児童期(小学生)になると、それまで幼稚園や保育園で遊び、甘え自由にすごしてきた時間が、学習や自覚をもった行動を期待されるようになります。


そして、だんだんと養育者から離れ、多くの仲間たちと過ごすようになります。

学年が上がるにつれ、重要性を増すのが友人とのつきあいなのです。


この時期の子どもの自己意識を適切に育てるには、


幼児期と異なる配慮が必要となるのです。


異なる配慮とは・・・


直接的な説明やお説教ではなく、子どもの自己評価を強めるような間接的な働きかけが必要となるのです。


「宿題はしたの?」「明日の準備はしたの?」など言われたりするようなことが昔ありませんでしたか?


たとえば・・・


ゴミ捨てはゴミ箱へ


1)ゴミはゴミ箱に捨てるんでしょう


2)整理整頓がきちんとできていてすごいね。ゴミをちゃんとゴミ箱にすてられるもんね。


この2点どう違うのでしょうか??


2の間接的に自己評価を高める言葉が入っている場合の方が、ゴミをきちんとゴミ箱へ捨てるというデータもあるのです。


児童期は、親が絶対的な存在だった幼児期からの変化を迎えます。



自我が目覚めると、今まで養育者に全面的に依存してた状況から、自分一人の力で、主体的に何でもしようとする自立の意識が芽生えてきます。


たとえば、今まで洋服を着せていたのに、急に「○○ちゃんが自分でする!!!」と主張をし続けたりします。

今までなんでもしてもらっていたことを自分でしようとするのです。


うまくいけば、自分の行動に自信を持ち、そして養育者からほめられることで上機嫌になるのです。

ですが、やはり、前回もかきましたが、運動能力も注意力も十分でないため、失敗や危険な目に合う恐れが多くなります。


そのため養育者は心配から、手助けをしたり、阻止したり、正しいやり方を教えようとしても、この養育者の行為に対して子どもは激しく泣き叫ぶなどの情緒的行動を示します。


あまりに激しく泣いたり、暴れたりするので養育者も子どものその情緒的行動に対して当惑してまうのです。


子どもはなぜ泣き叫ぶなどの情緒的行動をするのでしょうか。


養育者は「ただ、手助けをしただけ。正しいやり方を教えただけ」と考えるかと思いますが、子どもは、子ども自身が自発的にえがいた「つもり」に従って自分一人でやろうとしているのに、養育者から制止や手助けをされることで、この時期から芽生えてくる自尊心を強く傷つけられるためにそのような行為をするのです。



だいたい、このような行為は2歳後半から3歳にかけてみられます。


このような激しい感情表現や養育者の言葉に対しての不服従、援助の拒否など、養育者に対して対決姿勢を示すことを反抗期といいます。


このような行為などはだいたい通常は4歳半ころには自然と消滅します。


子どもがわからなくなったと自信をなくす養育者が多くいますが、それはこの時期が最も多いというデータがあります。


しかし、子どもはこのように自己主張を通して、自分以外の人の考えを知り、自分の主張だけではなく協調性を含む、より適合的な意思の通し方を学んでいくのです。


これは必要な反抗期だということなんです。


この反抗期がなかった場合、児童期、成人後、自主性や自発性に欠ける傾向にあるといわれています。


このころの養育者が子どもへの対応で大切なことは


しつけの一貫性です。


子どもの主体性を大切にしながらも、教えるべきことは根気よく一貫して教えていく態度が必要なのです。


一貫性とは?


ある時は叱ったのに、同じことをしたのに、ある時はそれを認めたりするとそれは子どもを混乱させるのです。

一貫した、統一した態度が必要だということなのです。


たとえば「なぜ友達をたたいたらいけないの?どうして物をなげたらいけないの?」ということを、子どもが疑問にもち反抗した場合、なぜそうしなければならないのかを、子どもがわかる一貫した言葉と寛容で忍耐強い態度で教えていく必要があるのです。


2歳くらいになると、「○○ちゃんはね」や「○○のだよ!」など、自分と他人を区別し始めるようになります。


この「○○ちゃん」という認識は、自己意識、または自己概念とよびます。


自己意識はいつごろ芽生え始めるのでしょうか。


8か月のころ、自分の持っているものを成長の速い子どもだと「あい」や、「あー」と言いながら渡し、また、それを受け取る行為を繰り返すようになります。

これは物と他人を区別がはっきりした証拠であると考えられています。


そして、1歳になると、自己と異なる他人が気になるようになります。

たとえば、鏡の前に立たせると、その鏡に映った人と遊ぼうとしたり、鏡の後ろをのぞいたりする行為をします。

これは「誰がいるの??私?誰?」と混乱をしている状況なのです。

これも、1歳半くらいになると、鏡に映っているのは自分(自己像)だと認識をします。


さらに、1歳半になると、子どもは目の前にない対象のことも頭に思い浮かべて考えることができるようになります。


ピアジェによると、1歳3か月の女児が母親のコートの襟を枕に見立てて眠るふりをしたと報告があります。

これを、表象能力(イメージ能力)といいます。


子どもはこの表象能力によって、過去の経験を思い出したりして、眼前のものや出来事にイメージを付加して「○○ごっこ遊び」を始めるのです。


思い出して下さい。

昔、ままごとしたことがある方が多くいらっしゃると思いますが、お母さんの口癖を真似したりしていませんでしたか?

