「いい声」は才能じゃない!お腹と喉で変わる、話し方の劇的改善術
こんにちは。ボイストレーナーの堀ノブアキです。
日々、発声や話し方の指導を通じて、多くの方が“声”をきっかけに自信を取り戻し、人生が前向きに変わっていく姿を見てきました。
私が一貫してお伝えしているのは、「いい声は誰にでも手に入れられる」ということです。
それは、特殊な才能でも先天的な能力でもありません。
正しい方法でトレーニングをすれば、年齢や経験に関係なく、どなたでも“魅力的な声”を手に入れることができます。
勿論、生まれ持った声質は変えることは出来ませんがご自身の声のパフォーマンスを上げるか下げるかは発声と言えます!それは話し方や歌でも同じです!
この記事では、私が25年以上の指導経験の中で導き出した「発声の2つの極意」を中心に、
声のパフォーマンスを最大限に引き出すためのメソッドを具体的にご紹介します。
特に声や話し方にお悩みを感じている方、仕事で声を使う機会が多い方、年齢とともに声の衰えを感じている方にこそ読んでいただきたい内容です。
声は「出し方」で決まる
まず大前提として知っておいていただきたいのは、声の質は“生まれつき”ではなく、“出し方”で決まるということです。
「自分の声が嫌い」
「こもっていて聞き取りづらいと言われる」
「滑舌が悪くて通じない」
そんなお悩みを抱えていた生徒さんが、ほんの数ヶ月のトレーニングで劇的に変化するのを、私は何度も目にしてきました。
その変化を生むのが、次にご紹介する「発声の2大原則」です。
【発声の極意①】お腹から声を出す
最初のポイントは、腹式発声です。
声を出すとき、多くの人は“喉”だけを使って声を出しています。
しかし喉はとても繊細で、無理に声を出すとすぐに疲れたり枯れてしまったりします。
また、喉だけの発声ではどうしても声が小さく、こもりやすくなってしまいます。
そこで重要なのが、お腹(横隔膜)を使って声を出すという方法です。
これは、歌手やナレーター、アナウンサーなど、声を使うプロたちが共通して身につけている基本技術でもあります。
腹式発声のメリット
声量が自然にアップする
長く話しても喉が疲れない
安定したトーンで話せる
落ち着いた印象になる
「腹から声を出す」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、正しい呼吸と意識を身につければ誰でもできます。
実際にレッスンでは、呼吸法のトレーニングから始めて、徐々に声に繋げていきます。
【発声の極意②】喉の奥を“閉じて”響かせる
もう一つの重要ポイントが、「喉の奥を軽く閉じて声を出す」というテクニックです。
この方法を指導するようになってから、95%以上の方が“いい声”を出せるようになったと実感しています。
声がクリアに、そして艶やかに変化するのです。
喉の奥を軽く閉じることで、声の振動が頭蓋骨や顔面にしっかりと伝わり、
「声が前に飛ぶ」「遠くに届く」「聞き取りやすい」といった変化が生まれます。
声に“芯”が生まれ、まさに「いい声」になります。
どんな変化があるのか?
声が若々しくなる
声がはっきりと通るようになる
滑舌も自然に良くなる
「聞き取りやすい」と言われるようになる
この技術は非常に繊細なので、実際には鏡を使ったり、耳で響きを確認したりしながら段階的に指導しています。
総合力を鍛える5つのトレーニング
「お腹から声を出す」「喉の奥を閉じて響かせる」この2つを軸に、
私の指導では以下の5つのトレーニングを組み合わせて、総合的な声のパフォーマンスを鍛えていきます。
1. ブレスコントロール
呼吸を自在にコントロールできることが、話す力の土台です。
吸う・吐くのタイミング、息の量の調整などをトレーニングします。
2. アクセントトレーニング
話の中で強調すべき言葉をしっかり出す訓練です。
重要なキーワードが埋もれてしまうと、聞き手には伝わりません。
3. 弱中強トレーニング
声の強さ(ボリューム)を意識して、自然な抑揚をつけるトレーニングです。
抑揚があることで、話に引き込まれやすくなります。
4. ロングトーン
長く響かせる声の練習です。
会話の中で「伸ばす音」がきれいに出せると、自然で心地よい話し方になります。
5. 滑舌強化
滑舌の悪さは、舌と唇の筋力不足が原因です。
特に舌の動きが全体の70%を占めているため、重点的に鍛えていきます。
話し方テクニックで「伝わる力」を高める
いくら発声がよくなっても、「どう話すか」が雑だと印象はよくなりません。
ここでは、日常の会話からプレゼンテーションまで活かせる話し方のポイントを紹介します。
● 音程を意識する
語頭は高く、語尾は少しだけ上げる:聞き手に明るい印象を与えます。
固有名詞や数字は、音程を上げてゆっくり:特に伝えたい情報を目立たせる工夫です。
● 「。」を多くする話し方
1文を長くしすぎると、聞き手の理解が追いつきません。
短く区切って話すことで、内容が整理されて伝わりやすくなります。
プレゼンに効く「PREP法」とは?
話す内容の構成に自信がないという方には、PREP法というフレームをおすすめしています。
PREP法とは?
Point(結論):最初に言いたいことを述べる
Reason(理由):なぜそう考えるのかを説明
Example(例):具体的な体験談やデータ
Point(結論):最後にもう一度結論を述べる
この構成に沿って話すだけで、自然と説得力のある話し方になります。
さらに、会話の導入として「アイスブレイク」(場の緊張をほぐす軽い話題)を入れることで、スムーズなコミュニケーションが可能になります。
最後に:あなたの声が変われば、人生が変わる
人は声だけで、その人の印象を判断しています。
声に自信が持てるようになると、自然と表情も明るくなり、言葉にも説得力が出てきます。
年齢を重ねるほどに、「声」は衰えていくと感じがちですが、それは誤解です。
正しいトレーニングをすれば、声はいつからでも“若返らせる”ことができます。
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