ハロプロにおいて、
2002年ハロマゲドンの次に歴史の転換期になったのは
2009年の革命元年です。
この年はどんな年だったのかというと、
・ハロプロ人気の凋落、新興勢力AKBの台頭
・エルダークラブの終焉
という年でした。
【エルダークラブ】は、
中澤裕子、飯田圭織、安倍なつみらモーニング娘。OG、
稲葉貴子、里田まい、メロン記念日、松浦亜弥ら
ベテラン組で構成された組織です。
エルダークラブ単体で活動することはあまり無かったものの、
ハロプロ内組織として、ハロコンには参加していました。
そのため、ハロコンは、
かつての人気を作ってきたスター達が再び集う
「お祭り」コンテンツとして、人気を博していました。
ところが、国民的ブームも去り、ハロプロ人気にも翳りが見え始め、
マンネリ化を打ち破る新たな施策が必要となりました。
そこで打った手が、本格的な世代交代。
エルダークラブからメンバーを卒業させ、
ハロプロから切り離し、若返りを図ったのです。
◆Hello! Project 2009 Winter 決定! ハロ☆プロ アワード'09
~エルダークラブ卒業記念スペシャル~(横浜アリーナ)
01.雨の降らない星では愛せないだろう?(ワンダフルハーツ)
VTR(メンバー紹介)
02.マノピアノ(真野恵里菜)
03.みんなのたまご(しゅごキャラエッグ!)
04.Come Together(音楽ガッタス)
MC
05.ケンチャナ~大丈夫~(前田有紀)
06.浮気なハニーパイ(里田まい、是永美記、能登有沙、仙石みなみ、澤田由梨)
07.悔し涙 ぽろり(中澤裕子)
08.はぴ☆はぴ サンデー!(月島きらり starring 久住小春 (モーニング娘。) with フランシス、愛子)
09.This is 運命(メロン記念日)
MC
10.FOREVER LOVE(℃-ute)
11.抱きしめて 抱きしめて(Berryz工房)
12.たんぽぽ(飯田圭織、矢口真里、石川梨華、紺野あさ美、柴田あゆみ、新垣里沙)
13.BABY!恋にKNOCK OUT!(保田圭、吉澤ひとみ、小川麻琴)
MC
14.チョコレート魂(松浦亜弥)
15.Yeah!めっちゃホリディ(松浦亜弥)
16.笑顔に涙~THANK YOU! DEAR MY FRIENDS~(松浦亜弥、稲葉貴子、メロン記念日、前田有紀、Berryz工房、℃-ute、三好絵梨香、岡田唯、光井愛佳、ジュンジュン、リンリン、真野恵里菜)
MC
17.晴れ 雨 のち スキ(安倍なつみ、矢口真里、吉澤ひとみ、紺野あさ美、高橋愛、新垣里沙、亀井絵里)
18.愛の園~Touch My Heart!~(飯田圭織、石川梨華、辻希美、小川麻琴、藤本美貴、道重さゆみ、田中れいな)
19.co・no・mi・chi(Buono!)
MC
20.デビュー!~恋する角には福来る~(アイスクリー娘。)
21.人知れず 胸を奏でる夜の秋(中澤裕子、飯田圭織、保田圭、稲葉貴子)
22.Magic of Love(稲葉貴子、前田有紀)
23.スクリーン(安倍なつみ)
MC
24.好きな先輩(高橋愛、紺野あさ美、小川麻琴、新垣里沙)
25.ロマンティック浮かれモード(藤本美貴)
26.カッチョイイゼ!JAPAN(美勇伝、Berryz工房、℃-ute)
MC
27.泣いちゃうかも(モーニング娘。)
28.リゾナントブルー(モーニング娘。)
29.涙の色(℃-ute)
30.MADAYADE(Berryz工房)
MC
31.モーニングコーヒー(中澤裕子、飯田圭織、安倍なつみ)
32.ここにいるぜぇ!(中澤裕子、飯田圭織、安倍なつみ、矢口真里、保田圭、石川梨華、吉澤ひとみ、辻希美、高橋愛、紺野あさ美、小川麻琴、新垣里沙)
33.LOVEマシーン(中澤裕子、飯田圭織、安倍なつみ、矢口真里、保田圭、石川梨華、吉澤ひとみ、辻希美、紺野あさ美、小川麻琴、藤本美貴、モーニング娘。)
34.未知なる未来へ(全員)
MC
35.ALL FOR ONE & ONE FOR ALL!(全員)
卒業公演はオールスター勢揃い、
横浜アリーナで2日間に渡り、大々的に行われました。
ちなみにこの公演以来、
アリーナ規模の会場でハロコンが開催されたことはありません。
コンサートの最終盤、
