行列の知識<応用演算編> | SystemTradingのブログ

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■ 「行列:Matrix」に関する知識を強化する!

 

普段の生活には全く縁がないと思われる数学知識ですが、市場分析という

世界に足を踏み入れたのであれば無関係とは言えない知識になるでしょう。

 

でも今更学生時代の教科書を引っ張り出すには・・ (ノ_・。)

 

と知識の取得を諦めてしまう方も多いことでしょう。当コンテンツは、そんな方々

へお贈りいたします。

 

 

■ これまでに扱った行列の知識

 

  行列の知識<基本演算編>

  

  

■ 今回扱う知識は応用演算編

 

前回は行列の基本演算を解説しました!

今回は除算に相当する演算と、行列で連立方程式の解を求める方法を

解説します。これらの演算は非常に多くの場面で活用されるため、覚え

ておいた方が良いと思います。

 

 

【除算は逆行列】

行列の除算は逆行列というものを求めることで行います。正確には行列

には除算はなく、逆行列を乗じることになります。

つまり、簡単に考えれば、例えば同じ数同士で除算しますと1になります。

行列の場合は、逆行列を乗じて単位行列となることが同義となります。

では逆行列について解説していきます。まず、行列Aの逆行列は、

 
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と表現され、単位行列をEとすると、

 
HSF-SystemTradingのブログ-gyou11

 

という可換かつ、単位行列への変換を行う関係になります。逆行列を生成

する計算はN×Nの行列によって一般的な表現が異なります。ここでは2×2

の行列における逆行列の導き方を解説します。

行列Mの逆行列を求めるには、

 

 
HSF-SystemTradingのブログ-gyou12

HSF-SystemTradingのブログ-gyou13
 

 

とすることで求まります。

ちなみに、どのような時に逆行列を使用するかといいますと、

 

連立方程式の解を求める時

演算において必要な時

 

など様々です。この記事では連立方程式の解を求める例題で解説しま

す。連立方程式に使用するパターンは重回帰分析でも扱われます。

 

 

【行列で連立一次方程式を解く】

行列は連立方程式を解く際に有効な手段となります。この際に逆行列を

使用することになります。

例えば、

 
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の解を行列で求めてみましょう。上記の連立方程式は行列に変換すると

各係数を基に、

 
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となります。試しに元の連立方程式に戻るか計算してみましょう。この積

は2×2の積と積の仕方は同じで、


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と1列少なくなるだけです。この計算により、

 
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と元に戻りました!では連立方程式の解を求めましょう。求め方は簡単

で、係数部分の行列の逆行列を両辺に乗じれば求まります。
 

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これらの計算を解きますと左辺は単位行列になってxとyになり、右辺は

解が求まります。

 
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以上のように行列は連立方程式を解くために使用されます。今回は2×2

の逆行列しか扱っていないので解ける範囲が限られますが、N×Nの逆行列

を求めれば範囲は広がっていきます。

 

 

応用演算はここまでです。次回はExcelで行列を計算します♪

 


 

☆ 「既に分からない・・」・「質問したい」という方は

   コメントしてみてください!

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