ひなフェスの個人的名場面(ソロ)といえば、
ひなフェス女王・勝田里奈の『甘酸っぱい春にサクラサク』と
工藤遥の『もしも…』の2つがダントツ。
とくに『もしも…』は、どぅー(工藤遥)の代名詞的な曲になったわけだけども、
普段は勝ち気でボーイッシュなショートカットの女の子が
「全部許しちゃうんだなぁ」「かわゆくがいいなぁ」とか言うの反則すぎるでしょ!
ここで1つの疑問。
『もしも…』みたいな可愛らしい曲が、どうしてハスキーボイスのどぅーに
ピッタリ合うのだろうか。
いろんな子がバースデーイベントでカバーしているこの曲、
例えば、声がカワイイまなかん(稲場愛香)とか似合いそうじゃないですか。
ところが不思議なことに、どぅーの方がしっくりくるんですね。
もともと『もしも…』は、2011年リリースされたモベキマスの楽曲。
編曲はこういうアイドル曲はお手のものの高橋諭一。
ハローを代表する“キャンディーボイス”の嗣永桃子(Berryz工房)、中島早貴(℃-ute)、
和田彩花(スマイレージ)の3人に、譜久村聖(モーニング娘。)、真野恵里菜を
加えた5人のユニットによる曲です。
真野ちゃんはセリフ専用ですね。
とくに、ももち、なっきぃ、あやちょの3人は、これぞアイドル!というような甘い声を
披露してくれてます。
しかも、それぞれ甘さの種類が違う感じ。
ももちがアイスクリーム、なっきぃがカスタードクリーム、あやちょが生クリーム的な?
(とくにあやちょのは砂糖いっぱいであまーい!)
そして、この3つの違った甘さを堪能した後に、フクちゃんの出番がやってきます。
つんくは「ほんわかタイプの4人を選抜した」と語っていますが、
実は彼女の起用こそ、この曲の最も肝心な部分なんです。
フクちゃんの声質は、水分を多く含んでいるようなしっとり感がありますよね。
また、感情的というより理知的である彼女は、心の中にある力強さ(芯の強さ)や憂いを秘めた切なさや、やさしさを表現できるのです。
『もしも…』は表面的にはカワイイ曲だけれども、その裏には切なさとかセンチメンタルな
テーマも隠されています。
その裏テーマを引き立てる、フクちゃんという存在。
クリームだけ食べてたら、甘ったるさが口の中に残ってしまうけど、
しっとりとした、スポンジのようなふわふわ柔らかいパンケーキであるフクちゃんがいて、
そこに3つのクリームが乗っかるから、
ほど良い甘さでいただける逸品となっているわけです。
2013年のハロコン「Hello! Project 誕生15周年記念ライブ2013冬~ビバ!ブラボー!」
でも『赤いフリージア』を道重さゆみ、菅谷梨沙子、萩原舞、譜久村聖で
歌ったこともありましたが、この時もさゆ、舞ちゃんが甘さ全開だったのに対し、
フクちゃんは要所要所を締め、いい味だしてました。
今や、モーニング娘。でもメインボーカルを務めることが多い彼女、
昔に比べるとさらに表現の幅が広がってユーティリティ性も増していますね。
どぅーとフクちゃん、性格もよく似てます。
以心伝心のごとく、分かり合えてたエッグ出身の2人。
『もしも…』は、ふくどぅーのような、感情は心の中に秘めた理性派タイプの子がやった方が、この曲が持つセンチメンタリズムの表現や、可愛さのギャップ萌えにも繋がるという好例でした。
ふくどぅー最強!