旅人記

旅人記

日々見たこと、感じたことに対する想いを綴っていきます


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皆さん、こんばんは!

 

先月、無事に(?)会社員から個人事業主になりました。

会社に出社する回数が減り、その他の日に税理士業をするという日々が始まりましたが、あっという間の約1ヶ月でした。

 

やはり、今までと比べて仕事も生活も大きく変わりましたし、退職に伴う手続もいろいろあったため、「落ち着かない日々だったな」というのが正直なところです。

出社する日が減った分、(引き継ぎが進むまでの辛抱ですが)出社日の仕事量は増えましたし、税理士業の日に諸手続や家族の用事が入ったりもして、いろんなことがごちゃ混ぜになったような時間でした。

 

肉体的にも精神的にも疲労が溜まり、少し胃の調子を崩したりしていましたが、1ヶ月経ってようやく新しい生活サイクルに慣れ始めました。

また、昨日から妻と娘が実家に里帰りし、久々に一人になる時間が出来ましたので、今日は落ち着いた1日を過ごすことが出来ました(久しぶりに8時間寝ました)。

 

今もこれからも、多くの難題が待ち構えていますが、そういった状況のときこそ、「一つずつ、地道に取り組んでいく」ということをモットーにしていますので、その積み重ねを続けていきたいと思います。

 

でも、「独立するタイミングはここで良かったな」と感じることは多いです。

せっかく税理士事務所で働きながら資格を取ったのに、あえて業界を離れて回り道をしたわけですが、あのとき業界に残って税理士として働き続けたとしても、いろいろな意味で足りなかっただろうな・持たなかっただろうなと強く感じています。

 

現在のこの状況でも、精神的になんとか持っているといいますか、不安で焦って我を見失っていないというのは、間違いなく一般企業に飛び込んで様々な経験をしたことで身に付いた落ち着き・余裕によるものだと思いますし、「我ながら強くなってきたな」と感じます。

 

インボイス制度が始まって業界全体も大きな変革期を迎え、年末調整や確定申告など繁忙期が始まるこのタイミング…荒波に身一つで突っ込んでいくような心境ですが、もう突き抜けるしか選択肢がありませんので、これからも頑張っていきます!

 

晩秋から初冬へと季節が移ろい、冷え込みも厳しくなってきましたが、皆さんもお体にお気を付けてお過ごしください。

皆さん、こんにちは。

 

これまで長々と書き連ねてきた税理士としての独立の件についてですが、10月に入り、いよいよ足を踏み出しました。

(会社からの要望で少しだけ退職日が延びたため、形式上はまだ会社員なのですが、僕の中では前から「10月1日が独立記念日」と決めていたので、気持ちの中ではもうスタートしています)

 

実は、前回の記事から今日に至るまでいろいろなことが重なり、本当に身も心も疲れ果てていました。

今回の計画を進めるにあたり、当初様々なケースを想定していましたが、そのイメージの中でも最悪に近い方向に物事が進んでしまったのです…。

ただ、(これから先もいろいろありそうですが)最終的にはなんとか落ち着きました。

 

結果的に良い形になった部分もあります。

まずは、今の会社への出勤日数が週4日になったことです。休日を週1日とすると、週2日程度税理士業をすることが出来るようになりました。今はとにかく時間が欲しいので、これは大きかったです。

次に、想像よりも良い待遇で今後の契約が決まったことです。ひとまず家族を路頭に迷わせる心配はほぼなくなりましたので、本当に安心しました。

 

「会社や一緒に働く仲間に極力迷惑をかけず、家族の生活も守り、かつ、自分の道を譲らずに突き進む」という大目標がありましたが、なんとか達成出来たかなと思います。

 

その要因を振り返ってみると、やはり普段一緒に働いている人たちが理解を示してくれ、味方になってくれたことが一番大きかったなと感じています。

もちろん、みんな内心はいろいろ思うところがあったと思いますが、周囲の協力がなかったらおそらく耐え切れませんでした。

「周りに生かされて、今の自分があるんだな」と改めて感じました。

 

いよいよ、新たな旅の始まりです。

人生の決断の中でも、「会社員を辞めて個人事業主になる」というのは、滅多にない大きな決断ではないかなと思っています。

 

元々大好きな曲ではあったのですが、改めて聴いてみると、今の自分の状況・心情にあまりにも近くて心が震えた曲がありました。

この曲を、自身の独立のテーマ曲にしたいと思います。

 

BUMP OF CHICKENの『ロストマン』。

「ここが出発点 踏み出す足は いつだって 始めの一歩」です。

 

 

 

 

皆さん、おはようございます!

