昨日、大手のDVDレンタルショップに行ったところ、2007年上半期ベストってあって、第5位にTRICK2(劇場版)がありました。実はこの映画、まだ見ていないのですが、真希ちゃんが出演しているのですよね。早く見てみたい。

それから、第26位に「着信アリ ファイナル」がありました。底堅い人気がありますね。この作品はもうすぐ1年が経とうとしていますが、いまだにコンスタントにレンタルされてますね。

この作品は、お化け屋敷的な要素よりも、人間の怖さを描いた作品だと思います。確かに首が転がったりもしますが、そこに重点を置くのではなく、人間が追いつめられたとき、どんな行動を取ってしまうのか、が描かれていますね。

真希ちゃんは、その追いつめ役をし、メイサが真希ちゃんの優しい心を目覚めさせようと必死になる、っていうストーリーですね。

この2人は仲良しなので、カメラが回っていても、どうしても照れが出てしまうということで、2人の共演部分、特に最後のシーンは本当に最後に撮影したのですよね。2人が十分役になじんだところで。

あの最後のシーンの真希ちゃんの最後の一言は、いろんな意味を含んでいると思いました。

真希ちゃん自身、メイキングで言ってますが、怖い役をやっていた・・・、その通りなんです。

真希ちゃん扮する明日香の生き霊が、自分を自殺に追い込んだクラスメートを一人ずつ殺していく・・・。

ただ、転送すれば死ななくてすむが、転送された人間は確実に死ぬ・・・。

もう極限状態です。

転送された人間は確実に死を迎えるわけですから、転送する側もそれを知っていながら転送する。つまり、自分自身、殺人鬼となってしまうのです。

見かけは人間そのものですが、魂を悪魔に売り渡してしまうクラスメート達。

それを見てニヤリとする明日香の生き霊・・・。

最後は、自分の一番の親友まで殺そうとしてしまう。

そして、その親友にとって一番大切な人を死に導いてしまう・・・。

明日香自身も、心に大きな傷を持ったに違いありません。

でも、明日香には、えみりの面倒を見るという使命がある・・・。

この海を見て、えみりの心の傷が少しでも癒えれば、と思ったに違いありません。

でも、えみりは反応してくれない・・・。

傷は大きく、癒えるかどうか分からない・・・。

明日香は自分の無二の親友とともに静かに海を見つめる・・・。

きれいなシーンであるが故に、余計に2人の心の傷の大きさがクローズアップされる・・・。

最後のシーンは好きですが、2人の心の中を察するといたたまれないですね。

いつの日か、かつて学校の屋上で携帯電話のストラップを交換した時のように、明るく元気に会話できる日が戻ってほしい、と心から願っている自分がいました。

キャーキャー言うホラー映画ではないので、物足りないと思う方もおられるでしょうが、僕はホラー映画でこんなに涙が出る映画はすばらしいと思いました。