℃-uteの矢島舞美、Berryz工房の清水佐紀、
そしてモーニング娘。の高橋愛、
それぞれのリーダーがエルダークラブのメンバーに対して
送辞を読み上げるシーンは、世代交代を印象付けるものでした。
しかし、このとき矢島舞美が送辞の中で
「先輩達に追い付けないまま卒業されてゆくようで悔しい」と
言っていた通り、
彼女達にとっては実力で勝ち取った世代交代ではなく、
ハロプロ全体が一時的にスケールダウンした印象も拭えませんでした。
それでも、この悔しさを胸に秘め、発奮したハロメン達が、
やがて新しい時代を創っていくことになります。
◆Hello! Project 2009 SUMMER 革命元年 ~Hello! チャンプル~
(中野サンプラザ)
01.グルグルJUMP(全員)
02.ピリリと行こう!(全員)
VTR(メンバー紹介)
03.ぁまのじゃく(スマイレージ)
04.おまかせ♪ガーディアン(ガーディアンズ4)
05.ミニモニ。ジャンケンぴょん!(新ミニモニ。)
MC
06.世界はサマー・パーティー(真野恵里菜)
07.暑中お見舞い申し上げます(℃-ute)
08.青春バスガイド(Berryz工房)
MC
09.なんちゃって恋愛(モーニング娘。)
10.しょうがない 夢追い人(モーニング娘。)
MC
11.デビュー!~恋する角には福来る~(アイスクリー娘。、ジュンジュン・リンリン)
12.夢と現実(あぁ!)
13.ピラッ!乙女の願い(プッチモニV)
MC
14.部屋とYシャツと私(田中れいな)
15.アンブレラ(タンポポ#)
16.MY BOY(Buono!)
17.JUMP(全員)
MC
18.秋桜(高橋愛)
19.ONLY YOU(続・美勇伝)
20.行くZYX FLY HIGH!(ZYX-α)
21.DIAMONDS <ダイアモンド>(High-King)
22.C\C(シンデレラ\コンプレックス)(High-King)
MC
23.スッペシャル ジェネレ~ション(Berryz工房)
24.都会っ子純情(℃-ute)
MC
25.リゾナントブルー(モーニング娘。)
26.その場面でビビっちゃいけないじゃん!(全員)
27.ここにいるぜぇ!(全員)
MC
28.青空がいつまでも続くような未来であれ!(全員)
エルダークラブがいない最初のハロコンは「革命元年」と銘打たれました。
「チャンプル」というタイトル通り、
各グループのメンバーをごちゃ混ぜにして
新しいチャンプルユニットを次々と作り、
ハロコンはその披露の場となりました。
ZYX-α、続・美勇伝、新ミニモニ。、プッチモニV、タンポポ#。
名前からわかる通り、過去ユニットの焼き回しで、
新鮮味には欠けるものでしたが、
このシャッフルユニットの真の狙いは、
ハロプロ全体のスキル向上を図ることにありました。
既存グループの垣根を越え、
そしてハロプロエッグから若い子を積極的に起用し、
刺激し合える環境、雰囲気作りを目指したのです。
既にこの前年ソロデビューしていた真野恵里菜を皮切りに、
新ミニモニ。には、
当時エッグの有望株だった竹内朱莉、宮本佳林を抜擢、
さらに世代交代の切り札として、
スマイレージ(和田彩花、福田花音、前田憂佳、小川紗季)を
メジャーデビューに向けて始動させます。
またこのハロコンでは、
高橋愛、田中れいなのソロコーナーがありました。
この2人は、歌手として既にその実力を買われており、
ソロで歌うことにより、さらなるスキルアップを
目指す意味も含まれていたと思われます。
ちなみに、2011年冬のハロコン「~歓迎新鮮まつり~Bっくりライブ」では
11人連続ソロコーナーというのもありました。
2013年にひなフェスが始まるまで、
ハロコンのソロコーナーは非定期とはいえ継続します。
さらに、幅広い人材登用、市場拡大を見据えた「アジア戦略」も、
「革命元年」のコンセプトの1つでした。
既にモーニング娘。には、ジュンジュン、リンリン(中国)がいましたが、
この時のハロコンでも、アイスクリー娘。(台湾)、
チャン・ダヨン(韓国)をゲストに迎えるなど、
アジア進出に意欲的に取り組んでいました。
ただし、このアジア戦略は目立った成果を挙げることなく、
トーンダウンしていきます。
(明日の2010年、モベキマス時代②に続く)