かななんらしい、愛と優しさと笑いに包まれた卒業コンサートだった。
最後の集大成、それまでやってきたことの成果が出るよね。
ファン、メンバー、スタッフ、
それぞれが抱く、かななんへの想いの丈の深さにとか。
根拠はないけど、アンジュルムメンバーの気持ちが、明るく前向きになったような気がした。
それは、かななん自身が8年間、残してきた功績と、その人柄ゆえのこと。
<セトリ>
VTR(スマイレージ時代のダンスレッスン風景)
01.タチアガール
02.プリーズ ミニスカ ポストウーマン!
03.チョットマテクダサイ!
04.ええか!?
MC
05.私を創るのは私
06.マナーモード
07.泣けないぜ…共感詐欺
08.魔女っ子メグちゃん
MC(上國料、室田、笠原、太田)
09.ヤッタルチャン/中西・川村・船木
10.ショートカット/竹内・佐々木・伊勢・橋迫
11.有頂天LOVE/室田・上國料・笠原・太田
12.寒いね。
13.交差点
14.臥薪嘗胆
MC
15.人生、すなわちパンタ・レイ
16.恋ならとっくに始まってる
17.ドンデンガエシ
18.大器晩成
アンコール
かななん手紙朗読
01.天使の涙/中西香菜
02.帰りたくないな。
MC(全員挨拶)
03.46億年LOVE
04.友よ
ダブルアンコール(かななん挨拶)
いきなり画面に映し出されたのは、スマイレージ時代の例のダンスレッスン映像。
明らかにかななんだけが、ワンテンポ遅れたり、すっとこどっこいな振り付けをしている。
そのワンテンポ遅れたダンスがわざとそのままMVになった『チョットマテクダサイ!』
ついていくのが精一杯、それでも一生懸命やってきた、
そして今日、卒業の日を迎える、
そんなテロップが流れた後に、照明がステージ上のメンバーをパッと明るく照らし、
2期初めてのシングル『タチアガール』が始まる。
その後、『PMPW』 『チョットマテクダサイ!』『ええか!?』まで、
シングル発売順にスマイレージ曲が続いた。
当時のスマイレージの象徴が、かななんであったことを改めて証明するようなセトリ。
暗黒時代とも揶揄され、苦しく辛い時期ではあったけど、弱音はグッと押し殺して、
右も左もわからぬまま、ガムシャラに一歩ずつ進んできた、
その頃の記憶が懐かしい。
そして当時は劣等生のレッテルを貼られていたかななんが、
今、こうして卒コンで、笑顔で楽しそうに6スマ曲を踊っている。
VTR~スマ曲が流れてる間、ずっと涙が溢れて止まらなかった。
人間にとって、生まれ持った才能というのは、実は大して意味を為さない。
生きている間に、どれだけ進化することができるのかという事によってしか、
本物の「強さ」は得られないからだ。
かななんの成長が、スマイレージをあらゆる意味で強くした。
いつの間にか、3期以降のメンバーも増え、和気あいあいとした中にも、
苦しい時は思いやりで支え合うグループの色が生まれた。
そのグループに新しい命を吹き込むように、
かななんによって「アンジュルム」(天使の涙)という新しい名前が与えられ、
それと同時に、快進撃が始まった。
『大器晩成』『乙女の逆襲』『臥薪嘗胆』『七転び八起き』『ドンデンガエシ』、
これら全ては“人生の逆転劇”を意味する曲たちだ。
その頃には、かななんは悔し涙を流す必要はなくなっていたが、
裏で後輩が孤立しないよう、気遣いだけは忘れなかった。
『交差点』のかななんパート、「悔しさを笑顔で包む、君のしなやかな強さに」は
同じくサブリーダーのかわむーに引き継がれた。
アンコールでかななんは、キレイな水色のドレスをしてあらわれた。
スマイレージ時代のメンバーカラー。涙色のようにも見えた。
ちょうどサブステージの真横で見ていたが、すごく素敵で女性として輝いてた。
この瞬間のために、今までのアイドル人生があったと思うくらいに。
まろ、いい曲書いてくれてありがとう。
新しい人生のスタート、しんみりするのもおかしいので、
かななんもいつも通りに、ユーモアたっぷりに振舞って、笑いを誘っていたが、
もう、かななんと会えなくなると思うと、やっぱり寂しい。
このシチュエーションで聴く『帰りたくないな。』もセンチメンタルで、すごくハマってた。
(タケのネイルがかななんの新旧メンバーカラーになってる)
もう、かななんのような物語を持ったアイドルは出てこないだろう。
決してファンは多くはなかったけれど、
深く心の中に突き刺さる魅力を持っていた。
これからの人生も「なんとかなるさ」精神で乗り切っていくのだろう。
見る前に飛べ、それでこそヤッタルチャン。
優雅な心で行きましょう。
のんびり心で行きましょう。
かななんというヤッタルチャンに出会えて、本当にしあわせだった。
本当にありがとう!
かななんの第二の人生の幸せを、心から祈っています。