 

早いもので、今年ももう上半期が終わろうとしています。

 

昨年末から自分自身の仕事のことについて何も書いていませんでしたが、今月大きな動きがあり、社長とマネージャーとお話をする機会をいただきました。

 

その結果、手続上は9月30日で今の会社を退職し、10月1日から個人事業主として独立した上で、今の会社と業務委託契約を結び、引き続き仕事を続けることになりました。

相変わらずマネージャーはこの件について拒否感・嫌悪感を示しているため、今の会社に長居はしづらい状況になっていくと思いますが、一緒に働いている方たちは理解を示してくれているので、あまり気にせず、今まで通り仕事を続けていきます。

 

また、出勤日数については、ひとまず週1日分減らしていただくといういうことで合意しましたので、毎週1日を「完全に税理士業をする日」にします。

実は、今年に入ってから既にいくつか税理士としての仕事の依頼をいただいており、会社の仕事や子育ての合間を縫って取り組んでいるのですが、正直かなりしんどい状況ですので、「丸一日仕事・勉強が出来る」というのは、非常に大きなことです。

 

ちなみに、以前から書いている通り、今の会社は副業禁止のため(雇用契約から請負契約に変わる最大の理由です)、まだ税理士業でお金をいただいたことはありません。そこはしっかり守っています。

要するに、「タダ働き」を続けているのですが、今のうちに少しでも経験を積み、依頼をくださった方の信頼を勝ち取ることが、将来の自分の利益に繋がると考えて取り組んでいます。

 

相変わらず日々いろいろなことがあり、悩み、迷い、苦しんでいますが、確実に大きな一歩を踏み出しました。

これから失うものもいろいろ出てくるかもしれませんが、このゾクゾクするような感覚を楽しみながら、一歩一歩進んでいきたいと思います。

皆さん、こんばんは。

 

いつの間にか5ヶ月も更新が滞ってしまっていました…。この5ヶ月間もいろいろなことがありましたが、なんとかやっています。

 

さて、本日は初めての漫画ネタとなります。(長い長い空白期間はともかく)大学生時代から続けているこのブログですが、おそらく漫画について書いたことはなかったと思います。

というのも、僕は昔から漫画をあまり読みません。本当は大好きなのですが、凝り性で何かにハマったら他のことはそっちのけで没頭してしまうようなタイプなので、あえてあまり読まないようにしてきました(同様の理由で、それほど読書もしていません)。

そのため、普通の人が当たり前に通ってきた名作マンガ、アニメ、ゲームも全然知りません…。

 

とまあ、前置きが長くなりましたが、スマートフォンを見ていると、いろんな広告が出てきて、今まで知らなかったアプリを偶然発見することがありますよね。

昨年の秋頃だったと思いますが、何気なくスマホを見ていると、たまたま「マガポケ」というアプリの広告が出てきました。

どうやらマガジンで連載されていたマンガをスマホで読むことが出来るようなのですが、僕は昔、月刊マガジンを毎月読んでいた時期があり、当時連載されていたマンガのタイトルなどを見て、とても懐かしく感じました。


試しにアプリをインストールしてみたところ、「蒼天航路」というマンガがありました。

何のマンガかまったくイメージが湧かなかったのですが、クリックしてみると「曹操」の文字が。曹操、字を孟徳。中国の歴史で有名な三国志の主役の一人です。

三国志はゲームや横山光輝さんのマンガなどでよく知られているため、馴染みのある方も多いと思いますが、僕も中学生の頃に夢中になった時期がありましたので、20年近く経った今でも、主要な人物や大まかなストーリー、地理関係などは覚えていました。


