Maskd Rider's novel blog.

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主に仮面ライダーの小説を書いたり。
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プロローグ

 

そこには風都では珍しい古い空き家があった。近所ではそこで幽霊が出るという噂がたてられ心霊スポットとして有名だった。

 1年前、1人の少年が塾の帰りにそこに寄り「だれかいませんかぁ?」と声を響かせたが返事はない。額に汗を垂らしながら奥へ進むと、突然物音がした。少年は少し怖くなってその部屋から逃げようとする。その時だった、輝く刃物がこちらに向けられ少年は息絶えてしまった。

 翌日、捜索願が母親が出し、5時間後。やっと少年の亡骸が見つかり、すぐに部屋の中の指紋や足跡を捜査したが、少年のもの以外なにも検出されなかった。


第1章「復讐の悪魔」


 今日も鳴海探偵事務所の翔太郎はコーヒーを片手に平和な毎日を過ごしていた。「最近、事件がなくて暇だな。…ま、平和が一番だけどな」と独り言を呟きフィリップの方を眺めた。「翔太郎!今“中学生空き家殺害事件”について調べていたんだが大変なことが解った!確定というまではいかないが、犯人は黒いレジャージャケットに赤い線…。これはNEVERと同じ服…」「…!となると大道克己か!?」「恐らく…」事務所で不穏な空気が漂った。2人は目を合わせると、翔太郎は空き家へ向かい、フィリップは再検索を実行した。

 翔太郎が空き家に着くと何かを発見した。「これは…NEVERが使っていた細胞維持酵素…」それを目にし犯人は確定した。「大道勝巳…生きていたのか」翔太郎はすぐさまスタッグフォンで連絡を取った。「やはり大道勝巳だったか」「ああ、とりあえずガジェット達に捜索させてる」「分かった、それじゃあ…プツッ」スタッグフォンを閉じバイクに乗った翔太郎は捜索を続けた。

 その頃、克己は暗い夜道を歩き続けていた。疲れ切ったその表情からは、翔太郎が見つけた細胞維持酵素が最後に打ったものだろうとわかる。「ウッ…もう携帯用のしかない…やはり数本盗んだだけじゃ無理か…」そこにブレードウィングを羽ばたかせるバットショットが克己を発見した。「…!バットショット…お手柄だぜ」翔太郎はバイクを加速させ克己のところへ急いだ。

 克己のところへバイクのエンジン音が辿り着いた。「きっ貴様は…左…翔太郎…」

「久しぶりだな…大道勝巳…。行くぜフィリップ…」「ああ、今度こそ大道勝巳の体を消滅させる」サイクロンとジョーカーの電子音が夜の冷たい空気に溶けた。

 「変身!」二人の掛け声と共に風が舞い上がり克己をおした。「しょうがない、携帯用のものを使うか…」その時、克己の背後からエネルギー弾が飛んできた。危うくダブルはかわしたが危機一髪だった。「誰だ貴様…。…ウゥグッ!」謎のドーパントが克己の体にメモリをさした。「エネルギー!」と響かせたが、克己の体に変化はなかった。だが「…!力が…溢れてくる!クククク…いい気分だ!」突然と克己の顔から笑みがこぼれた。すると克己は地面を蹴り風のように、こちらへ飛んできた。たとえNEVERであってもここまでの飛跳力はない。強く顔を殴られ人とは思えないスピードで更に殴りつける。「クソッ!これじゃあッ…グッ…まともに攻撃できねぇ」ダブルの必死のパンチも克己は受け止め無力化した。「ハッハッハッハッハッハァ…。残念だったなァ…仮面ライダー…どうやらおれの勝ちのようだ」最後の蹴りでダブルの変身は解けてしまった。そして克己は謎のドーパントと共に闇の中へ消えていった…。


第1章「復讐の悪魔」 完


第2章「ミュージアムの研究者」へ続く