やっぱり、ひなフェスの鞘師を振り返らないと、
先へ進めないような気がしてる。
動画で見る限りではあるが、
熱狂と悲鳴とカタルシスが交差したステージだった。
やっぱり鞘師の主役感は群を抜いていた。
鞘師のふとももは、相変わらず健在だった。
あのふとももは、アスリートのものだ。
日々のダンス練習で培われたあのふとももにこそ、
鞘師のリアリティがある。
中には、現役メンがブランクのある鞘師にパフォーマンスで
負けているのはどういうことだと見る向きもあったが、
自分は全く逆の見方をしていた。
ダンスのキレでは現役メンの方が上だったし、
鞘師の動きが現役メンに比べて少しずつ遅れていくシーンもあった。
歌でも、ピッチが正確無比で、声に艶がある小田さくらあたりと
比べてしまうと、ムラが目立った。
やっぱり現役の子は凄いなと思わされたのと同時に、
それでも鞘師のあの覚悟を決めた表情を見てると、
ノスタルジーを差し引いても、彼女に目が奪われてしまう。
イチローの引退会見を見て、思ったことがある。
スーパースターは、普通の人ができないようなことを
いとも簡単にやってのけるからスーパースターなのだが、
その一方で、孤独だとか、プレッシャーとの闘いだとか、
ごく普遍的な葛藤を抱えている。
そこにファンが共感するから、彼らの存在にはじめて価値が生まれるのだ。
鞘師のふとももとあの表情に共感を覚える。
エースの系譜。
P.S. モーニング娘。'19のメンバーもそれぞれにいろいろな気持ちを
抱えながらのパフォーマンスだったと思う。
「友との再会」だったり「素直に楽しむ」だったり「憧れ」だったり。
そんな中で、小田さくらだけは闘っていたように見えた。
涼しい顔してすごいことをやる、それが彼女の美学なのだろう。