「三国」とは、①曹操が建国した魏、②劉備が建国した蜀、③孫権が建国した呉の三国を指し、ファンの中では「どの国派」というのがあるかと思いますが、僕は昔から変わり種で、①の魏に一番興味がありました(劉備、関羽、張飛、諸葛孔明らがいた蜀が、イメージもクリーンで断然一番人気だと思います)。

 

曹操は、「治世の能臣 乱世の奸雄」と評された人物で、「才覚は凄まじいものがあるけれども、多くの人を殺戮するなど冷酷非情な男」というようなイメージを持たれることが多いと思います。

でも、僕は常々、日本だろうが海外だろうが、古代だろうが現代だろうが、人は皆多かれ少なかれ残忍で姑息で汚い部分を持っていると思っているので、むしろ清濁を併せ持った人物にこそ惹かれる傾向があります。例えば、日本の戦国時代では明智光秀が大好きです。


曹操は悪名高い人物ではありますが、夏侯惇、夏侯淵、曹仁、典韋、許褚、荀彧、郭嘉、程昱、張遼、楽進、于禁、司馬懿らの、非常に優秀な家臣団が脇を固めていました。

仮に、曹操がただの冷酷なリーダーで、周囲が畏怖によって付き従っているだけだったとしたら、これだけ多くの優れた家臣が忠誠を尽くすということはなかったはずです。すなわち、家臣の心を掴む魅力やマネジメント力があったことは間違いなく、僕は昔から曹操に興味を持っていました。

 

そんなわけで、その曹操を主人公として描いた「蒼天航路」というマンガを、この約半年間、毎日地道に読み続けてきました。

この「蒼天航路」は、キャラの設定や描写が斬新かつ過激で、破天荒なマンガです(特に諸葛孔明の設定は衝撃的でした)。

ですので、読んでいて色々と違和感は持つのですが、それぞれの人物の生きざまが魅力的ですし、絵や言葉にも迫力や美しさがあるので、その緩急に自然と惹き込まれていきました。


曹操もまさに清と濁が混在していて、僕のイメージとも重なっていましたし、今の日本で失われかけている情熱、信念、義侠など「生きていく上で心に持ち続けていたいもの」が丁寧に表現されていて、心が震えました。

自分自身が、まさに今年独立して「一旗揚げよう」としているタイミングですので、心境的にもピッタリで、背中を押してくれるようなマンガでした。

「自分の人生に大きな影響を与えてくれたな」と感じますし、定期的に読み返すバイブルの一つになるかもしれません。

 

また、この物語は曹操が主役ですが、最も強く惹かれたのは曹操の軍師である荀彧(じゅんいく 字は文若)という人物でした。

「曹操の名軍師で、郭嘉など多くの優秀な人物を推挙した」ということは知っていましたが、蒼天航路や小説を通して荀彧の素晴らしさに触れ、「自分が目指すべき人物だ」とまで思うようになりました。

儚い最期を迎える荀彧ですが、清貧で人徳があり、数々の優れた人物を抜擢したこと、そして、多くの献策によって曹操の覇業に貢献したという点が魅力的で、「お客様にとっての社外の参謀」たる税理士としての理想の姿にも重なるなと感じました。

 

 

☆マガポケサイト

 

 

☆Wikipedia

 

 

 

☆荀彧 曹操の覇業を支えた天才軍師

 

 

 

おはようございます。

 

まずは、先日書いた会社との交渉の件です。

結論から言いますと、許可が下りました。

 

ただ…社長は前向きにOKを出してくださったのですが、マネージャーには反対されましたので、なかなか厄介なことになりました。

 

でも、組織である以上、「社長が良いと言ったら良い」ということだと思いますので、僕としては、ご了承いただいたものとして前に進んでいきます。

 

いずれにしましても、具体的な交渉はこれからですし、業務も繁忙期に入っていきますので、焦り過ぎずじっくり構えていきたいと思います。

 

 

