③の続きです。

健二「6時50分までに食べ終わってください。」

けれど指導係の言葉に少年は答えを返さなかった。

運動から遠ざかっていた体は筋肉も衰えている。ちょっとしたトレーニングも少年には大きな負担になる。

健二「123456789101112131415…」

健二「逆」

だが、ここでも少年は素直に指導係に従った。

流石に仲間のように走ることはまだできない。少年は周囲から孤立し押し黙っている。身の回りに目に見えぬ壁を張り巡らせているようだった。