転生したった 作者:空乃無志 第二章 王立学院編 49/87
邪神さまと愚王
「邪神さまアガメる国つくりたい。ワタシたちの国」
「ほお」
「もっとゴブリンをアツメて、魔獣ころす。邪神さまヨロコぶ」
「いいだろう。考えておいてやる」
「カンシャする」
「ゴブリンの王国を攻める戦力は足りているか?」
「ぎぃ、あとスコシほしい」
「よし、では明日までにゴブリンは100体生け捕りにしておけ」
ワタシたちは100体のゴブリンを集めていた。邪神様が現れる。
「まずは敬神や道徳、感情を与える」
――― 人化
「次に制約を与える」
――― 契約
「次に脳に直接、力の記憶を焼き付ける」
――― 技能継承
ゴブリンは自分が一新したことを理解した。
「そうか。お前の脳には基礎言語150、剣神流剣術250と剣神流体術150、
さらに危機察知200、回避行動200のスキルを転写した」
ラダー教の魔人、オグンは怒りと共に状況を考えていた。
わざわざ、魔人が出張ってゴブリンの王を支配し、ゴブリンの大軍を動かしたにも関わらず、そのゴブリンが次々と討ち死にして行っているのだ。
その数、この二ヶ月でなんと1万。
この山脈に居を構えるゴブリンの王国の大半の兵力が失われたことになる。
それでもまだゴブリンの王国にはLV150以上のゴブリンキングを筆頭に
5000体程度のそこそこ使える駒が残っているには要るが。
その男は突然、ワタシたちの前に現れた。
「そこまでだ!死ね!!グラン・エクスプロージョン!!!」
――― 無明流星剣。
「ほぅ、くく。ゴブリンの分際で魔人を倒したのか」
「はい」
魔人を殺し、さらなるレベルアップを果たした私は頷いた。
「見事だ。お前に王として名を与えよう」
「ありがたき幸せ。邪神様」
「お前の名は愚王ファナティックロワ。この新たな装備と共に王として降臨するが良い」
「はっ」
こうして、私は黄金に輝く全身鎧と新しい剣と王位を与えられたのだった。
「お前たちに次の任務だ。東の海にあるリザードマンたちを100体捕縛しろ」
「そうだ。それと今回の働きを評価して、改造ゴブリンの数を1000まで増やして良いぞ」