これは過去の経験からしているものなのです。


そして、この表象能力(イメージ能力)を今後起きるであろうことも自分なりに予測をするようになります。


初めての自分のプラン(つもり)をもつのです。


幼児はこの「つもり」に基づいて行動をし始めます。

ですが、知識もまだほとんどなく、行動能力も未熟なため、養育者から制止を受ける場面が多くなってきます。


「危ないからダメ」「ほら、ダメでしょ」など昔幼少期に何かしようとしたら言われたことありませんか?


今まで自分の要求は常に満たしてくれた養育者が、初めて自分のつもり行動の前に立ちはだかるのです。


子どもからしたら大きな強敵の出現ですねw


この結果、自己意識が自他との分化が進み、いわゆる自我が目覚めるのです。


さ、この後は、「ヤダヤダ」攻撃が始まります。

第1次反抗期の始まりです。



アタッチメントがいかに大切かを書いてきましたが、もし、アタッチメントの形成を失敗したらどうなるのでしょうか。


社会性の未熟や知的発達の遅延などの発達障害を引き起こすのです。

これを、ホスピタリズムといいます。


もともとは、親や養育者がおらず、病院や施設で育った子どもたちに多くみられたことからこの名前がつけられたようです。

ですが、今では、養育者がいても、その養育者が虐待や不適切な養育をした場合無秩序型と呼ばれるアタッチメントが形成され障害が発生するのです。


また子どもが発したシグナルに対してきちんとこたえなければ、身体器質になんら問題がなくても発達に障害が起こることが実験の結果明らかになっています。


以前、エインズワースのストレンジシチュエーション法で3つの型があると書いたことがあります。

この無秩序型はどれにあてはまるのかというと、

回避型と抵抗型の2つに当てはまることになります。


子どもがだしたシグナルに対し、適正に応えなければ、子どもは「泣いても、うったえても何にも変わらない。」ということを察知します。


絆を感じないんですね。


さて、そのような子が児童期、青年期と成長を続けていくとどのようになるのでしょうか。



乳児が身近にあるものを口に入れたりする行為は、何を食べるとおいしいのか、何が柔らかく、硬いのかなど社会を知るための1つの行為としてするもので、これは周囲世界の探求を始めているのです。


自身の手足を強く噛んで泣いてしまうことがあるかもしれませんが、それは、まだ自分の体と自分外の物との区別がまだついていないために起こる行動です。


こうして乳児は、未知の世界を知るための行動を始めていきます。


ですがそこには、やはり個人差の源である気質が大きく関係してきます。


生まれたばかりの新生児でもすでにいくつかの行動特徴についての個人差があり、これは生得的で生物学的に基礎となります。

この気質的特徴は幼児期以降も継続的にみられます。


チェス・トマス(1981)の実験により、気質的特徴行動は9つにわけられ、このうち母親が育てにくいと思った問題視される気質的特徴を示した7割程度はその後も情緒的な問題を残す結果報告がなされています。


乳児・幼児時に一番重要な発達課題は


「子どもと養育者の間に築かれる強い情愛の絆」


そう、アタッチメントの形成なのです。


このアタッチメントは、その後青年期の重要課題であるアイデンティティの形成の基礎ともなります。


生後5,6か月で人見知りが始まり、6か月~2,3歳までは養育者などの後追いをはじめます。

これらの行動はアタッチメントのプロセスとしてみることができます。

アタッチメントってなんだ?と思われた方は最初のころのブログをご覧ください。


アタッチメントの絆ができていると、子どもは他者を信頼し、接近相互交渉を行う行動をすることにより、道の環境要因を知り社会を知る手がかりを得ていくのです。



では、アタッチメントの形成を失敗したとき・・・

そのときはどうなるのでしょうか。



認知とは簡単にいうと知ることです。


ファンツ(1961)は、生後2,3か月の乳児と3か月以降の乳児に対して「図形パターンの注視時間」の実験を行い、乳児は理解をしているわけではないが、複雑なパターンを好むことがわかりました。

