電気もガスもない暗い冬に備え、薪やストーブを必死で買い求める欧州の人々
2022年10月13日(木) by: イーサン・ハフ

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冬が近付くに連れ、欧州の人々は、エネルギー無しでは真っ暗な冬を迎える事になると、薪や薪ストーブを慌てて買い求め始めているのが現実のようだ。

 

昔に戻ろう:ヨーロッパでは薪やストーブを買うとパニックになる
 

欧州でエネルギー価格が高騰しているのは、ロシアのウクライナ侵攻と、ロシアからドイツに至るバルト海のガスパイプライン「ノルド・ストリーム」の妨害事件が原因だと言われている。

 

しかし、実はエネルギーや食料などのインフレはロシアが侵攻する以前から高騰しており、ウォール街などの金融専横が再び真犯人であることを意味している。

最新の報道によると、欧州の多くの地域では、電気のない「中世」の時代に戻ろうとしており、真冬の寒さを凌ぐ為に必要な薪、ストーブ、暖炉等の需要が急増しているという。

 

(関連記事:欧州は本当にエネルギー全面崩壊の危機に瀕している

 

 

紅葉が終わり、気温が下がると、計画停電やそれ以上の事態が起こる可能性がある。

 

詰り、楽しい遊びは終わりに近付いて居り、多くの欧州人は、少なくとも最悪の事態に備える努力を怠れば、次に何が起こるか判らないと云う恐怖とパニックを感じ始めているのである。

 

 

薪が不足している為、多くの欧州人が暖房の為に、あらゆるものを燃やしています。

 

報道によると、欧州では人口の70%以上が天然ガスに暖房を依存しているそうです。

 

現在、約4,000万人の人々が、今後数ヶ月、或いは数週間の内に起こるであろう停電を想定して、薪を燃やして暖を取り始めている、或いは既に取っているとのことです。

欧州連合(EU)首脳は、天然ガスの価格上限について合意しようとしたが失敗し、これに続いて欧州人が「世界で最も基本的な燃料を買うパニックに陥った」と、ブルームバーグは報じている。

ハンガリーは最近、自国民の為に木質ペレットの輸出を禁止し、ルーマニアは、来春まで薪の価格に上限を設けた(米国の政治家もこの考え方に学ぶべきだろうか)程、既に需要が高まっている。

 

  


イギリスの薪卸売業者Certainly Wood社の社長ニック・スネル氏は、薪の需要が非常に高い事を指摘し、「家全体を暖める事がなかった昔の時代に戻ったようだ」と語った。

 

  

 

フランスでは、木質ペレットの価格が、ここ数週間で倍増し、600ユーロ(凡そ85,000円)に達したと報じられている。

 

 

他の欧州諸国でも、需要増に伴い同様の価格高騰が起きている。

タイル張りの、高級ストーブを製造する 
Gabriel Kakelugnar AB社によれば、ストーブの需要も高いとのことだ。

 

      

 

同社のストーブの需要は400%以上急増し、現在の納期は来年3月迄と、これからの冬の季節を乗り切るには遅過ぎる程だ。

欧州では薪が殆ど手に入らない為、ゴミを燃やす等してしのいでいる市民もいる。

 

詰り、急速にサバイバルな状況になりつつあるのだ。

スウェーデン環境保護庁の大気質課長であるロジャー・セディン「我々は、人々が手に入るものだけを燃やすことを心配している」と語った。

 

 

ポーランドでは、一部の家庭で既に、その様な事が行われており、暖かさを求めてゴミや石炭を必死で燃やしています

 

 

8月には「薪」という言葉のGoogle検索が「爆発的に増加」し始めたという。

「ヨーロッパ人は」

「電気代の高騰と生活費の危機が」

「対ロシア制裁を通じて」

「NATOのウクライナ代理戦争を」

「支援する価値があるか否かを」

「問わなければならない」

 

「プラハの人々は」

「経済と財政を荒廃させた」

「西側の制裁に既に疲れている」

 

と、ある報道は説明している。