こぶしファクトリーが2020年3月30日、東京ドームシティホールでの
コンサートをもってグループ活動終了、解散することが発表されました。

解散後は、広瀬彩海、野村みな美、浜浦彩乃はハロプロを卒業して
個人で芸能活動を継続(広瀬は4月から音楽大学に進学することも決まっている)、
和田桜子は芸能界引退、
井上玲音はただ1人ハロー!プロジェクトに残って活動するとのこと。

あやぱん(広瀬彩海)の大学進学が引き金となって、
解散はあり得るかなとはある程度、思ってましたね。
パフォーマンスが5人で固まっていたので、1人増えることも、

無論減ることも考えづらかった。

でもこんなに簡単に、あっさりと解散していいの?

少なくとも、このタイミングじゃない!

アイドルには、アングル(筋書き)を作って、

その物語性をファンと共有するという一面がありますが、
今回の解散は、今までの文脈からは一切繋がっておらず、いきなり作者都合で
バサッと連載終了したマンガのように、唐突感が否めないのです。


HPでの発表によれば、すでに昨年の初め頃に、

あやぱんが卒業したい意向を事務所に伝えていたとあります。

でも、昨年5月に初の単独ホールコンサートを中野サンプラザで行った時点では、
解散という選択肢はなかったと思っています。
はまちゃん(浜浦彩乃)が「これは通過点に過ぎない」と発言していたからです。
俺もそのコンサートを見て、全く同じことを感じてました。
あの時のはまちゃんやれいれい(井上玲音)の視線は、確かにこぶしの未来に
向けられていました。

それがなぜ急転直下、解散という話になったのか。


●目標到達点があやふやのまま…

あやぱんの卒業話をきっかけに、事務所、メンバー同士で今後について
何度も話し合ったはずで、その過程で、各自が自分自身の未来についても
イメージを膨らませていったというのはあるでしょう。

それは悪いことではないですよ。
自分が本当にやりたいことに気付くことだってあるわけだから。

でもそういった個人目標以外に大切なのは
「こぶしファクトリーとしてやりたいことは何か?」という事。
もっと切迫した今の状況下で言うと、こぶしでやり残したことは何か、

こぶしをどう終わらせるか。
解散発表してあと3ヶ月という短い期間に何ができる?

(仮に、共同出資先の日音が今年度いっぱいで手を引くという大人の事情があったとしても、

それが根本原因にはならないと付け加えておく)

結局、単独ホールコンを成功させて以来、このグループの目標設定について、
あんまり整理できていないまま、解散する気がして仕方ないのですよ。

ちなみに、あやぱん個人は「音楽」をやりたいわけですよね。
それは音楽事務所アップフロントじゃできないことなのか?というのが素朴な疑問。
事務所がよっぽどミスリードをしているのか、
それか、(船木結の卒業もそうだけど)ハロメンがハロプロにいることに価値を
見出せなくなってしまってる現状がどこかにあるのかなと勘繰ってしまいます。


アイドルグループにいずれ解散が訪れるのは承知の上。
そのときの「終わり方」「区切りの付け方」ってすごく大事だと思います。
やり切った、もう思い残すことはない、メンバーがそう思えることが一番の幸せ。
そういう意味では、昨年のカントリー・ガールズのラストコンサートはとても良かった。

はまちゃん、ハロプロに入って8年半やってきて、こういう形で終わって後悔はない?

のむさんもそう、今までずっと頑張ってきて、このままで後悔しない?

れいれいのメッセージに一番、心を打たれた。
彼女の言葉に無念さが滲む。
「こぶしファクトリーとしてまだ見たい景色や行きたい場所、色々ありましたが
この様な形で終わってしまい、正直悔しいです。」

そうだよ!悔しいよ!

アカペラという武器を手に入れ、実力派ボーカルユニットとして
ようやく新しい価値観を創り出し始めた頃。
昨年末の渋谷クアトロでのライブは凄かった。
あの時はまさか解散するなんて夢にも思ってなかった。

やり残したこと、まだまだあるよ!

こぶし組として、こんなんじゃ終われねーよ!!