そんなこんなの年末でしたが、今日で2022年が終わります。

 

今年の春に娘が生まれ、本当に大きく生活が変わった1年でした。

 

娘は本当に可愛く、大切な存在であることは間違いないのですが、生活の中心が子育てとなる中で夫婦の関係も変わっていき、それがマイナスに働くことも正直数多くありました。

 

また、仕事でも大きくモチベーションが下がってしまう出来事がいくつかあり、それもあって「税理士業務を始めたい」という心境に変化していきました。1年前は、この時点でこういった決断をすることは全く想像していませんでした。

 

娘が生まれて間もなく9ヶ月を迎えますが、ようやく仕事と子育てを両立するためのバランス感覚が身についてきたように思います。

 

その上で、来年は自ら大きな変化を起こすことになります。もしかすると、これまでの人生で最大の変革になるかもしれません。

 

軌道に乗せるまで、それはそれは多くの問題・障壁があると思いますし、結果が出ない可能性があるということも覚悟しています。

また、自分に対する周囲の不平不満・誹謗中傷なども生じると思います。

 

でも、その全てを甘んじて受け止め、そして、全てを飲み込んで突き進んでいきます。

 

来年のテーマとなる一字も既に決めました。“立”です。

 

 

今年は長い空白期間を経てブログを再開し、とても良い刺激をいただきました。

皆さま本当にありがとうございました。

 

来年もまたどうぞよろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。

おはようございます。

 

前回の更新から1ヶ月が経ちました。

実は、先日遂に会社のトップに話をしました。

 

結論から書きますと…

 

反応はめちゃくちゃ悪かったです(笑)

 

「税理士業務をお願いしたい」という要望をいただき、「会社の業務と両立する形でそれにお応えしたい」という想いをストレートに伝えたのですが…

 

「うちは副業を認めていないし、今後も(認めることは)考えていない」

「税理士資格を持っているとそういうこと(=そういう話が来ること)もあるんですね」

「税理士なんて探せば(あなたの)他にもいるだろうに」

 

と、まあ想像以上に散々なことを言われました。

悲しい気持ちになりましたし、正直言って、もう辞めたくなりました(笑)

 

ただ、こちらも絶対に引き下がるわけにはいきませんし、自分なりに精一杯考えて書いた文章がありましたので、その書類を提出してきました。

あとは、あの文章を読んで会社がどう考えるかで、今後のことが決まります。

 

あの話を聞く限り、「会社員+副業」という線はもうないと思いますので、

①業務委託形態が認められるかどうか

②業務委託料の金額で折り合えるかどうか

この2点が焦点になります。

 

もし交渉が決裂すれば、後任を採用して引継ぎをした後に退職します。

また進展があり次第、更新したいと思います!

今回は、「会社に雇用されるのではなく、個人事業主(フリーランス)という立場で働く」場合について考えます。

(かなり長文になってしまいましたが、中断出来る箇所がありませんでしたので、最後まで突っ走ってしまいます)

 

結論からお話しますと、僕は会社と交渉してこの形で進めたいと考えています。

前回書いたような”会社に雇用される安定”を捨て、あえてハイリスクな道を選ぼうとしているわけです。

「それでも絶対大丈夫」という自信のある方なら良いかもしれませんが、正直言って確固たる自信もない状況ですので、この決断にゾッとしている自分がいます。ただ、同時にこのゾクゾク感をちょっと楽しんでいる自分もいます。

非常に厳しい戦いになるのは重々承知しています。多少の不平不満があったとしても、組織に属して守られているほうがいろいろな意味で安心・安全・安定です。ですから、僕もこの決断には何十回・何百回と躊躇してきました。

でも、どうしても「このまま終わるわけにはいかない」という意地がそれを上回り、自分を強く突き動かしているのです。

 

さて、「個人事業主として独立」というと、通常は現在勤めている会社を退職し、独立開業という流れになると思いますが、僕が考えているのは「業務委託」からのスタートです。すなわち、現在勤めている会社の経理業務を独立した立場で引き受け、徐々に税理士業務のウェイトを上げていくという計画です。

