
大型連装グレンキャノン(15話〜)
グレンキャノン多数(4話〜)
ミサイルランチャー多数(4話〜)
防御装備 バリア
艦長 ジョーダン・ベス
主な搭載機 イデオン
その他 船体の色:金
登場話数:2話〜最終話

地球の植民星であるソロ星の地中に埋まっていた巨大な宇宙船。地球人が6番目に接触した知的生命体「第6文明人」が建造したとされる。劇中、異星人バッフ・クランの攻撃を受けて壊滅したソロ星の難民を乗せて、宇宙を放浪した。「ソロ・シップ」という呼称は第4話のナレーションから登場、それまでは劇中で「宇宙船」と呼ばれていた(当初「メイフラワ」という名称を予定していたが版権が取れなかったとの事)。バッフ・クラン側の呼び名は「ロゴ・ダウの船」。劇場版や小説では4本のメインノズルから「四つ脚」とも呼ばれた(但し、ドバは何故か最終話と発動篇序盤で「ソロ・シップ」と呼んでいる。)。

ソロ星で科学庁が調査していた第6文明人の遺跡の、第2発掘現場から発見された。地中に埋められていたにもかかわらず、船内には樹木が生い茂るエリアがある。第6文明人は地球人類よりかなり大きかったらしく、第6文明人の大きさにあわせて作られたソロ・シップの内部スペースは、人類(およびバッフ・クラン)にとってかなり広々としていた。船内には、宇宙空間を航行中でも重力が発生しているように見えるが、その機構や原理は不明である。

イデオンと同様に、武装は一切装備されていなかったが、TV版2話以降、ソロ星駐留軍の生き残りがグレンキャノン(ビーム砲)やミサイル・ランチャーを多数設置した。物語初期には、戦車を甲板に出して敵を攻撃したこともあった。甲板前方にある平たいドーム状構造物の内部に、壊滅したブラジラー基地の砲台を設置して主砲とした(15話〜)。発射時は、構造物の前方中央部が後方にスライドして主砲が出現、さらに砲自体が前方にスライドして発射体勢を取った。ドーム状構造物の本来の目的は不明。

船体は直方体の構造物を中心に、上部にドーム状の構造物およびブリッジ、前方に甲板および船首、左右に2本ずつそれぞれ単独のアームで支持された合計4本の核融合兼反物質エンジン、というもの。中心部は居住ブロックと機関部、後部デッキ等がある。機関部には反物質エンジンが搭載されている。さらに機関室内部には正体不明の構造がある、とのことだったが、後述の波導ガンのことを指していたのかどうかは不明。

4本の核融合兼反物質エンジンは180度回転が可能。90度回転させてノズルを下方に向けた場合、垂直離着陸することができた。第4話では、垂直離着陸の体勢のまま反物質エンジンを使用して、亜空間飛行を行っている。ノズル外縁にはランディング・ギアが装備されていて、着地の際に展開した。180度回転させた場合は、逆噴射エンジンとして使用できた(第39話)。

船体上方のドーム状の構造物の内部には林や草原が広がっており、ソロ星難民は食料生産のため、そこで耕作や放牧を行っていた。ドームの前方はハーフミラーになっていたようで、内部から甲板の光景を見ることができた。

甲板には3台のイデオンメカを縦に並べることのできるスペースがあり、合体後のイデオンを寝かせておくこともできた。甲板は船体との接合部で上方に90度折れ曲がる構造。甲板前方には主砲をおさめた平たいドーム状の構造物および、甲板前方の左右に、着陸時にランディングギアとして使用する脚状の構造物があった。

船首にはバリアー発生装置があり、船首から船尾まで紡錘形のバリアーで船体を覆い隠していた。バリアーはほとんどの場合、半透明のオレンジ色だった。

甲板内部にはイデオン4体分の部品が、機関部には波導ガン(イデオン・ガン)が格納されていた。波導ガンは28話から甲板内部に格納され、以降必要な時にはソロ・シップ側のコントロールでイデオンへと誘導飛行させて使用出来るようになったが、発動篇前半でのソロ・シップを彗星へ衝突させる作戦を採ったバッフ・クランとの戦闘時には、バリアー出力が弱まっただけではなく、開閉ハッチが原因不明の故障を起こして開かなくなり、イデオンはバリアーが更に弱まる事を承知でハッチを引き剥がしてイデオン・ガンを取らざるを得なかった。

「イデ」の器としてのソロ・シップ

ソロ・シップはイデオンと同様、「イデオナイト」という金属でできていた。劇中、無限力「イデ」は第6文明人の意思の集合体とされたが、そのメカニズムはイデオナイトという金属そのものによるのではないか、とされていた。35話でシェリルとギジェがイデオナイトの電子顕微鏡写真を検証していたが、そこには光る謎の粒子が写っており、そのひとつひとつがイデのメカニズムの元であり、その集合体がイデではないか、と推測していた。

イデオンよりもはるかに巨大なイデオナイトの塊であるソロ・シップは、「イデ」の中心だったのではないかと推測される。物語の2年前から、人類の地球およびバッフ・クランの地球に巨大な流星の落下による被害が続いていたが、その流星はソロ・シップが発生させていたことがあきらかになった(34話)。発動篇では、ソロ・シップの発生させた流星が、人類の地球およびバッフ・クランの地球を完全に破壊している。

イデオンと違って、ソロ・シップには地球製の武器しか搭載されていなかったため、敵を撃破するという形では「イデの発現」を見ることはできなかったが、イデの力が高まっている時の防御力はすさまじく、35話ではナイト・スターの衛星の落下の直撃にも耐えた。38話では、ステッキン・スターを両断したイデオン・ソードの近くにいたが、バリアーで防いだため無事だった。

発動篇ではガンド・ロワからのビームの一撃で艦首と右舷エンジンの一つを破壊されながらも耐え抜いた後、尚も最後のDSドライブを敢行してイデオンと共にガンド・ロワへと肉薄した。

ムビオラ

1〜2人乗りのソロシップ内部移動メカ。イデオンへの乗降、並びに機体内部での移動にも使われている(実際、イデオンの合体中に内部を移動する描写もある)。劇中特にこの乗り物に関する説明がなかったが、地球製である。そもそも人間より大きな第6文明人が、こんな小さなものに乗る必要は無い事からも明白である。座席のない簡易タイプも存在し、「ミニムビオラ」と公式では呼ばれ(劇中では呼ばれていない)、第15話の「イデオン奪回作戦」では、コスモ、モエラ、ベントが窮屈そうに乗って、バッフ・クランに乗っ取られかけたイデオンのコクピット制圧に向かった。