ずぶ濡れになった
夕方、第一京浜を歩いていた。
車やバイクなら、ほんの数秒で過ぎる道を初めて歩いた。
今の今まで満ちていた湿気がすっと引く。
普段見慣れなれない、広い道路、ろくに高い建築物が無いので、
空と道の先がやけに見通しが良い。
遠くにあった粒子の壁が、こちらに向かってくる。
持っていた傘に一瞥をくれて、立ち止まる。
間もなくずぶ濡れになった。
反対側の歩道でも慌てた女性が走る。
再び歩き始めて、しばらくすると陸橋の下に3台のバイクが止まっている。
どうやら連れではなく、ばらばらに雨をしのいでいる男女だ。
一人の男は、荷物の中からレインウェアを取り出しせっせと着込む。
もう一人の男は、怪訝そうな顔でイライラと空を覗く。
三人目の女姓は、ポーズかあるいはタバコの2本も吸えば、過ぎていく通り雨だと知っているのか、座り込んでフカしている。
とにかく三者三様、その内、雨をパスして走り出すんだろう。
俺はバイクで降られて、雨宿りをしたことが無い。
今日は歩いていたが、しなかった。
傘を持っているのに雨宿りもクソも無い。
走り続けると、雨雲が追って来て、いつまでたってもずぶ濡れの時がある。
走り続けると、雨雲と行き先が違ったのか、何かの拍子に追い抜いたのか、
いきなり、眼の前が明るくなる時がある。
雨が嫌いな日もあれば、好きな日もある。
いろんなコトに左右されて、雨が好きだったり、嫌いだったりする。
今日は場所と時間で、濡れてもいいやと、思ったのかもしれない。
ずぶ濡れになる瞬間、世の中と切り離されて、寂しい気持ちの塊なる。
すぐさまそれは洗われて、湿度を足元に流す。
バイクに乗る時も、個、になる。ちょっとした速度で、個、の周りに付着したものを大気に散らす。
雨の中のバイクは最高だ。
俺が寂しい、個、であるときに、救うものだ。
雨が降った時、どうやり過ごしてる。
どうか、寂しさを募らせないように。
ああ、
俺のもっていた傘を、あげれば良かった。
車やバイクなら、ほんの数秒で過ぎる道を初めて歩いた。
今の今まで満ちていた湿気がすっと引く。
普段見慣れなれない、広い道路、ろくに高い建築物が無いので、
空と道の先がやけに見通しが良い。
遠くにあった粒子の壁が、こちらに向かってくる。
持っていた傘に一瞥をくれて、立ち止まる。
間もなくずぶ濡れになった。
反対側の歩道でも慌てた女性が走る。
再び歩き始めて、しばらくすると陸橋の下に3台のバイクが止まっている。
どうやら連れではなく、ばらばらに雨をしのいでいる男女だ。
一人の男は、荷物の中からレインウェアを取り出しせっせと着込む。
もう一人の男は、怪訝そうな顔でイライラと空を覗く。
三人目の女姓は、ポーズかあるいはタバコの2本も吸えば、過ぎていく通り雨だと知っているのか、座り込んでフカしている。
とにかく三者三様、その内、雨をパスして走り出すんだろう。
俺はバイクで降られて、雨宿りをしたことが無い。
今日は歩いていたが、しなかった。
傘を持っているのに雨宿りもクソも無い。
走り続けると、雨雲が追って来て、いつまでたってもずぶ濡れの時がある。
走り続けると、雨雲と行き先が違ったのか、何かの拍子に追い抜いたのか、
いきなり、眼の前が明るくなる時がある。
雨が嫌いな日もあれば、好きな日もある。
いろんなコトに左右されて、雨が好きだったり、嫌いだったりする。
今日は場所と時間で、濡れてもいいやと、思ったのかもしれない。
ずぶ濡れになる瞬間、世の中と切り離されて、寂しい気持ちの塊なる。
すぐさまそれは洗われて、湿度を足元に流す。
バイクに乗る時も、個、になる。ちょっとした速度で、個、の周りに付着したものを大気に散らす。
雨の中のバイクは最高だ。
俺が寂しい、個、であるときに、救うものだ。
雨が降った時、どうやり過ごしてる。
どうか、寂しさを募らせないように。
ああ、
俺のもっていた傘を、あげれば良かった。