この前、市販のルーを使ってシチューを作ったときのこと。
箱の説明をよく見ると、仕上げに梅干しの果肉を1個分入れると味が引き締まって美味しくなると書かれていた。

あいにく梅干しは手元にないので入れなかったのだが、
シチューができあがって食べてみたら、何か物足りない。
そう、やはり酸味が足らないのだ。
そこで、梅干しの代わりにバルサミコ酢を入れてみたところ、なんとか持ち直した。

日本の食べ物(食事)は、往々にして甘い。
煮物、酢飯、そばつゆ、ポテトサラダ、酢豚、トマトソース、ドレッシング、パン…
どれも甘い。
お食事なのに甘い。
デザートか?っとつっこみたくなるほど甘い。
(ま、イタリアやスペインやフランスでも、お料理に砂糖を入れることはあるが…)

それなのに、日本の人は「外国のお菓子ってくっそ甘いよねぇ。」と言う。
自分たちの味覚は最高だと信じてやまない。
でもって、日本の人はお菓子は「甘さ控えめが美味しい」と信じている。
そりゃぁ、「甘過ぎ」はだめだが、「控える」必要はない。

けれど、それってただのかっこつけじゃあないのかしらん。
ヨーロッパの老舗と言われるお店の銘菓なんかは、これでもかというほど甘い。
あるいは伝統レシピによる田舎菓子なんかも、とことん甘い。
けれど、良いものはそれなりに美味しいのだ。
甘かろうと、素材の味が生きていることにかわりはない。

その証拠に、たとえば虎屋の羊羹はメチャ甘いが、上品なお味だ。
100円ショップの羊羹とか食うから、甘いモノは不味いなどと信じてしまうわけだ。
ああいう粗悪品は、甘いから不味いのではない。
うまみがないのに変に甘さだけがあるから、不味いのだ。

さて、文京区本郷に(新お茶の水が本家かも?)、近江屋洋菓子店というのがある。
ご存じの人も多いだろう。有名な老舗である。
ま、いまどきのエセグルメさんなんかは知らないかも知れないけど。

このお店のケーキを食べたときに、「甘くて美味しいとはいかに」と感動した。
近江屋さんのお菓子は、しっかり甘い。
それでいてフルーツの味、クリームの味が生きている。おいしい!
昔ながらの西欧菓子の基本と、日本の「洋菓子」の伝統をしっかり押さえた王道の味。

薄っぺらい雑誌情報に流される人からしたら、甘さがNGかも知れないが、
甘くて何が悪いのか?
甘いのではなくて、おいしいのだよ、と言いたい。

はい、これはステマではありませんよ~

日本のおかずは激甘なくせに、ケーキが甘いのは駄目だと信じている残念な人に向けて、おいしさとは何か、ちょっと考えてほしいと思って書いてみた。

ちなみに、ポテトサラダを作るときも、お酢を多めに入れた方が断然うまい!