「人は何かを得た時の衝撃よりも、失った時の衝撃の方が大きい」という事を示す、プロスペクト理論というものがあります。

 

これは一般的には行動経済学の分野とされている理論ですが、これに進化論を加えて検証するのが今回の記事の内容です。

 

進化論では、人は「安心(メリット)」よりも「不安(デメリット)」の方がインパクトが強いと定めています。進化論は、人間の進化の過程に重きを置いているので、そこには納得のいく理由が存在します。

行動経済学は「実験」を主として導き出しているので、進化論に比べると説得力は低いと僕は考えています。

ただ、僕はどちらも大切だと考えているので、行動経済学で提唱されている理論を進化論でさらに証明することが重要だと思っています。

 

では、なぜ進化論では、人は「安心(メリット)」よりも「不安(デメリット)」の方がインパクトが強いと定めているのか?

それは、人間が生き延びるためには不安の方が重要だったからです。

安心なしの生活なんてものはまっぴらですが、安心は生命には直結しません。一方で、不安は「逃げること・隠れること」であったり「食料を確保すること」といった様な生命に直結する行動に繋がります。

 

なので、「不安(デメリット)」の感情を強く持っておく必要があったという訳です。

 

 

プロスペクト理論の内容も「人は何かを得た時(メリット)の衝撃よりも、失った時(デメリット)の衝撃の方が大きい」という点で一致しています。

600万年前に人間が必要としていた感覚が今も残り、この理論に繋がったのではないかというのが、僕が考える進化論と行動経済学の視点から見た「プロスペクト理論」の捉え方です。

 

内容が一致していたのでより信ぴょう性のある理論になりましたし、空間やサービスに落とし込みたい内容です。

以前の記事でも書きましたが、ホテルのサービスという点においては可能性の広がる理論だなと思います。

 

これからもこの2つの軸で空間造りに携わっていきたいです。

それでは、良いプロスペクト理論ライフを!

 

#プロスペクト理論 #進化論 #行動経済学 #メリット