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この話は、殺人の話。でも、殺人ではない。話に出て来る少年が憎い人間達をこの世から消していく・・・、そんな話です。さあ、つくり話だということは忘れて、「完全無殺人」の世界の中へどうぞお入り下さい。


第一部 白いマフラー

あれは青空が広がる夏の日のこと。私は、学校が終わると真っ先に電車に飛び込んだ。電車の席はガラガラで、この電車に乗って掛かる時間は、一時間半はある。私はいつものように暇で、窓の外を眺めていると、席に誰かが置き忘れた本を見つけた。この本の表紙には、
「完全無殺人」
と書いてある。私は気になって読んでみると、それは作者が実際に体験した話だった。その作者は今はもういない。作者は、本当に殺人を体験したのだろうか。私はその本を手にとって読み始めた。
そこには、こう書いてあったー。


僕の周りは、いつも不幸だ。嫌な奴がいっぱいいる。だから、いつも学校が終わると図書館へ行き、気を紛らわすのだった。いつも本など読むつもりで行っているわけではない、館内をうろうろと歩き回っているだけだ。
そんなある日のこと、僕は館内を歩いているとある一冊の本に出逢った。そこにはこう書いてあった。
「完全無殺人」
完全無殺人だって。変わった名前の本だね。そう思いながら、僕はその本に興味を示してしまった。僕はその本を読み始めた。そこには、途轍もなく面白いことが書いてあったのだ。何て書いてあったかって?それは今は言えない。
僕はその本を借りて、家に持って帰った。僕は続きを読んだ。だって止められないほどの面白さだ。
「人間削除 その1」
僕は、これを見たとき不意に思いついた。これを彼奴らにつかってやろう。人間削除って何かって?よくわかんないけど、面白そうなんだ。だって、この方法を使うだけで人間を殺せるんだから。でも、血も死体もでないところがいい。本当なんだ。だから人間削除っていうんだ。
僕は、次のページを捲った。
「~白いマフラー編~
 満月の夜にカシミアの毛糸で、白いマフラーを編み、その日に相手の首に巻くと、相手の心が消えて何処かへ行ってしまい、二度と戻って来なくなる。」
僕は、最初にそれで試してみることにした。
満月のある日、僕は一晩中、白いマフラーを編んでいた。その次の満月の日も、その次も・・・、僕は買ってきたカシミアの白い毛糸でマフラーを編み続けた。
そして遂に、彼奴に渡すときが来た。僕は夜中の十二時に携帯で彼奴を呼び出し、初めは来るはずがないと思った。だけど、丁度満月の日に来てくれた。こんな夜中に何事かって言ってる。これから僕が、何をするかも知らないで・・・。僕は、相手に優しくマフラーを巻いてやった。あの本によれば、これから自分を忘れて何処か遠くに行くはずだ。僕は、彼奴の目を見た。
そして、彼奴の瞳が真っ黒になった。彼奴はフラフラと、何処へともなく行ってしまったのだ。これは完ぺきな殺人であり、殺人ではない。だって、血も死体も出ない完全な無殺人だった。
数日後、白いマフラーを巻いた彼奴はみんなからは、もう死んだものだと見なされていた。これでもう彼奴は二度と僕の前に姿を表さない。僕にも、平和は来るのだろうか。次の「完全無殺人」は、どんな方法なのか・・・、楽しみでたまらない。

人間削除は恐ろしい。この少年は、自分が殺したということを誰にもばれずにいることができるのか。私は、その本を持って、表紙の文字を見つめていた。「完全無殺人」の世界に、入り込んだかのように・・・。
あいつをこの世から消したい・・・、あいつさえ居なければ人生の花満開!という、思いがある人へ・・・。
血も死体も出さずに、相手を殺すことが出来ると思いますか?
この話ではある少年が、三人の人間をそれぞれ別の方法で消していきます。
人間削除ー。
これはつくり話ですが、話の殆どは少年が語ってくれます。
目の前にある幸せに気が付かずに・・・。