例であげると、人の顔や英字新聞などです。


生後2か月ごろになると、「あ~」や「く~」など、やわらかい発音で音を出し始めます。

これを「クーイング」といいます。

このクーイングに対して、さらに声を返すことで、言葉のやり取りが成立するのです。

この行為には意味があり、やり取りやアイコンタクト、微笑みあいをすることで、感情を共有する。

この関係が成立すると、その後子どもが他者とコミュニケーションをさらに促進させることができるようになるのです。


6か月ごろ安定して座れるようになります。


そして6か月ごろになりと、周囲のものへ積極的に手を伸ばし、つかもうとする行動にでます。

これを「リーチング」といいます。


このころは、おもちゃを渡せばおもちゃに意識がいき、人に対しては意識がむきません。

人に対して意識をしているときはおもちゃには意識がむきません。

1つのことにだけにしか関心をよせることができないのです。


9か月にははいはいをして移動ができるようになります。

この9か月前後に大きな変化を迎えます。

9か月ごろになると、それまで1つのことにだけ関心をよせていたのが、おもちゃを渡した人が気になったり、自分がおもちゃを渡す人の表情をみていたり、モノと同時に人の存在を意識し始めるのです。


このころになると、たとえば動物をみつけて指をさし、そしてその後養育者の顔を見るなどの行為を繰り返し始めます。

この「指さしの行為」は「共同注意行動」とよばれ、言葉の習得の基礎となります。

子どもが他者の理解を作り出していく過程でとても重要とされています。





アタッチメントの重要性を述べ来ましたが、共働きではどうなのでしょうか。



最近の研究では、子どもの安定的な発達のために母親がいればいいというわけではなく

むしろ継続的に子どもが複数の大人とアタッチメントを築くことが重要であると考えられています。(数井、2005)



アタッチメント理論は母親についての理論として考え、実際の実験研究などでも母子関係に関することが多いです。ですが、現在の理論は、母親だけではなく、父親、または保育者などもアタッチメントの対象として重視されているのです。



アタッチメントの対象が母親ということが重要なのではなく、また対象が1人に限られているのではないということなのです。


以前の日記にも、特定のアタッチメントと記しており、特定の一人とのアタッチメントとは記していないと思います。



母親が働くことによって得るポジティブな面(充実感、満足感など)が、子どもの良好な環境になることも含め、総合的に子どもが育つ環境を考えることが必要なのです。


ここでまた重要なことが1つ。

子どもと保育者との関係の形成過程です。


母親とのアタッチメントが安定していても、必ずしも保育者と安定したアタッチメントがみられるわけではない。

逆のパターンも言えます。

保育者とは安定したアタッチメントを保ち、母親とは安定したアタッチメントがみられない場合もあります。


子どもたちは環境の中で親密な関係を持つさまざまな他者に、それぞれの独自のアタッチメントを形成することが少なくないのです。

ということは・・・

どのような環境でどのような保育者とかかわるかが、保育者に対する子どものアタッチメント形成の上でとても重要だということなのです。


子どもが保育園などで過ごす時間が長ければ、長いほど、保育者とのアタッチメントの質はその後の子どもの発達に大きく影響を及ぼします。


保育の質の重要性がここでお分かりになられるかと思います。


育児に疲れて子どもと安定したアタッチメントを築けないよりも、外にでて働くことで気分転換をし、日中は保育者にお願いをして、夜気持ちを入れ替えて子どもと安定したアタッチメントを築いていけばいいということですニコニコ


次回は、それぞれの認知の発達過程について書いていきたいと思います。


続きでございます(‐^▽^‐)


子どもの問題行動は親が悪いのか?

こたえ・・・

NO、ここまでが前回でした。


では、なぜNOなのか。



トーマスとチェス(1981)は、NY横断研究で、乳児にも個人差(気質)があるとし3つのタイプに分けました。


1)育てやすい子 2)気難しい子 3)慣れるのに時間がかかる子


このうち②の気難しい子は、成人早期の問題行動の発現に弱いながらも関連性があると認められたのです。


このことから本来子どもが持つ気質にも原因があるということなのです。


子どもが持っている気質(行動の個人差)と養育環境がほどよく適合することが大事なんです。



さらに、エインズワーズのストレンジ・シチュエーション法という実験がありました。

ここでは、子どもが親と離れたときにする行動パターンから3つの型を導き出しました。


1)回避型  2)安定型  3)抵抗型


ではここで問題です。

あなたの子どもが迷子になりましたあせるさて、どのような行動をとったでしょうか。

また、再会した時はどうしましたか?


