さて半泣きで正面口に戻ってきた私は北欧美男子の隣でまた強引にドアノブに手を回す。



この人に助けてもらいたいんだが、一応本当に閉まっているかどうか確認せねば。


実は開いてました。なんてことになったら恥ずかしすぎる。



やはり閉まっておるな、これは現地人の力を借りんとどうしようもない。



私はケータイをイギリス版と日本版の2個持ちをしているのだが、どちらもエストニアで電話をかけることなんかできない。



とにかくフロントに電話したい...!



それもイケメンに話しかけれるチャンスではないか?


こんなピンチになにを考えてるんだ私は。



彼氏がこの記事を読んだら私は滅多斬りにされるだろうか。。笑



いやこれがおっさんでもおばさんでも、野宿なんかしたくないから、どっちにしろ必死で助けを求めるよ✋



私「あの、ここに泊まっているのに鍵がかかってるんです! 申し訳ないけどフロントに電話してほしいんです...助けてください」


と言ってみた。


すると、


「あー、僕もここ出身じゃなくてさ、フィンランドだからケータイから電話はかけれなくて」




ななな、なんですと!?


あ、そっか。フィンランドお隣だもんね😭


そりゃみんなが現地人なわけないよね...


それに北欧美男子なんだから、やっぱフィンランドかぁ...


って、そんな呑気なこと考えてる場合ではない。




「うそーん..泣」


となだれ込む私。



「ほかに入り口ないの?💧」


と美男子は聞いてきた。


それを私も知りたいよ😭



そして、その時私は閃いた。



「お!料金が恐ろしくなるかもしれないけど、この日本のケータイの機内モードを外せば電話は
繋がるんじゃ...?」


もう料金なんか考えてられん、こんな寒空の下で野宿するくらいならなんでもする。



ポチッと機内モードを外してフロントの番号に電話をかける。



フロント 「Hello?」



で、出た!



さっきまでしゃがんでいた私は目を輝かせて一気立ち上がった。



落ちたり浮上したり、どこまで忙しい奴なんだ本当に。笑



フロント「○○通りの、何番の〜」


とフロントから別の入り口の説明が入るが、


それがどの通りでどこなのかさっぱり分からん。



私「え、ちょっと待って分からな...」


と呟いた時、


「僕に貸して!」


と美男子が言ってきた。


美男子は慣れた返事で、



「あ、なるほど!そこですね!はいはい!」


と言っている。



助かった、私は助かったんだ...神よ...。



この上ない安心で涙が😭



そしてフィンランド美男子は律儀に私を案内してくれた。



🇯🇵「これ、10時以降は別の入り口なんて、1つも知らされてなかったんだけど、こんな複雑な道分かるわけないよ!」



🇫🇮「うん、本当に僕もそう思う😅」


というような会話をしながら。



何度もお礼を言い、フィンランド美男子とは別れた。



中に入り、ホテルマンに、


「お騒がせしました💦」


と言うと、


ホテルマン「そうなんですよね!みなさんよく迷うんですよ!」



...........。



言わんかい!それなら最初に!!笑



「まったくもう!」



気づけば、ほろ酔いなんてとっくに無くなっていた🍻


まぁこんな絵本みたいな世界だからこそ、道が複雑なんです、ときたまホテルの造りもね😭



そんなとこ座ってカッコつけてる場合じゃないよ、あんた...💧