宝塚少女がアンジュルムに加入するまで。
松本わかなちゃんや、
なりんちゃん(川名凜)がそうだったように、
ハローに入ってくる子のほとんどが、
ハローを好きで、
ハローに憧れて、
オーディションを受けて入ってくるのだが、
れらぴ(伊勢鈴蘭)は、
ずっと宝塚を目指して
バレエや英会話、声楽にいそしんでいた。
そんなれらぴの人生を
180°変えてしまったのが
姉ぴである。
中1のとき、
姉ぴの誘いでなんとなく受けた
モーニング娘。'16 新世紀オーディション。
最終審査まで行ったが落選し、
ますます宝塚に行きたい
という気持ちに拍車がかかる。
中3になれば、
宝塚受験をすることができる。
そこに向けて、
全ての心血を注いだ。
ちょうどその頃、
運命を決めることになった
ONLY YOUオーディションが開催されるわけだが、
「うん、わかった受けるといった記憶がない」(伊勢)
「いいからいいから」と
姉ぴに半強制的に写真を撮られ、
知らない間に応募されていた。
最終審査の地、東京まで進む。
「もしかしたら、受かってしまうかもしれない」
れらぴはそう思った。
姉ぴが「せっかく東京に行くんだから、夢の国に行こうよ!」
2人で飛行機に乗って、東京へ。
れらぴは、オーディションのことより、
夢の国に初めて行く嬉しさで頭が一杯だった。
可愛い女の子がたくさんいて、
どうしても受かりたいという物凄い熱気に包まれていた。
それまで、何の気なしに
その場にただ居ただけのれらぴだったが、
その熱気に押される形で、生来の負けじ魂に火がついた。
「絶対、負けたくないんだけど!」
それでも、審査員との質疑応答では
「宝塚に絶対に行きたいんです」と答えていたれらぴ。
北海道に帰ってから、
とりあえず今のハロプロって
どんなところだろうと
YouTubeで動画を見てみた。
その時、なんとなく目に留まったのが
「アンジュルム2018春十人十色+ファイナル」(武道館)の
『泣けないぜ…共感詐欺』の映像だった。
映像越しでも伝わる熱量。
なんか、このグループいいな。
ふとそう思った。
あくまで他人事のように。
それから、最終審査の面談で
札幌のスタジオに呼ばれた。
ドアを開けたら、
見覚えのある人が立っていた。
この前見た映像の人。
名前も覚えていた。和田彩花とかいう人。
「あなたがアンジュルムの新メンバーです」
すぐ嬉しい気持ちで満たされた。
宝塚への未練は、意外にあっさりと
雲のように消えていった。
それにしても、
BEYOOOOONDSのオーディションだったはずなのに、
何故アンジュルム?
「どうしてBEYOOOOONDSから
アンジュルムになったのかは永遠に気になります。
いつか誰か教えてくださいって感じです」(伊勢)
「誰かそれを語ってくれる人がいるでしょうか」(西口)
…
おめえだよ!ww