自分がハロプロにはまったきっかけは、あやや(松浦亜弥)でした。
彼女がCMに出始めた頃は「Yeah!めっちゃホリディ」の人として認識はしていましたが、
特にそれ以上の印象は無かったんですよね。
それが、歌番組やバラエティ番組で見かけるうち、ちょっと面白いなと思って、
映画とか見る息抜きにライブDVDを借りたんです。
それが「松浦亜弥 コンサートツアー 2003春 ~松リング PINK~」でした。
今思えば、運命の出会いだったな(笑
このコンサートツアーは彼女にとって3度目。
全国25会場で計47公演を行い、約10万人以上を動員。
ツアーファイナルは2003年7月5日土曜日、東京国際フォーラムで行われ、
そのライブの模様がDVDに収録されています。
<セトリ>
01. ね~え?
02. SHINE MORE
03. あなたの彼女
04. 宇宙でLa Ta Ta(松浦亜弥・稲葉貴子)
05. 100回のKISS
06. ダイアリー
07. GOOD BYE 夏男
08. 元彼
09. 桃色片想い
10. From That Sky~替え玉は硬メンで~
11. ドッキドキ!LOVEメール
12. SHALL WE LOVE?(松浦Ver.)
13. The 美学
14. LOVE 涙色
15. Yeah!めっちゃホリディ
アンコール
16. 草原の人
17. I know
まず最初に驚いたのは、アイドルのコンサートとは思えない程の音楽の多様性。
ビーチ・ボーイズ(『桃色片想い』)、リッキー・マーティン(『The 美学』)、ボン・ジョヴィ(『From That Sky~替え玉は硬メンで~』)など、懐かしめのオマージュがズラリ。
最初はキャッチなシングル曲を中心に聴いてましたが、
そのうちどの曲もいろいろな発見があり、
更にむしろアルバム曲の方にガチな名曲が多いことがわかり、
ズブズブとハマっていったんですね。
中でも一番ハマったのは3曲目の『あなたの彼女』
自分の音楽のルーツがバロック音楽→カーペンターズ→ユーミンなので、
三木聖子(石川ひとみ)の『まちぶせ』(作曲:荒井由実)のアレンジを参考にしたと思われるこの曲にハマるのは当然のこと。
絶妙な転調を繰り返す美しいメロディライン。
まさにハロプロにハマるきっかけをくれた曲です。
珠玉のデビュー曲『ドッキドキ!LOVEメール』
行進曲のように「ズンッ、ズンッ」と力強くリズムを刻むこの曲。
リズムが持つ軽快さは失わずに、伸びやかに一つ一つの言葉を丁寧に伝えていく
松浦のボーカリストとしての才能を垣間見ることができます。
また、あややの歌声と、ビートルズ世代のギタリスト高橋諭一の編曲との相性の良さは抜群でしたね。
2人の共通点はアコースティック・サウンド、つまり「手作り感」だと思います。
アンコールに歌った『草原の人』
作詞は加藤和枝。つまり美空ひばりさん。
昭和の大歌手の心の原風景が描かれているこの詞につんくが曲を付け、
松浦が正面から堂々と立派に歌い上げました。
この詞をひばりさんから受け取った長良じゅんも、歌い手に松浦を指名して正解だったと思っているのではないでしょうか。
今のハロメンにもぜひ歌い継いでいって欲しいです。
それにしても17歳でこの舞台度胸。すごいとしか言いようがないね。
今の時代に全く新しいジャンルの音楽など存在しないわけじゃないですか。
誰かが誰かのマネ(模倣)をする。
それがセンス良く行われるのか、例えばネタ元の本質を理解した上で模倣しているのか、
また一つアクセントを付け変化したところが全体の中で有効に機能しているのか。
そこで良作、駄作が分かれる。
つんくは、本当にそのセンスが抜群に良いということなんです。
女の子目線の詞も含めて、聴くたびにこんな曲やあんな曲も書けるんだと、
その振り幅の広さに嫉妬してましたね(笑
そして松浦亜弥。
多様性のある音楽をそれぞれ違った表情、歌声で表現できるスケールの大きさ。
見た目は超絶キュートなアイドルなのに、
中でやっていることはプロのアーティストと何ら遜色ないもの。
つんく×松浦の職人と天才肌コンビで作り上げたこの作品によって、
ハロプロへの見方が180度変わりました。
今まで、このDVDは100回以上は観てるかな。
自分にとってはまさにバイブル的存在です。