ただ、一般企業より休日の少ない会社に勤めているため、現在の勤務日数・仕事量、そして、子育てとの両立を考えると、ここで税理士業務をプラスすることはとても無理な状況ですので、勤務日数&業務量の削減交渉をすることになります。

本来は経理担当者がやることではない業務も非常に多いですので、まずはそれらを削ぎ落とし、勤務日数を週3~4回に減らしたい考えです。

 

フリーランスとして独立した場合の税務面ですが、まずは税務署に「開業届」を提出し、毎年「事業所得」として確定申告をすることになります。

会計帳簿を作成し、電子申告を行うことで、「青色申告特別控除」を受けることも出来ますし、会社員時代と違い、業務に関する支出を経費として計上することが出来るようになります(もちろんプライベートのものを経費に入れてはいけません)。

ただ、2023年10月1日からスタートする消費税のインボイス制度によって、新規事業者の多くが開業して間もなく消費税の納税義務を負うことになりそうです。現行のルールでは、基本的に開業してしばらくの間は消費税を納める必要がありませんでしたので、これはかなりの痛手です(※)。

 

※現行のルールでは、ざっくり言ってしまえば、売上が1千万円以下であれば消費税を納める必要がありませんので、お客様から受け取ったお金に含まれている消費税相当額を、そのまま自分のお金にすることが出来ます。

でも、インボイス制度のスタート後に課税事業者(消費税を納める義務がある事業者)の方たちと取引を行う場合は、基本的にインボイス制度の事業者登録をせざるを得なくなります。なぜなら、自分が事業者登録を行わないと、お客様が自分に対して支払った対価に含まれる消費税を、お客様の確定申告時に「既に納付したもの」として引くことが出来なくなってしまうからです(いわゆる「仕入税額控除」が出来ない)。

税理士事務所は多くの課税事業者のお客様から顧問料をいただくことになりますので、事業者登録は不可避かと思われます。

 

さて、自分自身の頭を整理するためにも、この業務委託という策のメリットとデメリットをまとめてみたいと思います。

 

○メリット

①自由が得られる

組織に縛られず、自分で意思決定・行動出来る自由が手に入ります。僕は本性が“一匹狼”で独立志向の塊なので、気性的には間違いなく向きます。

 

②税理士資格を生かせる

仕事を辞めて無職になって勉強し、最終的に大学院にまで通って取った資格です。「せっかく取った資格を生かしたい」という思いは潜在的にずっとありましたし、税理士として働くことを望んでいる両親にその姿を見せてあげたいという気持ちもあります。

 

③今の職場に極力迷惑をかけず、独立という目的が果たせる

会社の経理責任者という立場上、今このような決断をすることは決して本意ではありません。責任を感じますし、周りの方に迷惑をかけてしまうことになって、「本当に申し訳ないな」と感じています。

ただ、会社の実情や将来性を鑑みると、「このまま同じ船に乗り続けてはいけない」という確信がありますし、経理の本業以外の業務が多すぎて、自身のスキルアップに繋がっていないことがストレスと焦りを生んでいます。

業務委託という形であれば、会社や周囲のスタッフへの迷惑をある程度抑えつつ、独立という目的を果たすことが出来ると思っています。

 

④スタート時点から最低限の収入が得られる

いきなり独立開業をしても、最初はお客さんがゼロですので、文字通り無収入からのスタートになってしまいます。独身ならともかく、妻と子どもがいる状況でさすがにそこまでの博打は打てません。今の職場での経理業務をベースとして残せるのであれば、資金的にも精神的にも非常に有難いです。

 

⑤税理士と経理責任者の立場を両方味わうことができる

税理士業界を一度離れた理由の一つに、「お客様側の立場を知りたかった」ということがありました。実際、一企業の経理担当者として働く中で数多くの経験を得ることが出来ました。

あえて両方の立場で居続けることで、”お客様の感覚を持った税理士”、”税理士業務を生かす経理担当者”(=会社にとっても利益になる)、という2つの姿を実現出来る可能性があります。

