アンジュ新曲は、2曲とも鈴木俊介ファンクの世界。
◆「46億年LOVE」(作曲:林田健司、作詞:児玉雨子、編曲:鈴木俊介)
相変わらず、ハロプロらしいダサいMVですよね。
なぜだろう、この安心感(笑
王道の赤羽橋ファンクをなぞる楽曲であり、
作曲が林田健司、アレンジが鈴木俊介なら、聴く前から間違いないやつと分かってるけれど、
改めて聴き、期待を裏切らない出来映えです。
同系の曲には、モーニング娘。「The 摩天楼ショー」(2012年)が挙げられます。
また、アンジュルムといえば「大器晩成」(2015年)でブレイクした通り、
ファンク系の楽曲への取り組みを経て、
スマイレージからの脱却を図ってきた歴史があるだけに、
いかにもアンジュらしい、原点回帰の一曲といえます。
全般的に、かみこ(上國料萌衣)のクリスタルボイスが効いてる。
むろ(室田瑞希)のリズム取りはキレッキレ。
2番のかっさー(笠原桃奈)のソロパートがいい味出してる。
他にも聴きどころがいっぱいあり、枚挙にいとまがありません。
◆「タデ食う虫もLike it!」(作曲、作詞:前山田健一、編曲:鈴木俊介)
ヒャダイン×鈴木俊介といえば、
こぶしファクトリー「チョット愚直に!猪突猛進」(2016年)以来のコンビ。
もともと「チョット愚直に!猪突猛進」は、アンジュに提供することをイメージして作られた曲だったけど、直前になってこぶしに変わったという裏話を受けて、
ラジオ(2018.5.12 NHKラジオ「ヒャダインのガルポプ」)で、
タケちゃん(竹内朱莉)がヒャダインに「今度こそアンジュに曲作ってくださいよー」と
言っていたのが実現(*1)した形になりました。
「チョット~」は、2016年夏ハロコンでアンジュがカバーしたのを覚えている方も多いと思いますが、
確かにアンジュにピッタリ!で、こぶし亭とはまた違う「味」がありましたよね。
今回の「タデ食う虫もLike it!」も、ヒャダインの手癖がちょいちょい出つつ、
勢いのある曲となっており、
アンジュらしい楽曲に仕上がっています。
「十人十色、好きなら問題ない」の一節など、それまでのサビの文脈とは全然関係ないメロディが突然出てきたりするのも、らしいといえばらしいですね。
(つんくもたまにそれをやる)
ブラスアレンジがない分、「チョット~」に比べると厚みが足りない?感じもありますが、
ライブで生で聴いたら、また違った印象になるかもしれません。
蓼食う虫も好き好きとはよくいったもんだけど、
MV中、それぞれのメンバーの趣味がクローズアップされるシーンで、
野外で不自然に百人一首の札を眺めるかななん(中西香菜)に
Like it!な一票を投じたいと思います。
(*1)他のグループに流れないように、
むろが「歌詞に僕たちアンジュルム~って入れましょうよ」という案を出し、
ヒャダインも「わかりました」と返答していたが、
さすがにそれは却下された模様。