3月26日(月)
いよいよ治療のため、再び入院しました。
今回は、本館の呼吸器内科がある病棟の大部屋でした。8人部屋を6人部屋として使用しています。混んでくると7人目も利用します。私は周りの人よりも15~20歳は若いかな。しばらくお世話になります。


胃の痛みや圧迫感が続いているので胃薬(ランソプラゾールOD錠)を処方してもらうとともに、食事のご飯はお粥にしてもらいました。ちなみにOD錠とは、水なしでも飲むことができる口腔内崩壊錠(Oral Disintegration)のことで、唾液で溶かして飲みます。この後、骨転移治療薬による低カルシウム血症を予防するためにデノタスチュアブル配合錠を飲むことになるのですが、こちらは口の中でボリボリ噛み砕いて(Chewable)、溶かして飲むお薬です。


採血・採尿検査、レントゲン写真撮影、造影CT画像撮影と、お決まりの検査を受けた後、夕方に主治医から治療方針の説明がありました。

自己紹介で書いたように、診断は【原発性肺腺癌】
胸膜播種(左胸水)、骨、リンパ節、脳転移有りで、病期は【ステージⅣB期】ですショボーン
 

 

左肺(向かって右側)に腫瘍があります。胸水で下葉が押し潰された部分の断面像ですが真っ白になっています。真ん中上にあるのは心臓で、癌の助グラサンはそれと同じ位の大きさに成長してしまっています。

 

肺がんの組織型は、小細胞がんと非小細胞がんに分けられます。非小細胞がんはさらに、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんに分けられます。
このときは、良く理解していなかったのですが、治療方針を決めるためには、がんの性質ごとに分類されたガイドラインが決められているのですね。幼稚園に入園して、クラス分けでさくら組になったみたいに、非小細胞肺癌(Non-Small-Cell Lung Cancer)NSCLCが私が所属する組です。この後、治療について調べるときの重要なキーワードです。

さらに肺腺がんは、遺伝子タイプで、EGFR遺伝子(50%)、ALK遺伝子(5%)、ROS1遺伝子(2%)などの変異があるなかで、私はEGFR遺伝子変異が陽性とのこと。このタイプは、女性、非喫煙者、アジア人がなりやすいとのことですが、私はアジア人の部分だけしか当てはまらないではないですかガーン

 

抗がん剤には、点滴の場合と飲み薬の場合があります。私の場合は、EGFR遺伝子変異が陽性だったおかげで、EGFR-TKI(Epidermal Growth Factor Receptor Tyrosine Kinase Inhibitor:上皮成長因子受容体-チロシンキナーゼ阻害薬)という分子標的薬のジオトリフ(アファチニブ)を一日一錠、空腹時に飲むことになりました。遺伝子変異で細胞増殖のスイッチが入りっぱなしになっているのを、この薬で阻害するというものです。ターゲットとする遺伝子にピンポイントで作用するため副作用が少なく抑えられると言われています。

 

このほか、骨転移有りのため、骨病変治療薬のランマーク(デノスマブ)皮下注射を月一回うちます。
薬の効果が無くなるまで、これらの治療を続けるとのことでした。

具体的にどのくらいの期間続けられるのでしょうか?
「人にも依るけれど、100人を服用期間の長さで並べた場合、50番目の人は約1年間この治療を続けられたというのが一応の目安」だそうです。
ステージⅣということは、末期ということでしょうか?
「定義にもよるけれど、末期というのは治療法が無くなり、余命がかなり限られていることが明らかな状態です。一方、ステージⅣは遠隔転移があり、がんが進行した状態のため手術による根治を目指すことはできないけれども、抗がん薬治療による効果は期待できるもので、余命うんぬんは今の時点で言及しません」とのこと。
妻と「葬儀場の下見に行こうかと相談していたところ」と伝えると、「まだまだそんな状態ではないですよニコニコ」と聞き少しホッとしたのでした。

EGFR-TKIには、第一世代の薬であるイレッサ(ゲフェチニブ)、タルセバ(エルロチニブ)と第二世代の薬であるジオトリフ(アファチニブ)があります。これらの薬の副作用のうち重篤なものには間質性肺炎(薬剤性肺障害)があり、1/3は死亡するので注意が必要らしい。その他に、下痢は必発、口内炎、皮膚の発疹(顔、頭、背中、胸)、爪の周りの炎症、肝機能障害等があるとのこと。このため2週間は入院して経過観察するとのことです。ジオトリフは効き目が高い反面、副作用も強く出ると脅されました滝汗

 

今は、振り返って書いているので主治医の説明を理解しているのですが、当時は何のことかさっぱりわかっていませんでした。やはり、自分の病気のことはちゃんと勉強しなくては、と思い立ったのでした。

 

つづく