現在、新型コロナウイルスの検査には、PCR検査(鼻腔、唾液)、.迅速抗原診断キット(定性検査、定量検査)
抗体検査があります。
今回鼻腔からの迅速抗原検査診断キット陽性、PCR陰性という抗原検査キットでの偽陽性を経験しました。
患者さんの鼻腔から検体(鼻咽頭ぬぐい液)を採取し、その場で短時間(約30-40 分)に、検査結果が判明できます。PCR検査は当院では外注検査なので、1-3日の結果判明を考えると、迅速性が有用です。
しかし、感度はPCR 検査と比較すると低く、検出に必要なウイルス量の目安:PCR検査 →10ウイルス(RT-PCR)に対して迅速抗原検査診断キット(定性検査)→1000ウイルスと100倍の差があります。
抗原検査キットの精度が良ければ、抗原検査陽性であれば、PCR陽性となるはすまです。
なぜ抗原検査をしたのか、そしてなぜ発生届を取り下げたのか詳細は当院のホームページに記載してます。
(第3報)新型コロナウイルス感染症「発生届」取り下げについて
下図の厚生労働省の抗原検出用キットの活用に関するガイドラインでは、「本キットで陽性となった場合は、確定診断とすることができる」
「新型コロナウイルス感染を疑う症状発症後2日目以降からから、9日目以内の者については、本キットで、陰性となった場合の追加のPCR検査等は必須とはしない
。」
となってます。
また、県に伺ったところ上の赤文字の意味は陽性の場合は医師の臨床判断も含めて確定診断してもいいという意味だそうです。
そうなると、抗原検査キット陽性でも、発生届は出さずに医師の見解でPCR検査結果を待つなどの対応でも良いと言うことになります。
現場では、無知で知りませんでした。
現場でも分かりやすい説明が、必要かと思います。
(皮肉です)
青文字の文書は、最初から本気にはしておらず、抗原検査陰性でもPCR検査は出してました。
そのPCR検査結果陰性をもって感染していない可能性が高いとしています。
抗原検査キットの、限界の部分を間近に経験しました。
だから何なの?と思われる方もいると思います。
問題
①医療機関職員は1名でも発生届が出たら医療機関名が公表されます。
そのことで、起こったことは
・他院への転院、施設への退院が2週間ストップしたこと。転院前にその患者さんのPCRをして下さい。
・医師派遣が、ストップした。
・濃厚接触者でもない患者さんが、他院への受診を断られた。
・外来患者が減った。
(発熱外来は当院はずっと受け入れてきたので、そこは減らなかった。今だに発熱患者を診てくれる医療機関は少ない)
発生届を、取り下げましたと伝えても、説明には来ないで、FAXで送って下さいという所や、やはり2週間は転院は難しいとの判断をされた医療機関もあります。
②偽陽性となった方は感染症指定医療機関へ入院となります。もし、感染していないのに、入院した場合、そこで新型コロナウイルスへの感染の可能性がある。
③新型コロナウイルス感染後には医療保険に入れない、条件が厳しくなる可能性がある。
④濃厚接触者認定された人は、PCR陰性でも2週間は自宅待機を指示され、仕事ができない。
その時の給与はどうなるのか?
⑤今だに新型コロナウイルスへの理解が進まず、差別、偏見が残っている。
これは、まず真っ先に対応しなければいけないことだと思います。誰でも感染します。特別なわけでもなく、悪いことをしたわけでもありません。
今まで、抗原検査キットで陽性判定で新型コロナウイルス感染と判断された方で、周囲では誰もPCR検査で陽性とならなかった方がいるようです。
もしかするとそのような方は抗原検査キット偽陽性の可能性があると考えます。
現在は、退院要件に再度のPCRは必要ないとなっており、入院後に再度のPCRはしていない可能性があります。
指定感染症として、厳格な隔離を求める現状の中で、抗原検査キットの検査結果のみで診断をしてもいいのだろうか?
抗原検査キットを秋冬にむけて20万個/日を使えるようにすると自信をもって発表された首相。
なぜPCR検査の拡充を進めないのか?
現場としては、謎だらけです。
偽陽性、偽陰性も出しながら、新型コロナを拡めていく作戦であると感じてしまいますが、考え過ぎでしょうか?


