第一章:エルシエ建国編 21/104
第二十話:戦後処理
「ディート! 【輪廻回帰】!」
「レベル、24で、装備がランクアップしてるな。さすが、六十人以上、喰っただけはある」
「【アイテムボックス】」
ディ―トの固有魔術の【アイテムボックス】。死体の体と、装備品を分けて収納する。
生物以外、4000kgまで、なんでも収納できるのだ。
【魂食い】が発動し、青い光が俺の身体に吸い込まれる。
これはゲーム時代の俺を再現するために、顕現した特殊能力、殺した相手の魂を食らう
ことで、自らの魂を強化し、魔力を高めるのだ。
二百人ほど、とどめを刺して【魂食い】を行った。
これほどの人数を食う機会はあまりないのでラッキーだ。まだまだ魔力が足りない。
もう少し魔力を蓄えれば、もう少し強力な俺が呼べる。
この世界では、属性の相性値が90を超えた種族のみが体内に魔石を宿す。該当する種族は四種族しか確認されていない。そしてそのいずれの種族も帝国に狙われている。
エルフ→風の魔石 *帝国に支配されていた。
火狐→火の魔石 *帝国に対抗できている。
ノーム→土の魔石 *地中に住んでいるため帝国が手出しできない。
たまに、地上に出たノームが攫われている。
水精→水の魔石 *水の中というところ以外はノームと一緒。
帝国が魔石を狙うのは、それを触媒にすれば人間でも、
強力な属性魔術を使えるようになるからだ。
人間の相性値はいいところ40だが、魔石を触媒にすれば
相性値が20~30上乗せされる。相性50からが実用的な属性魔術を
使えるラインと言われており、そこに届くのだ。