僕たちの人生には、
「これをしたい!」と思っていなくても、
不思議と「やることになること」が、あったりします。
あるいは、自分の「本望(ほんもう)」ではなくても、
「ひとまず、少しやってみるか、、」と思ったことが、
結果的に「生活の基盤」を作ってくれることも、
意外とあったりします。
たとえば、村上春樹さん。
彼の存在と、その代表作である、
『ノルウェイの森』。
この本を読んだことがあったり、
タイトルだけは知っているという方も、
少なくないと思うのですが、
実はこの『ノルウェイの森』は、
春樹さんの「ホームグランド」ではない手法で書かれた本なのです。
☆
春樹さんが書く「長編(or中編)」は、
基本的に、途中で「異世界」や「あちらの世界」に、
「行ってしまう系」の内容がほとんどなのですが、
(これを「マジック・リアリズム」と言います。)
彼は40歳を目前にして(現在:71歳)、
今後の作家としてのキャリアを考えたときに、
「異世界」に「行かない系」の話を一度書いておかないと、
この先うまく進めない、と感じたようで、
いわゆる、あっちに「行かない系」の手法(リアリズム)を使って、
物語をコツコツ書き上げたのです。
(当時は、大学ノートに、
ボールペンで物語を書いていたそうです。)
彼は、様々なインタビューで、
そのことについて語っていますが、
この『ノルウェイの森』は、
春樹さんにとっては、「自分のホーム」でもなく、
「本来、自分がやりたいこと」とも少し違うけれど、
「今は、そういう流れ」とか、
「今の自分にはこれが必要だ」と感じたことに、
コミットして取り組んだことが、
結果的に彼を経済的に支える形になり、
(印税だけで、数十億。)
それにより、彼は、
自分の可能性を、より追求したり、
海外に挑戦をしたり、
自分の望む「文学の形」を、
ひたすら探求し続けることが、
できるようになったわけです。
(そこに「あぐら」をかかずに、
次に挑戦し続けるところがカッコいいですよね。)
ひるがえって、僕たちの話。
僕たちの人生にも、
別に、「やりたいこと」ではないけれど、
「やることになること」って意外とあったりします。
以前、とある人に教わったのですが、
「やりたいこと」は、
僕たちの「情熱」を上げてくれて、
「やることになること」は、
僕たちの「運」を上げてくれるようですので、
その「両方」を大切にしながら、
今後も、お互い進みたいものですね。
☆
あなたにとって「やりたいこと」と、
「やることになること」って何ですか?
☆
「やることになること」の中で、
「やりたいこと」を実現するのも、
けっこう、楽しかったりしますし、
結果的に、それが、
「やりたいこと」に自分を運んでいってくれることも、
けっこう、あると思うのです。
それでは今日はこの辺で。
きっと素敵な流れです。
Kenny
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