ツイッターに簡単に書いたけどもういっかい。

ネタバレるよ!
















まず全体的なノリから話すけど、私は西尾さんの会話文が好きなのです。

西尾さんの会話文っていろんなネタが混ざり合っててテンポも良くて楽しい。


でも、この本は、あのくどい感じの主観的独白が全てと言っていいと思う。


端的に言って、くどい!
べつにいいんだけど、くどい!


上遠野さんのジョジョが文体からして素晴らしくジョジョっぽかったのと比べてしまうとやっぱり見劣りする。




でも内容はさっすが西尾さんというべきか、ちゃんと面白いところ突いてきててすげえと思った。

ディオとジョースター家との因縁、まさに血は争えないといった感じの細かい考察がすごい。

やっぱりジョジョはただの勧善懲悪じゃない!というのがもういろんなところに現れてる。





受け継ぐ者と奪う者。それと聖女。


受け継ぐ者から与える者へ。奪う者は捨てる者へ。




……なんなの天才なの。あらためて書いても納得しかできない。








そういえば、DIO様って100年ほど眠ってらしたので、カーズ様のくだりは知らないんだなあとか思ってなんかほっこりした。

カーズ様たちのことを知ってたら、天国に対する見解はもうちょっと違ってたと思う。

DIO様は吸血鬼だから生きる為に人間を殺して、それを人間に対するパンに例えたわけだけど、
これのさらに上を行く生態ピラミッド!


つくづく、DIO様の立ち位置って、生まれながらにして結構残念。








天国をみたかったDIO様と、ひたすら自分たちの身内を救うため、傷つけられた者の代わりに報復するためにDIOを倒そうとする承太郎一行……

悪に対してなら女子供でも容赦しない主人公たち。
まぁ正当防衛だけどな。




ちょっと待ってジョースター家めっちゃ敵に見えてきた!


ていうか基本ヴァニラさんが頑張ってくれただけで、ジョースター一行を殺せたのってヴァニラさんとDIO様だけか……………むなしっ

エジプト9栄神とタロットカードの暗示のDIO様の部下むなしっ!



本当にDIO様って、作中でも何度も書かれてたけど、ほんの少し選択を違えたら余裕で勝ってるんだよね!

これ本当に運命っていうか因縁っていうか、主人公が勝つ法則でしかないじゃない……




天国行く方法もほんとに原作通りにちゃんと考えたんだな。

36って数字には未だに謎はあるけど、一応の解決は見られたみたいだし、一巡するという予想までちゃんとできてたんだねDIO様やっぱすげーや!







若い頃のミスしまくりなディオかわいいー。

プッチの真似して素数数えて落ち着こうとするDIO様かわいいー。

そんで落ち着けないDIO様かわいいー。



呼ばれたら何度も来るプッチもかわいいー。





最後の、「おっと…承太郎たちが来たようだ」っていう死亡フラグは泣きそうになるな。

DIO様ぁぁぁぁぁああああああああああぁあぁぁぁああ!!!!!!!!!










父を殺さず放っていたら。

はじめに激高して犬を蹴ってなかったら。

エリナに手を出さなかったら。

ジョナサンの始末をはじめに考えていたら。

ジョージ・ジョースターを殺さなかったら。

ジョージを別の方法で殺していれば。

あの戦いの場に船を選んでいなかったら。

スタンドを発現させてなかったら。

はじめからジョースター一行に全力を尽くしていたら。

花京院とポルナレフに肉の芽を使っていなかったら。

ヴァニラを吸血鬼化させなかったら。




それでもディオは、DIOは、これらをやることを選んだのだ、と。



あれを読むと何故かDIO様の方が人間味がある様な気になってくるから不思議だ。





そこで、もう一回第三部を読んだら絶対新鮮さが増すと思う。

DIOは、敵で、倒さなければならない悪で、仲間を平気で切り捨て、人を平気で殺す悪い奴なんだ、と。










以上。