2023年、42回目のランです。

 富山県入善町で開催された「第30回扇状地マラソンINにゅうぜん」5kmの部に参加してきました。

 

5キロ25分以内を目指す!

 

 今回の目標は5kmを25分以内(5:00/km)で走ることでした。キロ5分を意識しながら練習に取り組みましたが、今の私にはまだ実力不足で、キロ5分のペースを5km維持することは相当大変でした。キロ4分台で走ると、3.5kmから4kmくらいで息が上がってしまうことがほとんどでした。結局、練習では5km25分をろくに達成することができず、厳しいなと思いながら本番に臨みました。

 

 出るからには最良のコンディションで臨みたいと思い、しっかりと8時間睡眠を取り、当日はレースの3時間前に朝食を済ませました。いつもは軽く済ませる朝食ですが、エネルギー不足にならないよう、この日はすき家で「牛まぜのっけ朝食」(390円)を食べました。ご飯とみそ汁に、牛小鉢、オクラ、温玉が付いています。しっかりと栄養補給をすることができました。会場に到着する前、近くにある「高瀬湧水の庭」で水を汲んでいきました。入善の水は本当に美味しいです。美味しい水で、出走前に力をもらうことができました。

 

 

 扇状地マラソン5kmの部は、出走が午前10時50分と遅く、ゆっくりと準備ができたので助かりました。準備万端で、いよいよレースに挑みます。

 

 

レース振り返り

 

 自分の体調はこれ以上ないくらい良好でしたが、レースの環境はなかなか厳しいものでした。当日は強風が吹いており、時おり小雨も降っていました。雨と風がある分、寒さが肌に染みました。しかし、神様が味方してくれたのか、レース直前になって雨が上がり、日差しが覗いてきました。「よし、頑張ろう」と思ってレースに臨むことができました。

 

 

 

 いよいよスタートです。スタート地点の陸上競技場から一斉にランナーが飛び出します。周囲のランナーにつられて、かなり速いペースになりました。手元のスマートウォッチを見ると、キロ3分30秒くらいになっていました。こんなペースで走っては、後から失速することは目に見えています。自制心を働かせ、意識的にペースを落としました。最初の1キロは4分10秒ほどのペースとなりました。

 

 1キロ地点あたりから、強烈な向かい風に襲われました(雨は止んでいましたが、風は収まっていませんでした)。服がバタバタと揺れるほどの強烈な風でした。これだけの風があると、なかなか体が前に進みません。体力も奪われ、厳しいなと思いました。2キロ目は、キロ5分15秒くらいまでガクッとペースが落ちてしまいました。キロ4分台で走りたかったので、内心かなり焦りました。しかし、辛抱するしかないと思い、足を前に出していました。

 

 レースが好転したのは2.5キロの折り返し地点です。このレースは、来た道を折り返すコースとなっています。つまり、折り返し地点を過ぎると、向かい風が追い風に変わったのです...!折り返し地点を過ぎた後の感覚は、「地獄から天国」「ボーナスステージ」といった感じでした。これまで自分の邪魔をしていた向かい風が追い風に変わり、文字通り背中を押してくれました。背中に羽でも生えたかのように体が軽くなりました。追い風を受けた3キロ~4キロ地点は、キロ4分台で走ることができました。いつもは非常に苦しい区間ですが、追い風のおかげでここを楽に走れたのは本当に大きかったです。前半、向かい風に耐えてよかったなと思いました。

 

 レース中、私の前後には何人ものランナーが走っていました。抜きつ抜かれつしながらゴールを目指しました。会話はありませんが、ランナーどうしにはある種の連帯感のようなものが生まれています。一緒に走っているランナーの存在は、とても心強いものでした。これは、一人で練習している時とは決定的に違う要素で、自分を鼓舞してくれました。

 

 

 沿道の声援もとても温かいものでした。地元住民の方の声援にはとても熱があり、赤の他人のはずなのですが、知り合いに応援されているような感覚になりました。応援の数が多く、とても励みになりました。これもまた、練習の時には得られないパワーです。

 

 さて、追い風を受けてボーナスステージ状態になっていたレースですが、最後の陸上競技場に差し掛かるあたりから再び強烈な向かい風となりました。人生、いいことばかりとはいかないなと思いました。最後は思いきりペースを上げたかったのですが、向かい風を受け、思うようにいきませんでした。それでも、残りの力を振り絞る感じで必死に走りました。後でスマートウォッチを振り返ると、最後の1キロも4分台で走っていましたね。厳しい向かい風の中、よく頑張ったと思います。

 

 無我夢中でゴールし、タイムを見ると、25分を大きく切ることができました👏

 練習では厳しいタイムだったのに、本番で大きく更新できたことは信じられませんでした。25分を切れた要因ですが、しっかりと体調を整えて臨めたこと、苦しい中間地点で追い風に恵まれたこと、それに周囲のランナーや沿道の声援に励まされたことがあると思います。また、いわゆる「ランナーズ・ハイ」の状態にもあったのでしょう。頑張って走った結果、よいタイムが出て本当によかったです。大会で初めて5キロ25分以内を記録し、大きな充実感と満足感を得られました。この喜びを糧に、さらなる実力向上を目指したいと思います。

 

 

扇状地マラソンについて

 

 最後に、「扇状地マラソンINにゅうぜん」について振り返ります。ハーフの定員は600名と少なく、かなりローカルな大会です。しかし、地域の方が一丸となって大会の運営にあたっておられ、沿道の声援も含め、入善町の皆さんの温かさを感じることができました。ボランティアスタッフの皆さんは非常に親身な接客をしておられ、素晴らしいなと思いました。

 

 レース直後、ランナーには食事が振る舞われます。温かいパックご飯と歓迎鍋、それに海洋深層水で仕込んだ牡蠣です。

 

 

 温かい食事が、レース直後の身体に染みました。この大会の参加料は3,000円と安いのですが、この参加料でこれだけの食事が振る舞われるのには驚きました。ちなみに、食事の他にも参加賞のTシャツ、ゼッケン止め、入浴割引券等がもらえ、レース後には抽選会もあるという手厚さです。コストパフォーマンスは破格で、大満足でした。温かい接客と、コスパ抜群のもてなしの両方が素晴らしかったです。入善町の皆さん、ありがとうございました。

 

 この日は風が厳しかったものの、コースはなだらかで走りやすく、この大会でベストを更新するランナーも多いそうです(私もそうでした)。大満足の運営に加え、コースも走りやすいので、私はリピート確定です。また来年、記録更新を狙って走りにきたいと思います。

 

 これにて今シーズンの大会は終了ですが、春の大会に向け、冬の間も練習を続けていきたいと思います。次回からはしばらく練習の記事となります。