新しいお母さんお父さんと過ごした時間が、本当の母と過ごした時間を超えた頃



お母さん「佑唯ちゃん、ちょっといいかな?」



ソファに座り、テレビを見ている私の事を
優しく微笑むお母さんが呼んだ。



小学六年生になっていた私は
時期からして、中学校をどこにするか?


なんていう話だと思っていた。



でも、お母さんとダイニングテーブルに向かい合って座った時
お母さんの微笑みに隠れる 不安感 や  緊張感に気づいた。


そしてその瞬間、空気がガラッと変わった。


お母さんの表情も、数分前とは真逆のように捉えられた。






沈黙が流れて数分。


私の不安がピークに近くなっていた時、お母さんが重いその口を開いた。



お母さん「ふぅ...。私はね、いつこの話をしようか、ずっと迷ってたの...。
本当は、あの日病院で初めてあった時に、今回話す事を言うべきだったと思うの...。でも、あの時は言えなかった...。
だから佑唯ちゃんと過ごしながらも、心がモヤモヤして、苦しかった...。
けど主人と相談して、今日本当のことを言うことに決めたの。」



今泉「...」


私は、目に涙を浮かべるお母さんがなんの話をしようとしているのか、全く想像がつかなかった。


すると、話についていけていない私にお母さんはゆっくりとこう言った。



お母さん「心 の 準 備 は い い ...?」


その口調から、

なに?なんの話なの?暗い話?嫌な話?

なんて、私の頭はパンクしそうなくらい色んな言葉を思い浮かべた。


暗い話なら、出来れば聞きたくない。


そう思っていたから、お母さんの問いにすぐには頷けなかった。


でも、もし 聞きたくないと答えたら
お母さんはこれからも、きっと苦しむことになる。


私に沢山のことを教えてくれて、幸せをくれているお母さんを、これ以上苦しめたくはなかった。


だから私は、大きく深呼吸をしたあとお母さんにこう言った。


今泉「話して...。」



お母さんはゆっくり頷き、私の目を見て話し始めた。



お母さん「じゃあ、話すわね...。
まず伝えたいのは、佑唯ちゃんの本当のお母さんと私の関係。
私は、佑唯ちゃんの本当のお母さんの...妹。つまり姉妹なの...。
ここまでは、いいかな?」



今泉「うん...。」




お母さん「それで、ここからが本当に伝えたいことなんだけどね...
実はね、佑唯ちゃんの本当のお母さん。
つまり私のお姉ちゃんは、約五年前
えっと、もっとわかりやすく言うと...、佑唯ちゃんが病院で...目を覚ました前日に...、同じ病院で、亡くなっていたの...。」



今泉「...!?」



お母さんからのまさかの言葉に、私は言葉一つ出なかった...。


だって、母は私を捨て、どこかの男の元に行ってしまったのだと、ずっとそう思っていたから...。














……………………………………………

 おはようございます(^^)/

今のところ順調に、二日に一回の更新が続けられています!

お読みくださっている方ありがとうございます!


今回は「面倒とは思わない」の今泉の過去編でした!今回で過去編最後になると思ってたのですが、終わりませんでした笑

次が本当にラストです笑


今泉佑唯ちゃんの過去が分かると、これまでの今泉佑唯ちゃんの不審な点と繋がるところがあると思いますので、楽しみにしててください!


それではまた次の投稿で〜(^_^)/~~



Twitter→@keyaki_ameba



                                               HONO