「売却を考えているのですが、もう少し待った方がいいでしょうか?」という相談が増えてきました。
あまりの急激な景気の変化に戸惑っていらっしゃる方が多いようです。将来のことに関しては、あくまで予測でしかありませんので参考程度に聞いてください。
まず、震災の影響ですが阪神大震災の際には、震災前の景気に戻るのに1年かかりました。(これは事実です)今回の東日本大震災の場合は、規模も影響力も大きく異なるため、少なくとも2年はかかるだろうといわれています。(これは予測です)
あくまで、これは震災後の復興が順調に進んだ場合のこと。その間にまた不測の事態が起きたり、原発の影響で経済が混乱すると、その期間はさらに延びるでしょう。
ですから、売却時期を2年待てるという人は、2年後に売却というのも理屈としては考えられます。ただ、現実問題としては、2年も売却時期を伸ばせる人は少ないでしょうし、仮に2年待っても本当に経済が回復するかどうかはわかりません。
ましてや、2年後に自分の希望する価格で売れるかどうかは、はなはだ疑問です。というのも、震災前ですら、中古住宅市場はかなり苦戦していたからです。
ですから、売却時期を延ばすというのはあまり意味がありません。確かに、消費者の購買意欲は下がっていますので、売却には苦労するでしょう。しかし、少しぐらい時期を延ばしてもその状況が大きく改善されるとは思えないのです。かえって、不況が今より深刻になればもっと売却に苦労します。(残念ながら、今の状況を見ていると不況は深刻化しています)
もちろん、どんな時代にも住まいを必要とする人はいますし、不動産取引がゼロになることはありません。ですから、過度に悲観的になる必要はありません。ただ、覚悟は必要です。
不動産業界には、「不動産はいつも今が売り時」という言葉があります。今回のような非常時でも同じではないでしょうか。
セカンドオピニオンとは専門知識を持った第三者の意見を聞くこと。あなたは自分の決断に自信がありますか?
業歴25年、年間200件以上の物件を取材するベテランコンサルタントがあなたの悩みにお答えします。
間違いだらけの不動産取引き -はじめての不動産売買で失敗しない 5つのポイント- プレゼント中!