夕闇の井の頭公園をひとりブラ散歩するヲタク。


吉祥寺といえばジャズの街。

「サムタイム」とか、今は亡き「メグ」とか。
そう言えば、吉祥寺タワレコのJAZZコーナーに、寺島靖国特選コーナーがあった。
寺島さんの影響で、キース・ジャレットはよく聴いた。
これだけレコーディング技術が発達してるんだから、あの唸り声を取り除く方法が
ないものかと当時は思っていたが、慣れとは恐ろしいものである、
唸り声がないとキースを聴いた気がしない身体になってしまった。

簡単に説明すれば、
ほのぴ(小林萌花)が、悶えながら「ううっ!」とか「んあっ!」などの
奇声を発してピアノを弾くようなものである。
最高だなおい!

 

今日は吉祥寺にジャズ、ではなくPINK CRES.を聴きに行ったのである。


<イベント内容>

01.キレイ・カワイ・ミライ
MC
02.エゴイスティック(新曲)
03.Think over
04.It's YOU
MC
05.ルーレット(新曲)

・握手会


リリイベに参加した半数は若い女性(ハロヲタ)だった。
「昨日、かわむー(川村文乃)のブログ見た?」とか、そんな耳慣れた会話が

周りから聞こえてくる。

PINK CRES.といえば、テイラー・スウィフト、アヴリル・ラヴィーンといった
ガールズ・ポップスをモチーフとした方向性の音楽で当初は売り出していたが、
前作のテクノディスコ系「トウキョウ・コンフュージョン」や
アップテンポでダンスも激しめの今作「ルーレット」のように、
新境地の開拓も模索しているようだ。

 

 

夏焼雅のユニット、と思われがちだが、
小林ひかる、二瓶有加の2人とも、雅に負けない個性、ガーリーな魅力を持っており、
3人のバランスは良い。

特に、小林ひかるの脱力系ラップは、一番の武器であり、

PINK CRES.最大のオリジナリティと言っていい。

ハウスシーンで活躍するちゃんみなのように、本格的女性ラッパーも増えてきたが、
小林ひかるのラップはいい感じに肩の力が抜けて、それでいてリズム感もしっかり
しているので、聴いてて楽しいし、なかなかユニークでもある。

またその出で立ち、ファッションは「非ハロプロ系」(ハロプロと真逆)であり、
ハロヲタ以外のところで需要があるだろう。

夏焼雅は、背中のザックリ空いたドレスに、クラブピンクのショートカットで、
やたら派手なギャル系だったBerryz工房時代に比べれば、だいぶシックにオトナっぽい
コーデが似合う女性になってきた。

あんまりシャカリキにならず、何でもサラッとこなしてしまうのが雅らしく、
特別目立とうとしていないところもいい。

二瓶有加は、ちょっとまなかんみのある庶民派ギャルだが、スタイリッシュな他の2人
とは違う可愛らしさがあるのが魅力。

今回の衣装は、普段外では着ないようなスケルトンの可愛い衣装なので、
握手会で「にへのイメージに合ってるね」と話したら、
「えー、そんなこと言われたの初めて」と言われた。
にへもちょっと嬉しそうだったし、このままのオトナカワイイで問題なし。


リリイベ自体は純粋に楽しめたが、
(「ルーレット」のカップリング「エゴイスティック」がポップで良かった)
PINK CRES.が本来ターゲットにすべき客層は、ハロヲタではなく、
普段からクラブに行ったり、ガーリーなファッションに関心がある
20代女性だろう。

そういう意味では、今までアップフロントがやってこなかったような
違う方面へのプロモーション活動も必要だと思うけど、
まずは目先、地道に活動を続けて、自分達のスタイルを確立させていってほしいと思う。

肩の力を抜いて、自然体で楽しむくらいがちょうどいい。