お通夜前日、亡くなった叔父は布団で寝ていた。
亡くなって病院から戻ってきた叔父を従兄弟達(叔父の子供)と囲んで、叔父の顔が「森進一に似てるか似てないか」っていう話になった。
森進一には似ていない。だけど最近病院で誰かから似ているって言われた話があったらしい。従兄弟も「この顔はどうやら森進一に似ているらしい」って言って、顔を覗きこむのだけど、言ったしりからそうかなぁとわざと首をかしげたり、ちょっとにやついたりしていた。
最終みんなに確認したが似てなくてどうやら森進一とは違うという話でまとまった。
叔父の眉毛は村山富一級に長く、鼻の穴が大きく説明しずらいが割と小柄で顔も細い。男前で色気のある森進一とは種類が違う。
結局森進一ではなかったが、叔父はまんざらでもない表情をしているかのようにみえた。すました顔で森進一であることを否定しない叔父がちょっと面白かった。
お通夜前日、久々に親戚が集まったときの出来事である。頼りがいのあるいい叔父だった。従兄弟らは、もういい歳だけど昔と変わらず面白いおっさんばかりだ。