税理士業界ではあまり見られない形になるはずですので、ここを強みにしたいと思っています。

 

●デメリット

①収入が減る

独立して業務委託に切り替えることで、上記の大きなメリットを得ることが出来ますが、勤務日数・業務量を減らせば減らすほど当然収入は減りますし、雇用契約が解消されて退職扱いになりますので、社会保険、退職金制度、福利厚生制度がなくなるのが現実です。

 

②そもそも会社が認めてくれない可能性がある

副業を認めない今の会社において、自分のような希望を出す従業員はおそらく初めてです。

前例がないということで難色を示される可能性がありますし、会社の事務の中でも特に重要性・機密性の高い経理業務ですので、その部署に穴が生じることや、掛け持ちを許すことで会社の機密情報が洩れるのではないか、などというリスクも懸念すると思われます。

 

③両立が難しく、どちらも中途半端になる恐れがある

今の会社は休日が少なく、基本的に週5~6日間仕事をしています。春から一人スタッフが増えてかなり助かっていますが、それでも残業をする日が結構あります。

そういった状況ですので、今抱えている業務を相当リリースしないと、税理士業務にかける時間を十分取ることが出来ず、中途半端な結果に終わる恐れがあります。ただ、「仕事を誰に引き継ぐのか」、「新しい人を採るのか」、「何の仕事をどこまで渡すのか」といった難しい判断が求められます。

 

④事務所がない

一般的にはテナントを借りたり、自宅で仕事をする形になると思いますが、この計画の場合、税理士事務所として活動するのは週2~3回になりますので、事務所を借りると確実にテナント料の元が取れません。そこで、まずは自宅で仕事を始めるつもりでいたのですが、2LDKのアパートで妻と子どもと生活していると、どう頑張ってもスペースが足りません…笑

ただ、自宅から徒歩10分ほどのところにワークスペース(スポーツジムのような形態で自由にデスクを借りることが出来る)があることを知り、早速昨日見学に行ってみたところ、とても綺麗で料金も格安でしたので、まずはそこからスタートすることになるかもしれません。

 

今思い付いたのは、おおよそこんなところでしょうか。

頭の中で考えていることをこうして文字にしてみることで、かなりクリアに整理することが出来ました。

これがブログの良さですね。

前回は、会社から給与をいただきながら副業する場合について書いてみました。

おそらく、前回書いたような「給与+給与(2ヶ所給与)」、「給与+雑所得」という形態で副業が出来るのなら、基本的にその方が良いと思います。

 

なぜなら、給与所得があったほうが、

①会社に守られ、安定した収入が得られる。

②会社で年末調整をしてくれるので確定申告も簡便になる。

③実情に比して給与所得控除の金額が大きいため、所得ベースで考えると得になりやすい。

④会社が保険料を折半する形で社会保険に加入出来るため、実質的な手取りや将来の保障という面でも有利。

⑤いくら給与をもらっても消費税の納税義務がない(※)。

などというメリットがあると思うからです(いろんなご意見があると思いますが、自分はそのように感じています)。

福利厚生制度が充実している会社であれば、尚更「雇用されているメリット」は大きくなるでしょう。

 

※2023年10月1日より消費税のインボイス制度がスタートします。これにより、今まで消費税を納める義務がなかった小規模事業者の多くが、今後は消費税を納めることになります。

新たに個人事業主になろうとしている人にとっては、スタートの資金繰り面などでかなりハードルが上がるものと思われます。

 

上記の大前提があった上で、あえて「会社に雇用されるのではなく、個人事業主(フリーランス)という立場で働く」場合について考えてみたいのですが、長文になってしまったのでまた次回にしたいと思います。

 

 

実は昨日、(勇気を振り絞って)税理士会の新入会員研修会・懇親会に参加してきました。

自分が座ったテーブルがたまたまそうだったのかもしれませんが、まさに開業しようとしている方、開業したばかりの方、他の仕事と両立しながらされている方がいて、「本当にいろんな税理士がいるんだなあ」と刺激を受けましたし、異色の経歴の自分からすると嬉しい気持ちにもなりました(それでも僕の経歴が一番驚かれましたが…笑)。

これから前に進んでいく上で、とても良い時間になりました!

