清瀬校の渡辺です。

今回のテーマは三角すいです。

問）1辺の長さが12㎝の立方体ABCD-EFGHがあり，M，Nは

それぞれの辺の真ん中の点です。この立方体を，3点M，N，Gを通る1つの平面で切断します。このときの切断面となる三角形GMNの面積を求めなさい。

この問題を秋口の中学3年生に出題すると恐らく多くの生徒が、習ったばかりの三平方の定理を使うのではないでしょうか。

もちろんそれでも答えを求めることはできますが，今回は小学生にも簡単に解くことのできる解法を紹介します。

この問題では三角形GMNを単なる1つの三角形ととらえるのではなく，三角形GMNによって切断されてできた三角すいG-CMNの面の1つとして考えます。

ここで重要なのは三角すいG-CMNの形状です。

➀　三角形CMNが角C＝90°の直角二等辺三角形

➁　三角形GCMと三角形GCNがともに角C＝90°で合同

➂　CMとGCの長さの比が1：2

この3つの条件がそろった三角すいの展開図は下図のような

正方形で表せるというところがこの問題を解くポイントです。

この展開図を見れば、三角形GMNの面積は全体の正方形の面積から三角形GMN以外の3つの三角形の面積の合計を引けば簡単に求めることができますね。

解）12×12―(6×6÷2＋12×6÷2＋12×6÷2)

　　＝144―(18＋36＋36)

　　＝144―90

　　＝54（㎝^２）

三角すいで上の3つの条件を満たすことなんてめったにないと思われるかもしれませんが，このタイプの問題は実にいろいろな中学，高校の入試問題でお目にかかることができます。

次の問題は中央大学付属中学2021年度の入試問題の一部です。

問）　図のような，1辺が24㎝の正方形を点線で折り曲げて三角すいをつくりました。

　(1)　三角形AMNの面積は何㎝^２ですか。

　(2)　三角すいの体積は何㎝^３ですか。

最初に取り上げた問題では三角すいから展開図へ，この問題では展開図から三角すいへとアプローチの方向は逆ですが基本的な考え方は同じですね。この他にもいろいろなテストで出題される，重要度の高い問題ですのでテストで出会うことになるその日のためにぜひ頭の片隅に置いておいてください。

4月29日のブログ，おまけの問題の解説

問　2024²―4047×2025＋2031×2019　【2024 立教新座高校】

解）2025＝xとすると，

　　2024²―4047×2025＋2031×2019

　　＝(x―１)²―(2x―3)×x＋(x＋6)(x―6)

　　＝x²―2x＋1―2x²＋3x＋x²―36

　　＝x―35

　∴ 2025―35＝1990

答）　1990

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【清瀬校】三角すいとその展開図【三平方の定理は不要】