ネトオク男の楽しい異世界貿易紀行 作者:星崎崑 57/164
第57話 弟子はケモノの香り
突然だが、ケモノ娘には5つの段階が存在しこれをケモ度という!
ネコ娘を例に取って説明しよう。
レベル1は、みんなが想像していた「ネコミミとシッポだけがケモノ要素で、ほとんど人間。
下手すると人間耳まであるで」という状態だ。これはぶっちゃけコスプレと大差ない。
ケモナーでなくとも万人に受け入れられるスタイルだろう。
レベル2は、全体的に毛深くなって手足もケモノ的になった状態だ。
まだこの状態では髪の毛は人間準拠だし、顔もほとんど人間。服もバッチリ着るぞ!
レベル3になると、かなりケモノ度が高くなる。二足歩行のケモノ状態と言えば
わかりやすいだろうか。服はいちおう着ているが、毛深いんで、脱いでも別に構わん。
亜人と言えるのはここまでかもしれない。
レベル4になるともうほとんどケモノだが、二足歩行するという点だけが、
人間的といえるだろうか。トムとジェリーなんかはケモ度的にこのへんになるだろう。
レベル5は4足歩行のケモノだ。動物マンガなんかで出てくるケモノは当然この
レベルなのだし、最もポピュラーだと言うこともできるだろうが、性癖という点ではやはり
レベル5だと言わざるを得ない。
大きく分けると、レベル1と2が人間ヘッド、レベル3と4が獣ヘッド、レベル5が全獣となり
ニワカケモナーを篩い分ける良い目安になったりする。業の深いケモナーはレベル3
以降を愛し、その体(以下略)
「レベル3だと……!?」
異世界なめてたわぁ。せいぜいレベル2くらいかと思ったのに。
「見た目猫だし」とレベッカさんが言うのが全く比喩じゃないほど、エトワは猫だった。
この猫みたいな口で流暢に喋るのが不思議なほど。
長毛種……と言うと変かもしれないが、体毛は全体的にフサフサで、毛色は青っぽいグレーの縞柄で、体の内側の毛色が白。昔ペットショップで見た、北欧の猫がこんなだった気がする。顔もまあ、ほとんど猫(多少人間的ではあるが)なわけで、当然髪の毛(に相当するもの)は無いのだが、頭髪に当たる部分の毛を油で髪の毛ぽくなるようにセッティングしていて案外可愛い。服は着ているが、露出している腕や脚から考えて、全身にわたって豊かな体毛に覆われているようだし、服を着てるのは少し暑そうですらある。手足は人間よりも多少骨太でなかなかガッチリしている。
手や脚が猫だと困るな……と思ったが、どうやらそのへんは人間準拠の模様。毛深いけど。