土曜日、時折雨が落ちるお天気の中、団地の夏祭りが行われ、

予定通り花火も打ち上げられました。

その翌日、もうグッタリの穂香です。

おばあちゃん家に行くのもあまり乗り気ではありません。

 

私の計画では、花火の前におばあちゃん家に穂香を連れてきて、

みんな和気藹々テレビも音量を高めに賑やかに過ごし、

穂香が花火に気がつかず、平和に花火をやり過ごすはずでした。

 

なのに、団地の花火の前にもうすでにほかの地域の花火が遠くでポンポン鳴っている中を穂香は、必死の形相で逃げるようにいつもと違う道をやって来ました。

そして、茶の間に入った途端、団地の花火が

「ドーン

まるで、遠くの花火に追いかけられて、逃げ切れたか?と思ったら追いつかれた感じ。

 

抱いてあげても、早くこの花火屋敷から逃げ出したい穂香は、ドキドキ、ぶるぶるが止まりません。

かわいそうな30分を過ごし、ようやく花火が終わった後、私が車で家まで連れ帰りました。

 

翌日、渋々おばあちゃん家まで来た穂香は、

帰りがけにおばあちゃん家の前でポム君に会って、ようやくご機嫌が治りました。

 

それまでぐずぐずしていた穂香ですが、ポム君に会った途端に元気になりました。

 

「ポム君、おはよう。花火平気だった?」

 

夕べのごはんはもちろんのこと、朝ごはんもおやつも口にしなかった穂香が、

ポム君のおかあさんのおやつをおねだりしてたくさんいただきました。

 

一番恐がるイベント、団地の花火は終わりました。

ひとつ、はっきりしたことがあります。

花火の最中、穂香はおとうさんに抱っこしている方が、私に抱っこするよりいくらか安心していたようでした。

やはり、我が家の家長は『おとうさん』だと、穂香が判断しているということでしょうか?