新型コロナウイルス感染症の被害拡大により

開催延期になっていた
舞台「アラビヨーンズナイト」。

この10月に振替開催となり、

無事、本日千穐楽を迎えました。

こんなドラマチックな千穐楽、

かつてあったでしょうか。

振替開催までの空いた期間、

それぞれの「ひとり時間」の中で募らせていった想い、

再び舞台ができることのありがたさ、
そんな想いをここに結実したような

素晴らしい舞台となりました。

そして、この千穐楽には

まさかのアクシデントが!

15時開演の時間に、

スタッフの人が現れ、
「メンバーの1人が腰を痛め、1回目の公演後、身動きが取れず、

声を出すこともままなりません。

そのため、公演時間を30分遅らせていただきます」と
異例の事情説明。

その後、本舞台の脚本・演出を務めた

太田善也さん直々の説明により、
腰を痛めたメンバーが、

いっちゃん(一岡伶奈)だと知ることになります。

配役が決まっている舞台で、

急遽1人欠けるようなことがあれば、

致命的なアクシデントです。
それでもスタッフ、

そしてBEYOOOOONDSのメンバーは、

最終公演をやり遂げるため、

ヌレンナハール姫(いっちゃんの役)の役割を

他のメンバーに割り振るなどして、
開演直前まで最善を尽くそうとしたようです。
メンバーの中に、

一瞬にして動揺と緊張が走ったことは

想像に難くありません。

そんな中、いっちゃんの腰が奇跡的に回復し、

当初の予定通り、

KANA∞さんを含めた13人で

最終公演に臨むことになりました。

いっちゃんは、本当に大丈夫だろうか。
そして他のメンバーも平常心で舞台に臨めるだろうか…?

メンバーの気合を入れた舞台裏での円陣の声が、
そこに込められた覚悟とともに

客席まで聞こえてきました。

 

 

【物語】
めくるめくアラビアンナイト(千夜一夜物語)の世界に迷い込んだ、

演劇部の女性高生2人組(美鈴=西田汐里、しとね=岡村美波)が、
シャハリヤール王(前田こころ)を改心させるため、
アラビアの演劇団(アラジン、アリババ、シンドバッド…etc)と組んで、
最高の物語を作ろうとします。

しかし、そこには「何かが」足りず、

シャハリヤール王を納得させることができません。
その「何か」とは…?
相手のことを想う気持ち。

脚本を書いていた美鈴は、

その自信を失いかけたとき、

しとねの美鈴に対する純粋な想い(友情)を思い出します。
そして、シェヘラザード(山﨑夢羽)のシャハリヤール王に対する

隠された愛情を物語にしたシナリオを描くことを決意します。

その物語を見たシャハリヤール王は、

シェヘラザードの愛に気付きます。


劇の内容と、

BEYOOOOONDSメンバー同士の相手のことを想う気持ちが
クロスオーバーした瞬間がいくつもありました。

後で知ったことですが、劇中で、

みいみがしおりんに泣きながら抱きついたこと。
いっちゃんがりかちゃんに抱き起こされるシーンで2人声を震わせていたこと。
前ここ、美葉ちゃんも泣きながら演技していたこと。
それに気付かないくらい、

劇のクオリティは高く、
それでいてその熱量は確かに届いていました。

いっちゃんの腰の負傷というアクシデントさえも

伏線に思えるくらい、
1人はみんなのために、

みんなは1人のために、
その想いの強さ、絆の強さが、

色濃く反映された舞台でした。

昨年、ファーストライブで奇跡を目の当たりにして、
今回、また2度目の奇跡を見させてもらった気がします。
BEYOOOOONDSに、

コロナとか「そんなの関係ねえ」(@高瀬くるみ)ですね。


最後にメンバーの感想。

●小林萌花(音効さん役)

ほぼ電子ピアノの前にいてBGM演奏担当。
ゆは(山﨑夢羽)と歌の出だしを合わせるところは
「音大生のプライドに賭けて」毎回気を使ったらしいけど
その「音大生」発言に客席がドッと沸いてました。
ちなみに、ほのかひめカプ(小林萌花・清野桃々姫)ヲタって一定数いるの?
こちらも沸いてました。

●江口紗耶(アリババ役)

