初の長男誕生という50歳にしてスーパーBIGな2024年も本当にあっという間に過ぎ去ってしまい、早くも2月となり、これが2025年初のブログとなってしまいました。
昨年初頭に掲げた目標は長男誕生のインパクトの前に脆くも崩れ去り、今年こそはと奮起するのはお決まりパターンなのですが、老いゆく頭と体とに向き合いながら、とにかく小さな事をコツコツと積み上げて行くしかないと、悟りの境地でありますw
さて、2016年10月のオランダ移住の時点で7歳だった長女と5歳だった次女は2025年2月現在、長女15歳、次女13歳に成長し、二人共オランダの現地中等学校に通っており、三女も今年度が小学校最後の年で既に来年度の進路が決定しているという状態の我が家です。
現在長女&次女はそれぞれ別々の中学校に通っており、日本の教育システムだと公立と私立に別れたのかな?と思ってしまいそうですが、オランダの中等教育システムは日本のそれとは全く異なります。
小学校同様学区の概念はなく、小学校時代の成績や内申点、その子の資質、本人の意思、保護者の意見、担任の先生の視点などあらゆる角度から考察し、コースを選択するというイメージなので、各々に合ったコースを歩んでいるという状態なのです。
また日本では中学3年間で義務教育が終えるのに対し、オランダは中等教育最低4年間で義務教育は終了で、5歳〜16歳までが義務教育期間となるようです。(ちなみに18歳で成人となります。)
最低4年間というのは、コースによって4年だったり、5年だったり、6年だったりと学ぶ内容やカリキュラムがそれぞれバラバラなので、日本の様に中学3年、高校3年ということカッチリしたものではなく、人によって学ぶ時間や内容が異なる訳です。
オランダ移住した当初、知り合ったオランダ人に「日本は小学校6年、中学3年、高校3年がスタンダードなんだけどオランダは何がスタンダードなの?」と質問した時に「人それぞれで進む道が違うから、スタンダードの意味が分からない。」と言われたことの意味が今になってようやく分かった気がします。
日本からオランダの教育を調べると、ユニセフの調査で子どもの幸福度世界一だとか、イエナプラン、モンテッソーリなどの教育法、宿題がない、12歳で進路が決まるなどという情報が目立つかと思いますが、実際のところはどうなのか?15歳で中等部2年目の長女に話を聞きながら、オランダの中等部以降の教育システムの理解を深めるONLINEイベントを先日行い、知見を深めましたので、ご興味おありの方はどうぞご利用よろしくお願いいたします。
そして、そのイベントの為に作成したオランダの中等教育システムの図も載せておきたいと思います。
長女の場合、小学校卒業後はKOPKLAS(コップクラス)と言う言語強化コース(図の言語不足生徒用 特別期間)へ進み、一年後にVMBO(準中等職業教育)内のMAVOというコースにようやく中学一年生として編入し、二年目となる今年度はHAVO(高等一般中等教育)、VWO(大学入学前教育)混合コースに進みました。
次女は小学校時代、トラウマから来る場面緘黙症を抱えたことにより、学校で発言できなかったことでオランダ語の習得に時間を要していたのと、一般的な中等部へ行くには症状の面なども含め、様々なリスクがあるだろうとのことで、精神科や沢山の機関の方々と話し合い、Praktijk onderwijs(職業訓練校)に進み、同じく今年度は二年目となります。
よくよく過去ブログを確認したら、コロナウィルス騒動などで次女がグループ7からどうなったか、その後報告できていなかったのでこのタイミングになってしまいましたが記述しておきます。
2021年当時、次女は親友の日本人の同級生のいる小学校へ転校の希望を申し出ましたが、それまで通っていた学校に比べ、希望校は生徒数の多い学校なので、更に話せなくなるかもしれないという懸念や、大人数のクラスでは先生が次女を細かくフォローアップできない可能性があるリスクを考えると得策ではないという、学校や次女を見守って来た機関の方々からの意見で結局転校はせず、そのまま卒業まで滞在することに。
卒業ミュージカルでは裏方&ダンサーとして頑張り、卒業後、その時のクラスメイトが誰も進学しないPraktijk onderwijs(職業訓練校)へ進み、場面緘黙症は改善され、大人しいながらも日々国語や英語、数学や体育などの勉強に加え、料理や技術、現場研修など正に職業に特化した授業を受けているようで、学校から帰って来たらその日あったことや、うざ絡みしてくるクラスメイトの話などを沢山聞かせてくれます。
2009年10月生まれの長女と2011年6月生まれの次女は日本では二学年離れるのですが、夏休み明けが年度初めになるオランダのシステムに加え長女は一年間言語強化コースに進んだことで現在は次女と同じ中等教育二年目になっているという訳です。
日本で中学校毎に、学区があり、校舎があり、学校毎に制服がありと分かりやすく区切ってあるのに対し、オランダは学区や制服などはなく、校舎に関しては4年後に高等教育に進学し別の校舎に移る場合が一般的ですが、コースによっては5〜6年同じ校舎に通い続ける場合もありますし、中等教育の3年目から職業に特化した施設と学舎を掛け持ちしたりする場合もあります。
自分の担任の先生はいるものの、自分たちの教室は存在せず、一人一人ロッカーが充がわれ、上着やその日使わない教科書、スマホなどをロッカーに入れて、常にカバンを持って教科毎に教室を移動する、日本の大学システムの一部を中学から採用しているというイメージです。
というより、日本の中学、高校システムがそもそも世界的にも珍しいシステムなのかもしれないということに気付かされます。
約1時間半の動画内では、勉強が苦手な子たちの進むコースは治安が悪い傾向にあるというような内容に寄った印象ですがw、より詳しくオランダの中等教育システムの知見を広めるには是非ご覧いただけますとありがたいです。
また2年後ぐらいに娘たちをインタビューして情報をアップデートしたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。