今のまま会社から給与をいただきながら副業を行うのか、それとも、個人事業主になって業務委託という形で仕事を請け負うのか、どちらもメリットとデメリットがあり、簡単に答えを出すことは出来ません。

 

1 給与+副業

会社から給与をもらい、副業でプラスアルファの収入を得る方法です。

近年、国自体が副業を推進していますので、この形態はかなり増えてきていると思います。

「副業はダメ」という会社は、もう公務員と一部の民間企業くらいではないでしょうか。

 

この形のメリットは、メインの会社から毎月給料を受け取り、かつ、社会保険にも加入し続けられるという、抜群の安定感があることだと思います。

退職金制度や福利厚生制度が充実している会社であれば、その利益も享受し続けることが出来ますね。

 

その上で副業を行うことになりますが、別の会社からも給与を受け取っているのであれば、いわゆる「2ヶ所給与」となり、「給与収入」が複数生じることになります。

確定申告を行う上でも、給与所得のみで全て完結することが出来、一番シンプルな方法だと思います。

 

一方、会社に属さないで副業を行う方法もあります。インターネットを通じて売買取引を行ったり、それこそブログのアフィリエイト等で稼いだりする方法もありますね。

こちらは基本的に雑所得になることが多いと思いますが、事業として反復・継続的に行っているならば、事業所得になる可能性もあります(※)。また、会社員として働きながらアパート等を経営する方もいらっしゃいますが、こちらも一定の場合は不動産所得になります。

 

※この点については、雑所得をあえて事業所得として確定申告することで赤字を作り、給与から天引きされた所得税を還付するというテクニックが横行しているようで、今後メスが入りそうです。

自分も税理士業務は一切行っていませんが、一応開業税理士扱いになっているという客観的事実はありますので、年会費等を経費算入し、事業所得を赤字として確定申告しても良いのかな?と考えたこともありますが、さすがに売上ゼロで申告するのはおかしい…と思って止めました。

 

2 事業所得のみ

会社に雇用されるのではなく、退職して独立した立場となった上で、今の会社から業務を請け負うという方法です(雇用契約ではなく、業務委託契約を締結する)。

この方法のメリットとデメリットについては、また次回考えてみたいと思います。

ルール上はいつでも独立出来るといっても、実現するまでにクリアしなければならない壁がいくつもあります。


まず、今の会社の経理は二人体制なのですが、自分がトップという立ち位置ですので、仮に副業が認められたとしても、現在の勤務形態・業務量のままでは、時間的にも精神的にも副業をする余力はないというのが実情です。

また、トップという立場上、副業をして本業のパフォーマンスが下がるなんていうことは、当然許されません。


そうなると、①出勤日数や勤務時間を減らしてもらう(あるいはリモートワークを認めてもらう)、②退職する、という選択肢が考えられますが、今のところ②はないかなと思っています。


自分自身の気持ちとして、たしかに会社に対しての情熱・忠誠心は"とある出来事"によって薄れてしまいましたが、仕事や周りの仲間が嫌になって辞めたくなったわけではありませんので、職務上の責任は全うしたいですし、可能な限り周囲に迷惑をかけない形を採りたいと思っています。

それと、これは非常に悔しい話ですが、税理士として独立したところで、食べていけるだけの売上を得ることは、おそらく数年ほど難しいはずですので、現在の収入源をなるべく失いたくないというのも本音です。妻子を含めての生活の維持を考えると、やはりここは現実的な路線を選ばざるを得ません。


そういったわけで、僕としては①を認めてもらい、今の仕事を続ける形で税理士業務を行いたいのですが、ここでも以下の選択肢があると思います。


A 副業を認めてもらい、出勤日数等を減らす形で引き続き雇用してもらう

B 独立し、業務委託という形で現在の仕事を継続して行う


このいずれかの選択になると考えています。

ここも非常に難しい判断になりますが、これはまた次回書きます。