男役ははじめて、とのことだけど、

今までの明るく元気なキャラとは違って
クールで真面目な役どころ。
千穐楽にはさやりんのアリババが

しっかり完成していたと思います。
スタイルがいいのでやっぱ舞台映えしますね。

●清野桃々姫(盗賊その他役)

桃々姫の実力を考えれば

出番が少なかった今回の舞台だけど、
随所にその底力を発揮してました。
舞台後の挨拶では

「みんな努力してて…」と堰を切ったように号泣。
最年少でも、しっかり周りが見れていることが素晴らしいです。

●一岡伶奈(ヌレンナハール姫役)

腰を痛めながらの演技でしたが、

終始違和感なく最後までやり切りました。
強い気持ちで自分を奮い立たせて、

弱音を一切吐かないところがいっちゃんらしい。
今回のアクシデントは、

神様がBEYOOOOONDSに与えた試練だったんだと思っていますが、
そこに選ばれるのもいっちゃんらしい(笑
それと、とても歌が良かったです!

いっちゃんに100円あげる!

●平井美葉(シンドバッド役)

びよの涙もろいTOP2といえば、前こことみよりん。
舞台後の挨拶のときは、

もちろん涙が止まらず、
スタッフからティッシュ箱の差し入れが。
「私も腰で動けない経験をしているので…」

みよりんの優しい心遣いが伝わってきました。
それでいて、最後はカッコいいセリフを決めるもんだから、
女ヲタさんが昇天するのも無理はナイです。

●里吉うたの(盗賊その他役)

うーたん、科捜研の女出演決定おめでとう!
みよりんとのダンスコンビネーションはさすがでした。
30分待ってくれたお客さんの私達に対する信頼を感じた、とうーたん。
たしかに、BEYOOOOONDSなら大丈夫、

とみんな思ってましたよ!

●島倉りか(アラジン役)

挨拶で「私は泣かないから!」と言いながら

涙を流していたりか様(笑
男役も、カッコイイというよりコミカルな味が出る役柄。
根がコメディエンヌなんで、

そういう意味ではハマっていたかなと思います。
殺されたいっちゃんを抱き起こすのがりかちゃんというのも、
2人の普段の間柄を知る者にとっては良いシーンでした。

●高瀬くるみ(ジラ役)

ある意味、ひとり悪役を演じることになったくるみん。
最後の公演だけは、

みんなと仲良く輪の中に入りたかったと思いますよ。
でもそこはさすがプロ、

嫌われ役を見事演じ切りました。
ミントグリーンのアラビア衣装がとても鮮やかでした。

●山﨑夢羽(シェへラザード役)

今回、ゆはの演技が最高でした。

とにかく、間の取り方が上手い。
あの「間」があるから、

客はその役に感情移入できるんです。
シャハリヤールと結ばれるシーンは、

そうなるだろうとわかっていても泣けましたね。
見事なヒロイン力を見せてくれました。

 

●前田こころ(シャハリヤール役)

 

前ここも挨拶ではずっと泣いてました。

男役は板についたものだけれど、

今日はさらに感情が乗っていて、

鬼気迫るものがありました。

 「唯一の心残りは・・・S4見たかった!」には

笑いました(笑

 

●岡村美波(女子高生・内藤しとね役)

桃々姫とともに挨拶では号泣していたみいみ。
演じたしとねは、

一途に美鈴を信じる役だったけど、
そんな一途さが、

みいみと重なるところがありました。
そして、汐里ちゃんと一緒にやってこれて良かったと。
それは演技を追求するストイックな姿勢において、
相方に確かなシンパシーを感じたように

自分には見えました。
まるで、しとねと美鈴の友情物語のように。

●西田汐里(女子高生・荒井美鈴役)

今回の舞台の「座長」を務めたしおりん。
やっぱりその存在感は

この舞台を牽引するにふさわしいものでした。
最後の挨拶で言いたいこと、

すべて携帯にメモしていたけれど、
みんなが語り尽くしてくれたので、

もう喋ることはないと。
でも演技を見ればわかります、
彼女が本気でこの舞台に賭けていたことを。



P.S.
今回の舞台は、はーちゃんが誘ってくれました。
帰りも車で送ってもらって、

車の中で朋子のバーイベ映像も見せてもらって、

一日ハッピーな気分でした。
ありがとうございましたりんご