映画『あの頃。』のコズミンが、
もし現代に蘇ってこのイベントに参加していたら、
こんなことを思ったに違いない。。
なんだ、なんだ。この客層は。
女しかいないじゃねえか。
ハロの現場といえば、うだつの上がらない男が集まる場所だったはず。
なんだか、ソワソワするわ。
隣の女ヲタは、小田さくらという子が登場した瞬間、
すでにウルウルと感極まってんじゃん、
まるで、宝塚のスターを見るような目で――
<セトリ>
01.Go Girl~恋のヴィクトリー~(モーニング娘。)
02.愛しく苦しいこの夜に(モーニング娘。)
03.遠距離の恋愛(松浦亜弥)
04.出来る女(モーニング娘。)
05.香水(メロン記念日)
06.記憶の迷路(High-King)
07.さよなら「友達にはなりたくないの」(後藤真希)
08.恋はマグネット(カントリー・ガールズ)
09.夜風のmessage(℃-ute)
10.未来の扉(モーニング娘。)
11.しっかりしてよ!もう(スマイレージ)
「ゴーガール」、懐かしいな!
これこそ、あの頃にみんなで踊りまくった曲。
ガッタスとか、よう見とったわ。
素人のアイドルがフットサルしてるだけやのに、
なんであれだけ熱狂できたのか
今振り返ってみてもようわからん。
それにしてもこの曲を
1人でガンガン踊っているこの小田さくら、
この子が今のモーニング娘。らしい。
カワイイ系?
いや、どっち言うたら愛田もなみの方(お色気系)やな。
それにしても、小田さくらって何気に歌うまいな!
俺のミキティも歌上手かったけど、
刹那系、哀愁がかった曲をやらせたら、
この子の右に出るもんはおらんかもしれん。
今のモーニング娘。には、
こんな子がゾロゾロおるんか。
(注→いません。小田さくらは小田さくら)
ハロプロも変わってゆくはずやわ。
「遠距離の恋愛」って、
たしか「桃色片想い」のB面だよな。
ずいぶんマニアックな曲をやるんやな、この子。
なんかアイドルじゃないみたいや。
愛田もなみ系の小田さくらか…覚えといたる。
「さくらのしらべ」も今年で11回目。
桜の木のオブジェがあったり、
照明演出にも力が入っていたり、
他のハロメンのバースデーイベントとは
明らかに趣が違う。
事務所もそれだけこのイベントに
プレミアムな価値を付けたいということだろう。
キャパ的にも、
普通のホールツアーで使われても
おかしくないような会場。
「いつもならモーニング娘。のライブで見るような光景」を
ソロイベントで味わせてもらっている、と小田ちゃん。
桜の季節は、小田ちゃんにとって
イベントが集中する時期だ。
いつもなら娘。の春ツアーが始まり(今年はハロコン)、
ひなフェスがあり、
そして「さくらのしらべ」がある。
覚えることがたくさんあり、
その準備に追われる多忙な時期なのだが、
「さくらのしらべ」を楽しみにしてきているファンのために、
しっかり11曲、用意してきた。
個人的には、
丁寧にピッチを刻んでいた「愛しく苦しいこの夜に」と
オトナっぽく攻めた「遠距離の恋愛」が今日のベスト。
こうしたしっとりマイナー調の曲が
小田さくらには合っているが、
まだ彼女自身も自分のスタイルを固めるというより、
曲によって歌い方を変えたり、
いろいろと試行錯誤している段階なのだと思う。
真ん中の「失恋ゾーン」(「香水」~「さよなら友達にはなりたくないの」)は、
以前「さくらのしらべ」などで歌ったことのある曲のリマスター版。
彼女の恋愛観の変化とともに、
聴こえ方も変わってくるのだろう。
この先、彼女が本物の恋愛をして、失恋を経験したときに、
どういう歌い方になるのか、
そこに興味があるから、
しばらくは小田ちゃんにはモーニングに居続けてもらいたいもの。
それこそ、近頃は「子供が欲しい」発言もしていることだし、
ママになってもモーニング、
という前代未聞なこともあるかもしれない。
「さくらのしらべ」とは、
小田さくらが大好きな「歌」を
思う存分歌うというイベントであるが、
「記憶の迷路」の振り付けが、バッチリ決まっていて、
こんなところにも、小田さくらイズムが発揮されていた、
ということを最後に一言、付け加えておく。
東京タワーが放つやさしい光に、
帰路に急ぐ足を止めて眺めるヲタク達。