空が青い。海も青い。
昨年の武道館以来、約1年ぶりの愛理のライブ。
改めて、鈴木愛理はアップフロントの至宝であると再認識したライブでした。
パシフィコパシフィコ。
<セトリ>
01.Escape(introduction)
02.Good Night
03.Get in the Groove
04.TRICK
05.perfect timing
06.Candy Box
07.光の方へ
08.私の右側
09.パラレルデート
10.別の人の彼女になったよ(wacci)
11.Break it down ※ケータイ撮影タイム有
12.Be Your Love
13.STRONGER
14.start again
15.BYE BYE
16.IDENTITY
17.STORY
18.DISTANCE
19.Escape
アンコール
01.No Live,No Life(℃-ute曲メドレー付き)
MC ※23分間
02.ハナウタ
●光と映像が織りなす新感覚エンタテイメント
最近どこのJ-POP人気アーティストのライブでも使われているのが、
プロジェクションマッピング。
スクリーンに自由自在に映像を映し出すことにより、
そのライブの世界観を演出する。
これに無線ペンライトが加わり、
観客席の光の渦までも演出の一部として活用するのがトレンドだ。
今回の愛理ライブの場合、単なる世界観(イメージ)の創成だけでなく、
これに「物語性」が加わっているのが斬新なポイントとなっている。
同じアップフロントでいえば、
SAYUMINGLANDOLLのような映像を使った無言劇が繰り広げられていく。
(SAYUMINGLANDOLLの経験値が生かされている)
今回の物語のテーマは「Escape」。
捕獲懸賞金に100万ドルを賭けられたAiRiは、様々な追っ手から逃れるように
満月(ミラーボール)の夜の街を、仮の姿に身を隠しながら“脱走”する。
ジェームズ・ボンド風BGMを挟みながら、
曲のたびに羨んじゃう風キャット(猫)に扮したり、ウエイトレスになってみたり。
追っ手が観客席にあらわれる演出も面白かったが、
「perfect timing」での、レンガの家の部屋に中にいるAiRiが、
外からスナイパー(狙撃手)に狙われるシチュエーションが最も印象に残った。
強いて注文をつけるなら、
前半の趣向を凝らした内容が濃かっただけに、
後半にもう一つ物語にアクセントを付ける出来事が欲しかった。
(やや尻切れトンボ感あり…)
それでも、
ハロプロの他のコンサートに比べれば、はるかにクオリティは高く、
鈴木愛理を知らない人を連れて行く「価値」がある内容となっている。
●カメレオンマン愛理の七変化
ウディ・アレン監督の映画「カメレオンマン」(1983年)が好きで昔よく観たものだが、
まさにその映画のカメレオンマンのように、
衣装だけでなく、愛理の歌い方、声色や表情が、曲によって全部違う。
例えば同じバラードでも「私の右側」と、
wacciのカバー曲「別の人の彼女になったよ」では歌い方が全然違う。
「私の右側」は、日常会話でしゃべるかのような軽い歌い方だし、
「別の人の彼女になったよ」は、捨てきれない想いを回顧するような重たい歌い方になる。
カッコいい愛理も、カワイイ愛理も、
底抜けに明るい愛理も、暗く悲しんでいる愛理も、
全部、同一人物なのかと思うくらい、バラエティに富んでいる。
これだけ表現の幅が広いアーティストは、日本、
いや世界を探しても他にいないのではないだろうか。
今の鈴木愛理の最大の特徴といってよいだろう。
●その他雑感
・劇中はアンコールまでぶっとおしでMCというものがないため、
その分、アンコールでは愛理が23分間に渡って4000人の観客と
プライベートトークを繰り広げるという異例の展開。
トーク内容を1つずつ書いていくと朝が明けそうなので割愛するが、
とにかく愛理らしい爆笑トークの連続で23分間があっという間だった。
・℃-ute時代にはなかった歌声の艶っぽさが堪能できる「perfect timing」
この難易度の高い曲を自分のモノにし、さらに磨きをかけようとしている。
今回のライブのベストテイクの一つ。
・バックバンドでは、ドラムス加藤聡(サッシ)が良かった。覚えとこう。
・「ハナウタ」はけだし名曲。ぜひデビューシングルに入れて欲しい。
愛理と山崎あおいのコンビは最強。
アンコールのハミングは失敗だったけど(笑
外に出たらミラーボールのような満月でした。
帰りにインドカレー食べてきました。明日が待ってるので。