1)迷子になったのに異様なほど落ち着いて泣きもしない。再会した時にも、身体的接触も求めず、親を避ける


2)迷子になって多少混乱して泣いたりする。再会した時は、走ってきて身体的接触を求めてきて落ち着く


3)迷子になり不安になり、混乱し泣きわめく。再会した時は身体的接触を求めるが、それと同時に親に対して怒りを覚え叩いたりして責める


正解

1=1、2=2、3=3に当てはまります。

ここで、もし1や3の行動をするようならば、成長してその後、仲間関係がうまくいきにくいと考えられています。

日本人では、2か3のパターンが多いようですねひらめき電球


安定型の子どもの養育者は、子供の欲求や状態の変化に対し、敏感に、そして子供との相互関係が円滑で遊びや身体接触を楽しんでいる傾向であり、その結果安定型の子は、感受性豊かな子が多いようです。


感受性の高さが子どもが親(養育者)に対する信頼・安全・安心の感覚を生み出すと考えられているからです。

ではどのようにしたら、感受性の豊かな子どもになるのでしょうか宝石ブルー


1)子ども(乳児)が周囲の対して発する信号(泣くなどの行為)に適切な注意を払う

2)その信号が持つ意味を正確に理解する

3)適切で迅速な応答をする


要は前回書きました、アタッチメントがとても大事なんだということです( ´艸`)


このアタッチメントの結果、

前回書いた第4段階では、アタッチメントの対象と自分の関係が安定し機能することで、そばにいなくても「自分のところに戻ってきてくれる、助けてくれる」という信頼・安全・安心の考えを持つようになるのです。このように思える子は安定型の子なんですねひらめき電球


どのような気質の子どもかによって、アタッチメントの質(子どもと親などの特定対象間との間で作り出す絆)は異なる可能性があります。

子どもの個性を考慮したアタッチメントを作り上げることが大事なのです。


アタッチメントの質がその後の行動との関連は必ずしも絶対的なものではなく、あくまでアタッチメントの質が基本となり、その後の人生に結びついていることは研究報告で示されています(2005)。



次回は、「共働きの場合はアタッチメントができない?」について書きたいと思います。






子どもと親などの特定対象間との間で作り出す絆を

アタッチメントといいます。


アタッチメント理論は4段階になっていて

第1段階

誕生~生後3か月のころをさします。

このころは、広く誰対してでも、微笑や泣き、笑い、発声をします。


第2段階

生後3か月~6か月のころをさします。

このころになると、一人または特定の対象へと変化していきます。


第3段階

生後6か月~3歳のころをさします。

このころになると、特定の対象を特に好みます。一番多いのが母親ですが、父親の場合もあります。

そして、人見知りが始まるのもこのためです。運動能力がアップし、母親の後追いや母親を安全基地ととらえ行動をするようになります。


第4段階

3歳~のころをさします。

目標修正的な協調性の形成が始まります。これがどのような意味なのかは、後程・・・(σ・∀・)σ


ここで重要なのは、第3段階です。

1~2歳のころは、アタッチメントの対象として近接していることが最も重要とされ、そして、子どもが特定の人物に対して安全基地として認識をすることが重要な時期なのです。


共働きで保育園に0歳から預ける方もいらっしゃるかと思いますが、その場合は、保育者が安全基地となればいいのです(=⌒▽⌒=)

自分ができないから・・・と不安になることはなく、子どもは長い時間接する特定の人と近接することで、安全基地を定めます。

特定の人であってアタッチメントは1人に限られているのではないのです。

このことに関しても後程ふれます。



では、安全基地とは?


簡単に言うと・・・

子どもの砦」みたいなものかと(o^-')b


その存在が近くにあれば、子どもは安心して遊び、視界からなくなると不安になる。


この安全基地があるかないか、また第3段階で近接したかどうかが重要なのです。


よく子どもの問題行動がニュースにもなりますし、いじめなども後を絶ちません。

では、それは親が悪いのか?


こたえはNOです。

問題行動が起こるのは、育てた環境だけではないということです。


続きは次回へ・・・


~10か月の胎児の成長に関して~


胎児は10か月、母親の胎内で成長します。

このとき、味覚は妊娠3か月のときにすでにあるとされています。

ただ、味の弁別が可能というだけでなんですけどね(;^_^A


4か月のころから心拍がしっかりとしてきて、手足を活発に動かします。

5か月のころから母親は胎動を感じるようになりますが、この胎動はコミュニケーションの道具として考えられています。


聴覚は6か月のころから発達していますが、音としては8か月くらいから母親の声がやっと聞き取れるくらいになります。

なので、胎教というのは本当に必要なものだというのがわかりますよね(-^□^-)

胎教は8か月くらいからすると胎児にもきちんと届くということですね♪


だから、このころに夫婦喧嘩なんかをしちゃうと、おなかの赤ちゃんにしっかりと届いてるということになります。。

たまに、「おなかにいたとき、お母さんたちよく喧嘩してたよね」と話すお子さんもいらっしゃるようです(;´▽`A``


嗅覚と視覚は7か月目で発達し、さらに9か月目には強い光に顔をそむける行為をします。