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続きものですので・・・あしからず
郷ひろみのサイン
そこには威風堂々と郷ひろみのサインが鎮座しておられた。ご丁寧にもサインの横には物凄い決め決めの表情で写る郷ひろみのプロマイドも添えられており、どうやらそれが箱の隙間から見えていたようだった。
確かに「大切な物」だろう。郷ひろみのファンだったと推察される前の住人の方にとっては大切なものだったのだろう。
でもな、さすがにこの仕打ちはあんまりだ。
エロという原動力で恐怖心に打ち勝ってここまできた僕だったが、そのエロが郷ひろみのサインに置き換わった今、この真っ暗な廃屋を1人突き進んで家に帰らなくてはならない自分の状況に、死ぬほどの恐怖を感じ泣きだしたのだった。
この体験がトラウマとなり、まあ、日常生活を営んでいてそうそう郷ひろみのサインに出くわすことなどないのだけど、未だに彼のサインを見るとあの時の落胆と恐怖が思い起こされ、ついでに命からがら家に帰ったら、抜け出したことがバレていて親父に殴られたことを思い出す。
それから郷ひろみのサインが怖い、郷ひろみサイン恐怖症なのだ。