
基本的には矢沢永吉の娘ってだけありロックンロール。なのだけど、耳になじみやすい歌謡曲のようなメロディーラインや、オールディーズのようなノリ易いコード進行も取り込んでいて、ひと昔前のロック感がある。幅広い層を惹き付けそうだ。でも別に計算してるのではなく、聞いてると歌ってる本人が一番楽しそう。つられて聞いてると側も一緒に楽しくなるよ。
そして、いよいよレコ発ライブも9月1日にSHIBUYA BOXXで開かれる。これまで、代官山LOOPを舞台に毎月開催してきたイベント「Naturarhthem」では基本的にアコースティックだったが、今度のBOXXは思いっきりロックするという。初めて黒の皮ジャンなどで決めて、ガンガンやるらしい。こちらも時間がある方は絶対おススメ。目撃せよ。
さて、アルバムの話。自分の名前をタイトルにしたということは、彼女はそれなりの覚悟を伴っているのだろう。
すでに2年前にJ-POPユニット「the generous」でメジャーデビューし、注目を集めた存在だった。だが、ユニットは解消して、今回は1人で「矢沢」の看板を背負いロックをやるのだ。親父と直に比べられことは覚悟の上。「これが私よ」という名刺代わりに、このアルバムを出したことになる。
そして、名刺を日本の音楽シーンに突き付けたこの8月から、彼女の大進撃が始まる。そんな予感がしてならない。
調度、絢香や愛内、宇多田など女性メジャーアーティストが活動休止した今、加藤ミリヤやAIや木村カエラでは埋められないポジションに、 強いオーラとたぐい希な魅力を持つ矢沢洋子がガツンとはまる。そんな気がプンプンしている。
アルバム発売に合わせて、専門誌やCDショップの季刊誌などで、にわかに露出が高まってきた。これだけではガーッといかないだろうが、彼女の曲がラジオやCMで流れ、人々の耳に馴染む頃には、一気にスターダムに駆け昇っているかもしれない。半年が目安かなあ。
でも、彼女のオーラはアルバムだけでは伝わらない。やはりライブで見ると、みんな魅了されるんだよな。そうなるともっと時間かかるかも。
収録曲はこんな感じ
1. H?NEY BUNNY
2. don't look back
3. crazy for you
4. 英雄~HERO~
5. 月光
6. fade away
7. high☆tention
8. 逢いたい
9. SUGAR!SUGAR!!SUGAR!!!
10. 終わりなき旅路
11. Let me…
アルバムの曲で、最初に取っ付きやすいのが「Sugar




代表曲になりそうなのが「月光」。これをライブで聞いて打ちのめされた。いいよー。この曲こそ、音源よりライブで聞きたい曲だなあ。矢沢洋子の渾身の純愛ソング。彼女はロックだけど、ハードじゃなくてキュートだと思うのは、こんな女心全開のところからだね。
「HONEY BUNNY」「crazy for you」「high tension」などの疾走感もいいよ。ま、疾走感でだけなら、もっとすごいの色々いるけど、彼女らしさがビンビンと響いてくるアッパーなナンバーだ。
そして「fade away」「終わりなき旅路」などを聞いて、尾崎豊を思い浮かべた。彼のような張り詰めた感じではないけど、テンポが似ている。メロディアスで聞きやすいロックで、メンタリティに日本人を感じるのかな。
つまりガンガンのハードロックでも、軟派なポップロックでもないということ。彼女のボーカルがちゃんと聞こえ、彼女自身の歌詞も耳にしっかり入ってくる。丁寧に歌ってるところに好感です。
それと、今売りだし中で、こないだ番組収録でみた井上ジョーが彼のセカンドアルバムで、矢沢洋子と組んだ曲を収録している。ロサンゼルスのハイスクールで矢沢洋子と同級生だったそうだ。同じクラスから日本でメジャーデビューしたアーティストが2人もいるなんて、すごい確率だなあ。
きっとロスの同級生たちは、日本の音楽界なんてチョロいもんだと、野球のように思っているかも。でも、そんなことないよ。少なくとも矢沢洋子に関しては、大したタレントの持ち主だったのだ。素の姿からは想像できないかもしれないけどね(笑)
さあ、僕の予想は当たるかな。彼女の活躍が楽しみですならない。